自賠責保険では、後遺障害の等級を1級~14級に分けています。認定される事案数では後遺障害14級が最多ですが、損害賠償金はそれほど高くありません。
一方、後遺障害12級は実質的に14級の直上の等級ですが、損害賠償金がそれなりに高いため、後遺障害14級とは雲泥の差と言ってよいでしょう。
本記事は、後遺障害12級に認定されるポイントを理解できるように作成しています。
最終更新日: 2024/5/16
Table of Contents
交通事故の後遺症と後遺障害
後遺症とは
後遺症とは、ケガの治療したにもかかわらず残ってしまった痛み、関節の動きの悪さなどの症状です。
顔面や手足に残ったキズや、手足の切断や耳たぶの欠損した場合も後遺症になります。
後遺障害とは
後遺障害とは、後遺症の中でも法律(※)によって定められた障害です。つまり、交通事故の後遺障害とは、後遺障害等級の認定を受けた後遺症を指します。
後遺症が後遺障害等級に認定されると補償の対象となり、後遺障害慰謝料や逸失利益などの損害賠償金を請求できます。
(※)自動車損害賠償保障法施行令第2条第2項
自賠責保険の後遺障害認定率
後遺障害1~14級の認定率は約5.5%
損害保険料率算出機構は、自動車保険の概況という統計資料を公表しています。
自賠責保険が2021年度版(2020年度統計)で賠償金を支払った件数は89万8407件です。このうち後遺障害等級に認定された件数は4万9267件で全体の約5.5%でした。
後遺症が残った交通事故被害者の中でも、たった5.5%しかない後遺障害に認定されないのです。ほとんどの後遺症は、交通事故の賠償の対象になりません。
このため、後遺障害に認定されるためには、自賠責認定基準を考慮した対策を行う必要があります。
後遺障害12級の認定率は約0.89%しかない!
後遺障害12級の認定件数は8036件で、交通事故全体の約0.89%しかありませんでした。一方、1~14級の後遺障害に認定された全事案の中では、約16.3%を占めています。
後遺障害14級の認定件数2万8593件と比較しても、後遺障害12級の認定件数は圧倒的に低いことが分かります。
<参考>
後遺障害に認定されると損害賠償金を請求できる
後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求できます。
後遺障害慰謝料とは
交通事故で後遺障害が残ってしまった精神的苦痛に対する補償金です。後遺障害慰謝料は、下の表のように後遺障害等級によって異なります。
後遺障害等級 | 後遺障害慰謝料 |
1級 | 2800万円 |
2級 | 2370万円 |
3級 | 1990万円 |
4級 | 1670万円 |
5級 | 1400万円 |
6級 | 1180万円 |
7級 | 1000万円 |
8級 | 830万円 |
9級 | 690万円 |
10級 | 550万円 |
11級 | 420万円 |
12級 | 290万円 |
13級 | 180万円 |
14級 | 110万円 |
後遺障害逸失利益とは
後遺障害が残ると、労働能力が低下してしまいます。労働能力が低下したために失うであろう収入の不足分に対する補償金です。
後遺障害逸失利益は、交通事故被害者の年収、年齢をベースにして、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率と労働能力喪失期間で決まります。
後遺障害逸失利益の計算式
後遺障害逸失利益は、以下の計算式で算出されます。
基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数
後遺障害12級とは
後遺障害14級では、症状の存在が客観的に認められなくても認定されます。一方、後遺障害12級では、医学的検査によって客観的に症状の存在を証明できるものでなければ認定されません。
自賠責保険の実務では、12級と14級の間には後遺障害に認定されるハードルに雲泥の差があります。
後遺障害12級には、以下に示すように1~14号の14つの等級があります。
後遺障害12級1号
1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
調節機能障害
遠くの物や近くの物を見た時にピントを合わせる機能が、2分の1以下になると「著しい調節機能障害」と定義されます。
運動障害
眼だけで追うことができる範囲を注視野と呼びます。注視野が2分の1になった場合になると「著しい運動障害」と定義されます。
55歳超は認定されない
眼の調節機能は加齢と共に衰えます。このため、自賠責保険の実務上は、55歳より上の年齢では後遺障害に認定されません。
後遺障害12級2号
1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
片方のまぶたが十分に開かずに瞳孔が隠れた状態のもの、もしくは自分でまぶたを閉じれない状態です。
後遺障害12級3号
7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
歯科補綴(ほてつ)とは、歯を失ったり欠けた場合に、差し歯を入れたりブリッジなどで義歯を付けることを言います。
<参考>
【日経メディカル】歯科医の治療方針で慰謝料が大きく変わる?!
