事例紹介

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等級スクリーニング

  • 事例1

    腰椎捻挫で画像所見を詳述して14級9号認定

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    追突事故で腰椎捻挫を受傷した方の異議申立て段階でご相談いただきました。弊社で精査したところ、腰椎MRIで多椎間の椎間板変性およびL3/4の椎間板にはHIZ(high Intensity zone)をみとめました。「提出の腰部画像上、本件事故による骨折や脱臼等の外傷性の異常所見は認められない」との非該当理由でしたが、ほとんどの自賠責認定基準を満たしているため、等級認定可能性はあると判断しました。HIZについて詳述した意見書を提出したところ、14級9号が認定されました。

  • 事例2

    小腸狭窄で追加検査を提案して11級10号認定

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    交通事故による多発外傷によって生じた腸管穿孔のために小腸切除を施行されました。腹部膨満感や嘔気が残存しましたが、腹部レントゲンでケルクリング像を認めないため非該当となりました。等級認定可能性のスクリーニングを実施したところ、術後早期の画像検査しか無いことが判明しました。再検査したところ、ケルクリング像をみとめたため11級10号が認定されました。

  • 事例3

    等級認定可能性の無い頚椎捻挫で早期示談を選択

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    頚椎捻挫を受傷した方の異議申立て段階でご相談いただきました。弊社で精査したところ、頚椎MRIでC4/5、C6/7の椎間板ヘルニアをみとめるものの、自賠責認定基準を満たしていない項目が多いため、等級認定可能性はほとんど無いと判断しました。弁護士と被害者が協議した結果、早期解決を目指して示談交渉を選択されました。

医療相談

  • 事例1

    11級7号認定のための助言

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    第12胸椎圧迫骨折を受傷した方の被害者請求段階でご相談いただきました。弊社で精査したところ、11級7号に該当する可能性があることを報告しました。しかし、若年者で椎体圧壊がほとんど進行しない事案は非該当になることが目立つため、経時的な単純X線像の所見を後遺障害診断書に記載していただくように助言したところ11級7号が認定されました。

  • 事例2

    脳神経外科と耳鼻咽喉科にまたがる障害

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    交通事故に起因する高次脳機能障害5級および嗅覚障害12級の認定を受けましたが、いずれも中枢神経損傷による障害であるとして併合4級は認定されませんでした。弊社で精査したところ、嗅覚障害は嗅糸および嗅上皮損傷による可能性が高いことが判明しました。耳鼻科専門医による意見書を添付して異議申し立てしたところ併合4級が認定されました。

  • 事例3

    癌治療の妥当性を検証

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    顧問契約をいただいている法律事務所様から、悪性リンパ腫のために急逝された方の治療方針に問題は無かったかの精査依頼がありました。血液内科専門医の協力を得て診療録や検査結果を精査して、紛争解決の鍵となる調査レポートを提出しました。

  • 事例4

    症状固定時期および等級見込の判定

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    交通事故被害者の症状固定時期や等級見込を知ることは、保険会社の事案担当者様にとって喫緊の課題です。弊社では、診断書・画像資料・主治医意見書などの限定的な資料しかない状況下でも、可能な限り症状固定時期および等級見込の判定を行っています。

意見書

  • 事例1

    脛骨高原骨折の労働能力喪失期間15年を認定

    事例画像 自賠責保険は12級と認定。訴訟で被告は労働能力喪失期間5年を主張→整形外科専門医が意見書を作成→裁判所は労働能力喪失期間15年を認定

    膝関節面の陥没を残した脛骨高原骨折に対して、膝関節の神経障害として12級13号が認定されました。しかし、膝関節可動域が保たれていることを理由に挙げて、被告は労働能力喪失期間は5年を主張しました。弊社で画像および診療録を精査したところ、術後単純X線像およびCTで、膝関節面の荷重部に陥没が残存していることを確認しました。膝関節は下肢の大関節であり歩行時に荷重がかかるため、関節面の不整は変形性膝関節症を併発する因子であることを意見書で主張したところ、裁判所は労働能力喪失期間を15年と認定しました。

  • 事例2

    急性硬膜下出血における既往歴の寄与度20%で和解

    事例画像 急性硬膜下血種の後遺障害に対する既往歴の寄与度50%を主張→脳神経外科医が意見書を作成→既往歴の寄与度20%で和解

    施設入所中に転倒して急性硬膜下血腫を発症しました。開頭手術を施行したものの、重度の障害が残りました。既往歴として、人工弁置換術・糖尿病・高血圧症があり、抗凝固療法を施行しています。施設を被告として損害賠償請求を提起しました。施設側弁護士は、抗凝固療法による脳内の出血傾向の寄与度が50%であることを主張しました。弊社にて画像および診療録を精査したうえで文献的考察を加えて意見書を作成しました。この意見書に則って交渉したところ、既往歴の寄与度20%として和解が成立しました。

  • 事例3

    複視で13級2号を認定

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    交通事故で眼窩底骨折を受傷して複視が残存しました。しかし、ヘススクリーン検査で明らかな異常を認めなかったことから後遺障害非該当と認定されました。複視の自賠責認定基準は、ヘススクリーンで5度以上のズレを条件としており、明らかにその条件を満たしていません。しかし、自賠責はヘススクリーン検査で5度以上のズレがない場合でも、外傷の程度や経過等を総合的に判断して複視の後遺障害等級を認定することがあります。そこで、眼科専門医による意見書を添付して異議申立したところ13級2号が認定されました。

