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認知症の程度は4つに分かれる!具体的な症状を解説|遺言能力鑑定

認知症は誰にとっても身近な問題であり、家族や大切な人が認知症になったとき、その進行度を知ることは非常に重要です。

 

しかし、「認知症の程度にはどのような違いがあるのか?」と疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。認知症は主に4つのステージに分類され、それぞれ異なる特徴があります。

 

本記事では、認知症の前兆から末期までの症状を詳しく解説して、進行度を正しく理解するための評価基準についても紹介します。家族の状態を把握し、適切な対応をとるための参考になれば幸いです。

 

 

最終更新日: 2025/2/4

 

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認知症の程度は4つのステージに分かれる

前兆(軽度認知障害)の症状

この段階では、日常生活に支障をきたさない軽い物忘れや注意力の低下が見られます。例えば、最近の出来事や会話の詳細を思い出せないことがあります。

 

しかし、これらの症状は加齢によるものと区別が難しく、本人や周囲も見過ごしがちです。早期の専門医への相談が推奨されます。

 

 

初期(軽度)の症状

記憶力の低下が顕著になり、日常生活に影響を及ぼし始めます。具体的には、約束や予定を忘れる、物を置いた場所を思い出せない、慣れた道で迷うなどの症状が現れます。

 

また、判断力の低下や性格の変化、興味・関心の喪失も見られることがあります。

 

 

中期(中等度)の症状

症状が進行して、日常生活での自立が難しくなります。身の回りのことに支援が必要となり、時間や場所の認識が困難になることがあります。

 

また、身近な人の名前や顔を認識できない、被害妄想や幻覚などの精神症状が現れることもあります。コミュニケーション能力の低下も顕著になります。

 

 

末期(重度)の症状

認知機能の著しい低下により、基本的な日常活動が困難になります。食事や排泄、着替えなどの全ての面で全面的な介助が必要となります。

 

言語能力もほとんど失われ、意思疎通が難しくなります。身体的な衰弱も進行して、寝たきりの状態になることが多く、感染症や合併症のリスクも高まります。

 

 

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認知症は早期発見が重要!

認知症の基本的な理解と診断基準

認知症とは、記憶や判断力などの認知機能が低下して、日常生活に支障をきたす状態を指します。

 

診断には、DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)の基準が用いられ、記憶障害に加えて、言語能力や実行機能の障害が見られることが要件となります。

 

また、これらの症状が他の精神疾患や身体疾患によるものではないことを確認する必要があります。

 

 

認知症の程度を測る評価基準「FAST」とは?

FAST(Functional Assessment Staging of Alzheimer’s Disease)は、アルツハイマー型認知症の進行度を評価するためのスケールで、7段階に分類されます。

 

この評価法は、患者の日常生活動作の観察や、家族・介護者からの情報を基に行われ、症状の進行状況を把握するのに役立ちます。

 

例えば、初期段階では複雑な業務の遂行が困難になる一方、進行すると基本的な日常活動にも支援が必要となります。

 

<参考>
認知症ステージ分類のFASTとは|遺言能力鑑定

 

 

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認知症の進行を遅らせる方法

薬物療法による治療

認知症の薬物療法には、認知機能の低下を抑える薬剤が使用されます。これらの薬剤は、記憶力や判断力の維持に役立ち、症状の進行を遅らせる効果があります。

 

ただし、効果や副作用には個人差があるため、医師と相談しながら適切な薬剤を選択することが重要です。

 

 

認知機能維持に役立つアクティビティ

日常生活での活動や社会的交流は、認知機能の維持に効果的です。具体的には、読書やパズル、音楽や絵画などの趣味活動、ウォーキングなどの適度な運動が推奨されます。

 

また、家族や友人とのコミュニケーションを積極的に行うことで、脳への刺激が増し、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

 

 

補聴器の使用

聴力の低下は、外部からの刺激やコミュニケーションの減少を招き、認知症の進行を促進する可能性があります。

 

適切な補聴器の使用により、聴覚情報の取得が改善されて、社会的交流が活発化して、脳への刺激が増加します。これにより、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

 

 

遺言書を作成した親の認知症の程度を知りたい

 

親の認知症の程度は、遺言能力に大きな影響を与えます。遺言能力を判断するために、医療記録や専門医の意見を基に遺言能力鑑定を行うことが可能です。

 

遺言能力鑑定の結果は、調停や訴訟において重要な証拠となります。ただし、遺言能力鑑定には時間と費用がかかるため、専門家と相談して、実施の是非を検討しましょう。

 

<参考>
【遺言能力鑑定】意思能力の有無を専門医が証明|相続争い

 

 

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認知症の程度でよくある質問

認知症の程度は5段階に分類されますが、それぞれはどの程度の認知症?

認知症の進行度を評価する方法の一つに、臨床認知症評価尺度(CDR)があります。

 

CDRでは、記憶、見当識、判断力と問題解決能力、地域社会活動、家庭生活および趣味・関心、介護状況の6項目について評価して、総合的に以下の5段階に分類します。

 

CDR 0:正常

認知機能に問題がない状態

 

CDR 0.5:認知症疑い

軽微な記憶障害や判断力の低下が見られるが、日常生活には大きな支障がない状態

 

CDR 1:軽度認知症

記憶障害や判断力の低下が顕著で、日常生活に支援が必要となる状態

 

CDR 2:中等度認知症

日常生活の多くの場面で支援が必要で、時間や場所の認識が困難になる状態

 

CDR 3:重度認知症

基本的な日常活動も困難で、全面的な介助が必要な状態

 

 

認知症のランクはいくつありますか?

認知症の進行度を評価する方法は複数存在し、評価尺度によって分類の段階数が異なります。

 

例えば、前述のCDRでは5段階、アルツハイマー病の進行度を評価する「FAST(Functional Assessment Staging)」では7段階に分類されます。

 

 

認知症の基準値はいくつですか?

認知症の診断や進行度の評価には、特定の「基準値」というものは存在しません。代わりに、各種評価尺度や検査結果を総合的に判断します。

 

例えば、CDRやFASTなどの評価尺度、認知機能検査(MMSEなど)、日常生活動作の評価、画像診断(MRIやCT)など、多角的なアプローチで診断と評価が行われます。

 

 

認知症が一気に進む原因とは?

認知症の進行速度は個人差がありますが、以下の要因が急速な進行に関与する可能性があります.

 

  • 身体的健康状態の悪化:感染症や心血管疾患などの併発
  • 精神的ストレス:環境の変化や心理的負担の増加
  • 薬物の副作用:特定の薬剤が認知機能に影響を及ぼす
  • 社会的孤立:人との交流の減少や活動性の低下

 

 

これらの要因を避けて、健康的な生活習慣を維持することが、認知症の進行を遅らせるために重要です。

 

 

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まとめ

 

認知症は、進行度に応じて4つのステージに分けられます。前兆(軽度認知障害)では、軽い物忘れや注意力の低下が見られますが、日常生活には大きな影響はありません。

 

初期(軽度)になると、予定を忘れたり、慣れた道で迷ったりすることが増えます。中期(中等度)では、身の回りのことに支援が必要となり、時間や場所の認識が困難になります。

 

末期(重度)では、日常生活のすべてに介助が必要となり、意思疎通も困難になります。早期発見と適切な対応が重要です。

 

中等度~重度の認知症になった親が作成した遺言書の遺産相続争いで、お困りの事案があれば、遺言能力鑑定が有用になる可能性があります。お問合せフォームから気軽にご連絡下さい。

 

 

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