【歯科医師が解説】歯牙欠損が後遺障害認定されるヒント|交通事故
後遺障害12級4号
1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
片耳が半分以上無くなってしまった状態です。
<参考>
【医師が解説】外貌醜状や醜状障害の後遺障害認定ポイント|交通事故
後遺障害12級5号
鎖骨,胸骨,ろく骨,けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
裸になった状態で目で見て変形していると判断できる状態です。レントゲン検査で変形がわかる程度では、後遺障害に認定されません。
<参考>
- 【医師が解説】骨盤骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】肋骨骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】胸骨骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】肩甲骨骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】鎖骨骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
後遺障害12級6号
1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
肩関節・肘関節・手関節の関節可動域が3/4以下になった状態をいいます。
<参考>
- 【医師が解説】腱板断裂の後遺障害認定ポイント|交通事故
- 【医師が解説】上腕骨近位端骨折が後遺症認定されるコツ|交通事故
- 【医師が解説】肘関節骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】肘頭骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】橈骨遠位端骨折が後遺症認定されるコツ|交通事故
後遺障害12級7号
1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
股関節・膝関節・足関節の関節可動域が3/4以下になった状態をいいます。
<参考>
- 【医師が解説】骨盤骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】大腿骨骨折が後遺症認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】脛骨高原骨折が後遺症認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】足首骨折(足関節脱臼骨折)の後遺症|交通事故
- 【医師が解説】脛骨骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
後遺障害12級8号
長管骨に変形を残すもの
長管骨とは、上腕骨、橈骨、尺骨、大腿骨、脛骨、腓骨を指します。
下記のいずれかの条件を満たすものです。
- 骨幹部・骨幹端部に癒合不全を残すものではあるが常に補装具は不要
- 15度以上屈曲して不正癒合
- 骨端部に癒合不全
- 骨端部のほとんどを欠損
- 骨端部を除く部分に直径の3分の2以下に減少した部分がある
- 明らかに回旋変形癒合が認められる
<参考>
【医師が解説】偽関節が後遺障害認定されるポイント|交通事故
後遺障害12級9号
一手の小指を失ったもの
片方の小指のPIP関節(第2関節)から末梢を欠損した場合です。
後遺障害12級10号
1手の人さし指,なか指又はくすり指の用を廃したもの
片方の手の示指・中指・環指のどれかが下記状態になったものです。
- 末節骨の長さが半分以下になったもの
- MP関節もしくはPIP関節の可動域が1/2以下になったもの
- 指先の痛みや温度、あるいは触感などの感覚が完全に失われたもの
<参考>
【医師が解説】手、指の骨折が後遺障害認定されるポイント|交通事故
後遺障害12級11号
1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
<参考>
後遺障害12級12号
1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
<参考>
後遺障害12級13号
局部に頑固な神経症状を残すもの
交通事故外傷で最も多い頚椎捻挫(むちうち)が該当する可能性があります。しかし、自賠責実務上では、後遺障害12級13号に認定されるためには画像所見+身体所見と症状が一致することが絶対条件です。
これ以外にも細かい認定基準があるため、後遺障害に認定されるハードルは相当高いと言わざるを得ないです。
<参考>
- 【日経メディカル】後遺障害の異議申し立て、認定率はなぜ低い?