画像鑑定

  • 事例1

    手関節のTFCC損傷の存在を認め12級を認定

    事例画像 自賠責は14級と認定するもFTCC損傷の存在は否定→手の外科専門医(整形外科専門医)が画像鑑定報告書を作成→異議申し立ての結果、自賠責はTFCC損傷を認め、12級を認定

    自賠責保険は14級9号を認定しましたが、被害者の痛みが強く日常生活への影響が大きいため、異議申し立てをする目的で弊社に相談がありました。3テスラのMRIで再検査を施行したうえで、手の外科専門医(整形外科専門医)による画像鑑定報告書を作成しました。自賠責は手関節のTFCC損傷の存在をみとめ、12級13号を認定しました。

  • 事例2

    脱臼の存在を分かりやすく報告

    事例画像

    交通事故で右胸鎖関節脱臼を受傷しましたが、画像上の有意所見が無いとのことで非該当になりました。一目で脱臼の存在が分かるように画像鑑定報告書を作成したところ、鎖骨に著しい変形を残すものとして12級5号が認定されました。

  • 事例3

    偽関節の存在を分かりやすく報告

    事例画像

    交通事故で胸骨骨折を受傷しましたが、残念ながら偽関節になりました。しかし自賠責では画像上の偽関節が無いとのことで非該当になりました。一目で偽関節の存在が分かるように画像鑑定報告書を作成したところ、胸骨に著しい変形を残すものとして12級5号が認定されました。

遺言能力鑑定

  • 事例1

    任意後見契約締結時の判断能力

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    80歳台前半の被相続人A氏が、平成30年に任意後見契約および財産管理委任契約を締結しました。しかし、当時すでに認知症が進行しており、同時期に施行された改訂長谷川式認知症スケールでは30点満点中10点でした。また、頭部CTでは著明な脳萎縮を認めました。任意後見契約は公証証書で締結されるので公証人が関与しています。しかし、医学的に考えると、任意後見契約締結時に充分な判断能力を有していたとは到底言えないため、そのような内容の鑑定書を作成しました。公証人が任意後見契約に関与したというだけでは,被相続人に充分な判断能力があったことの根拠にはならないことの一例です。

  • 事例2

    公正証書遺言作成時の遺言能力

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    80歳台前半の被相続人B氏が、平成29年に公正証書遺言書を作成しました。しかし、当時すでにアルツハイマー型認知症が進行しており、神経内科で治療中でした。相続人Cは、公正証書遺言の有効性について提訴して一審勝訴、控訴審係属中に弊社に遺言能力鑑定依頼となりました。医証を精査したところ、頭部CTでは著明な脳萎縮を認めました。脳血流シンチグラフィーでは左頭頂葉と両側後方帯状回に脳血流低下を認め、血流低下部位としてはアルツハイマー型認知症に特徴的な所見でした。診療録および画像所見から、公正証書遺言締結時に充分な遺言能力を有していたとは到底言えないことが判明しました。公正証書遺言を作成した事実は、被相続人が遺言能力を有している証拠にはならないことの一例と考えています。

  • 事例3

    まだら認知症として捉えられるか

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    80歳台後半の被相続人D氏が、平成21年に公正証書遺言書を作成しました。公正証書遺言の有効性についての訴訟が提起され、まだら認知症であったか否かが争点となりました。まだら認知症は脳血管性認知症でみられることが多く、物忘れはあるが理解力は問題ないという、まだら状の認知症状が特徴的です。弊社にて診療録および画像を精査したところ、海馬や側頭葉、前頭葉~頭頂葉に脳萎縮を認め、経過の途中で右放線冠に新たな脳梗塞と思われる低吸収域が出現したものの、公正証書遺言作成時のまだら認知症は否定的でした。この結果を受けて、認知機能が全般的に低下するアルツハイマー型認知症を併発していた可能性が高いという鑑定書を作成しました。

顧問サービス

  • 事例1

    臨床医の視点で等級認定のヒントを助言

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    橈骨遠位端骨折を受傷して、疼痛や可動域制限などの症状が残存していますが、画像上の有意所見が無いとのことで非該当になりました。外傷性変形性手関節症が存在する可能性がありました。単純X線像の両側同時撮影およびCT撮像を推奨したところ、手関節機能障害として12級6号が認定されました。

  • 事例2

    11級7号に該当する可能性を報告

    事例画像

    交通事故で軸椎骨折を受傷しましたが、画像上は骨癒合しているとのことで「局部に神経症状を残すもの」として14級9号の認定に留まりました。12級13号の認定可能性についてのスクリーニングを御依頼いただきました。弊社で精査したところ「脊柱に変形を残すもの」として11級7号に該当する可能性があることを報告しました。スクリーニング結果を受けて脊椎外科専門医による意見書を添付して異議申し立てしたところ11級7号が認定されました。

  • 事例3

    高次脳機能障害の等級認定のための助言

    事例画像

    高次脳機能障害で適切な等級認定を受けるには、画像所見だけではなく、意思疎通能力、問題解決能力、持続力・持久力解決能力、社会行動能力などで構成される高次脳機能障害認定システムの解釈が重要です。弊社では高次脳機能障害の等級認定のための助言も行っています。

  • 事例4

    症状固定時期および等級見込の判定

    事例画像

    交通事故被害者の症状固定時期や等級見込を知ることは、保険会社の事案担当者様にとって喫緊の課題です。弊社では、診断書・画像資料・主治医意見書などの限定的な資料しかない状況下でも、可能な限り症状固定時期および等級見込の判定を行っています。