- 【医師が解説】頚椎捻挫が後遺症認定されるポイント|交通事故
- 【医師が解説】むちうち後遺障害12級、14級のポイント|交通事故
- 【医師が解説】腰椎捻挫が後遺症認定されるポイント|交通事故
後遺障害12級14号
外貌に醜状を残すもの
顔や首などに大きな傷跡が残ったものです。
<参考>
【医師が解説】外貌醜状や醜状障害の後遺障害認定ポイント|交通事故
【弁護士必見】後遺障害12級の認定ポイント
後遺障害12級13号とそれ以外に分けて考える
後遺障害12級においても、後遺障害14級と同様に、神経障害とそれ以外の障害を分けて考える必要があります。
交通事故では、むちうち(頚椎捻挫)や腰椎捻挫を負った被害者が圧倒的に多いです。このため、自賠責保険では12級13号や14級9号などの神経障害と、それ以外の後遺障害では別基準で認定業務を行っています。
<参考>
【医師が解説】後遺障害が14級に認定されるポイント|交通事故
後遺障害12級13号の自賠責認定基準の一例
むちうちや腰椎捻挫などの神経障害における自賠責認定基準のいくつかを以下にご紹介します。
深部腱反射が消失もしくは減弱
むちうちや腰椎捻挫などの神経障害で12級13号が認定されるためには、障害領域の深部腱反射が消失もしくは減弱していることが必須です。
<参考>
身体所見と画像所見が完全に一致する
むちうちや腰椎捻挫などの神経障害に限らず、後遺障害12級では障害部位の身体所見と画像所見が完全に一致する必要があります。
身体所見は神経学的所見の推移についてという書式に記載されます。この書式に記載されている所見で、ひとつでも問題があれば12級13号認定は難しいです。
<参考>
【むちうち12級】神経学的所見の推移について|交通事故
後遺障害12級13号が認定されるハードルは極めて高い
後遺障害14級認定事案で最も数が多いのは、むちうち(頚椎捻挫)や腰椎捻挫による神経障害の14級9号です。これらに該当する事案は、後遺障害の中でもボリュームゾーンです。
一方、後遺障害12級の認定事案では全く様相が異なります。頚椎捻挫や腰椎捻挫による神経障害の12級13号の数は、14級9号と比較にならないほど少ないです。
12級13号が認定されるハードルの高さは、同じ12級である12級6号、12級7号、12級8号などの関節機能障害に対しても顕著に低いです。
その理由は、頚部や腰部の神経障害は被害者の数が極めて多いからだと考えられています。12級13号の認定基準を下げてしまうと、後遺障害に認定される人数が激増します。
そうであっても、後遺障害に認定されるためのステップは、基本的に14級と変わりありません。下記に示す戦略は必須でしょう。
- どの項目が自賠責認定基準をクリアしていないのかを精査
- いかにして不足分を補うのか
大枠の考え方は変わりませんが、実務レベルでは要求される基準は14級よりも更に高くなります。
主治医作成の医証の不足分をいかにして補うのか
後遺障害12級が認定されるためには、医学的所見と後遺症が高い精度で一致することが求められます。しかし、このことは容易には達成できません。
教科書的にクリアカットな事案は少数派であり、多くは典型的な所見をどこかで欠いています。教科書に載る所見は、膨大な症例の集合知なので、実臨床においても全てを満たす症例は多くないのです。
12級認定の高い壁をクリアするためには、不足している部分を補う新たな医証を収集する必要があります。医証にはいくつか種類がありますが、第三者医師による医師意見書と画像鑑定報告書があります。
<参考>
【医師が解説】後遺障害の異議申し立てを成功させるヒント|交通事故
鑑定医師が自賠責認定基準を熟知している必要がありますが、そのような医師が作成した医師意見書や画像鑑定報告書は、不足分を補う有力なツールとなります。
弊社では、年間1000事案の圧倒的取り組み事案数に裏付けされた医師意見書と画像鑑定報告書を提供しています。
<参考>
後遺傷害の異議申し立てで12級になった事例
【12級6号】手首骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:42歳
- 初回申請:非該当
- 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
歩行中に自動車に衝突されて橈骨遠位端骨折を受傷しました。初回申請で非該当でしたが、手首の痛みが強く日常生活への影響が大きいため、弊社に相談がありました。
弊社の取り組み
手首の痛みを精査する目的で、3テスラのMRIを再施行しました。MRIでは、TFCC損傷の所見がありました。
手の外科専門医(整形外科専門医)による意見書を作成しました。自賠責保険は手関節のTFCC損傷の存在をみとめ、12級13号を認定しました。
【12級7号】足首骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:60代男性
- 認定等級:12級13号
本件は症状固定前の時点で相談を受けた事例です。
弊社の取り組み
提出資料のレントゲン検査では変形の残存や関節症性変化を窺わせる所見はあるものの(赤丸部)、明確な他覚的所見には至らないと判断しました。この点をクリアするために、CT検査の追加撮像を提案しました。
CT検査では関節面の陥凹と変形が残存していることが確認できたため(黄丸部)、後遺障害認定で非常に有益な所見となりました。
【12級13号】眼窩底骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:30歳
- 傷病名:眼窩底骨折
- 被害者請求:14級9号
- 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
バイク乗車中に自動車と衝突して受傷しました。左頬部のしびれと知覚障害が残りましたが、被害者請求では14級9号に留まりました。
弊社の取り組み
改めて画像検査を精査したところ、CT検査で神経管周囲にfree airを認めました。大学病院の耳鼻科医師(助教)による画像鑑定報告書を添付して異議申し立てしたところ、12級13号が認定されました。
<参考>
【医師が解説】眼窩底骨折の後遺症が等級認定されるヒント|交通事故
【12級13号】むちうちの後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:46歳
- 初回申請:非該当
- 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
交通事故後に頚部痛と右頚部から母指にかけて放散する痛みが持続していました。痛みのため、1年以上通院、治療を余儀なくされましたが、症状は改善しませんでした。初回申請時には非該当と判定されました。
弊社の取り組み
診療録を詳細に確認すると、受傷直後から頚椎椎間板ヘルニアに特徴的な「スパーリング徴候陽性」と複数箇所に記載されていました。
MRIで、C5/6レベルに椎間板ヘルニア(矢印)を認め、患者さんの上肢痛(右母指にかけての放散痛)は椎間板ヘルニアが圧迫しているC6神経根の知覚領域と完全に一致していました。
脊椎脊髄外科指導医が診療録を確認して、初回申請時に見落とされていた身体所見を記載した医師意見書を作成しました。異議申立てを行ったところ12級13号が認定されました。
【12級13号】鎖骨骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:48歳
- 事前認定:14級9号
- 異議申し立て:神経障害として12級13号が認定
弊社の取り組み
鎖骨骨幹部骨折に対して、プレート固定術が施行されましたが痛みが残りました。
単純X線像(レントゲン検査)では骨癒合しているように見えるため、事前認定では14級9号にとどまりました。
弊社でCT検査を追加施行することを提案したところ、骨幹部に遷延癒合を確認できました。
術後に痺れが残存した鎖骨上神経障害も加味された可能性もありますが、神経障害として12級13号が認定されました。
【12級13号】腰椎捻挫の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:46歳
- 初回申請:非該当
- 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
交通事故後に腰痛と右下肢に放散する痛みが持続していました。痛みのため、半年以上通院を余儀なくされましたが、症状は改善しませんでした。初回申請時には非該当と判定されました。
弊社の取り組み
弊社に相談があり、診療録を詳細に確認すると、受傷直後から腰椎椎間板ヘルニアに特徴的な「ラセーグ徴候陽性」と複数箇所に記載されていました。
MRIで、L4/5レベルに椎間板ヘルニア(矢印)を認め、患者さんの右下肢痛は椎間板ヘルニアが圧迫しているL5神経根の知覚領域と一致していました。
脊椎外科専門医が診療録を確認したところ、初回申請時に見落とされていたため、これらの所見を丁寧に医師意見書に記載しました。
初回申請時には、腰椎MRI画像で確認できる椎間板ヘルニアの所見が軽視されていたため、読影所見の補足も行いました。異議申立てを行ったところ12級13号が認定されました。
【12級13号】脛骨高原骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 事案背景:事前認定は14級9号でしたが、後遺症との乖離があるため医療相談を受けました
- 受傷機序:高所からの転落により受傷
- 自覚症状:右膝関節の痛み、小走り時の跛行
- 画像所見:脛骨骨折部に陥凹変形を疑う所見あり(自賠責保険は「良好な整復癒合」と評価)
等級スクリーニングを実施したところ、骨折部にわずかな変形が残存している可能性がありました。被害者に追加でCTを受けていただいたところ、脛骨外側関節面に変形を認めました(赤丸)。
弊社の取り組み
自賠責保険の審査結果に対する反論および後遺障害の蓋然性を主張する医師意見書を作成して異議申立てを行いました。
事前認定では「骨折や半月板損傷は認められるものの、鏡視下観血的整復術が施行され、良好な整復癒合が認められる」として14級9号の認定にとどまっていましたが、異議申し立てでは12級13号が認定されました。
まとめ
14級認定事案で最も数が多いのは、頚椎捻挫や腰椎捻挫による神経障害の14級9号ですが、12級認定事案では全く様相が異なります。
頚椎捻挫や腰椎捻挫による神経障害の12級13号の数は、14級9号と比較にならないほど低いです。
12級13号が認定されるハードルの高さは、同じ12級である12級6号、12級7号、12級8号などの関節機能障害に対しても顕著に低いです。
しかし、12級が認定される要件は、基本的に他の等級と変わりません。自賠責認定基準の精査と、いかにして不足分を補うのかという2つのポイントが重要です。
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