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2024.6.15

遺言能力鑑定

遺言書無効確認訴訟の勝率は?難しい理由と対処法|遺言能力鑑定

遺言無効確認訴訟とは、遺言が無効であることを裁判所に確認してもらう手続きです。一般的に、遺言無効確認訴訟で勝訴するのは難しいと言われています。

 

本記事は、遺言無効確認訴訟で勝訴するのが難しい理由と、勝訴するための対処法を知るヒントとなるように作成しています。

 

 

最終更新日:2024/6/30

 

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遺言能力とは

遺言能力の定義

遺言能力とは、遺言の内容を理解して、遺言が関係者に及ぼす影響を把握できる能力のことです。

 

遺言を作成する際には、遺言能力が必要です。もし十分な遺言能力が無ければ、せっかく作成した遺言は無効になります。

 

 

<参考>
【地主と家主】遺言や家族信託ができなくなる状態とは|遺言能力鑑定

 

 

遺言能力の判断基準

遺言能力の判断基準には、「総合的に見て、遺言の時点で遺言事項を判断する能力があったか否かによって判断すべき(東京地判平成16年7月7日)」という判例があります。

 

判例の「総合的に見て」は、かなり抽象的な表現ですね。具体的には、以下の4つの基準で遺言者の能力を判断します。

 

  • 精神医学的な評価
  • 遺言内容
  • 遺言者と相続人との人間関係
  • 遺言と同じ内容の別資料

 

 

精神医学的な評価

遺言者の年齢や健康状態は、遺言能力に大きく影響します。高齢であったり健康状態が悪いほど、遺言能力は低下しやすいです。また、末期癌、腎不全、肝硬変、大腿骨骨折などの病気やけがで体力が消耗すると、遺言能力が低下することがあります。

 

 

遺言内容

遺言者(遺言を作成する人)の年齢や普段の生活能力と比べて、遺言の内容が難しすぎるケースでは、本人が遺言を作成したのかが疑われます。

 

 

遺言者と相続人との人間関係

遺言者と関係性の深くない知人に財産を贈与するケースは稀です。客観的に見て不合理な遺言は、遺言者に遺言能力は無かったと判断されやすいです。

 

 

遺言と同じ内容の別資料

遺言の他に日記などで同じ内容が記載されている場合、その内容を理解していた可能性が高く、遺言能力が充分だったと判断されやすいです。

 

 

<参考>
【遺言能力鑑定】遺言能力の判断基準4つのポイント|認知症

 

 

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遺言書無効確認訴訟における遺言能力の重要性

遺言書無効確認訴訟とは

遺言無効確認訴訟とは、遺言が無効であることを裁判所に確認してもらう手続きです。この訴訟により遺言が無効と判決されると、その遺言による財産分配を止めることができます。

 

 

遺言能力の証明方法

遺言能力の判断基準で説明したように、遺言能力の有無を証明するには複数の要素を総合的に判断する必要があります。

 

一般的には、精神医学的な評価が最も重視されますが、遺言内容、遺言者と相続人との人間関係、遺言と同じ内容の別資料なども考慮されます。

 

精神医学的な評価で最も一般的なのは、長谷川式認知症スケールという認知機能テストです。長谷川式認知症スケールは、簡単に実施できるため、日本中の医療機関や介護施設で広く実施されています。

 

長谷川式認知症スケールが10点以下では、高度な認知症とみなされます。このため、遺言者の長谷川式認知症スケールが10点以下だと、遺言が無効と判断されやすいです。

 

 

<参考>
【医師が解説】長谷川式認知症スケールの解釈|遺言能力鑑定
【医師が解説】認知症ステージ分類のFASTとは|遺言能力鑑定
【医師が解説】MMSEの認知症でのカットオフ値は?|遺言能力鑑定
【医師が解説】MMSEと長谷川式認知症スケールの違い|遺言能力鑑定

 

 

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遺言書無効確認訴訟が難しい理由

公正証書遺言の無効は難しい

公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成します。公証人は中立の立場で遺言作成者の要望を聞き取り、それを遺言として書面化します。この作成には公証人の他に2名の証人も必要です。

 

このように、公正証書遺言は厳格な手続きで作成されるため、遺言者の意思が慎重に確認されていると推定されます。このため、公正証書遺言を覆すことは一般的に難しいとされています。

 

 

<参考>
【遺言能力鑑定】公正証書遺言の無効は稀なのか?|認知症

 

 

遺言書無効確認訴訟の勝率は低い

遺言書無効確認訴訟の勝率を正確に数字で表すことはできませんが、一般的には公正証書遺言に対する遺言書無効確認訴訟の勝率はかなり低いです。

 

 

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遺言書無効確認訴訟の勝率を上げるポイント

弁護士の選定

遺言書無効確認訴訟が難しい理由で説明したように、公正証書遺言を無効にするのは難しいのが現実です。このため、相続実務に詳しく経験豊富な弁護士に依頼することが必要です。

 

相続実務の経験が豊富な弁護士をお探しの方は、こちらからお問い合わせください。尚、弁護士紹介はボランティアで行っています。このため、電話での問い合わせは固くお断りしています。

 

 

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遺言能力鑑定は有力な訴訟資料

遺言者の遺言能力の有無を証明する有力な資料に、遺言能力鑑定があります。遺言能力鑑定は、認知症専門医が各種資料を精査して、遺言書を書いた人の遺言能力の有無を鑑定します。

 

遺言能力鑑定は費用がかかりますが、訴訟の際の有力な資料となります。また、生前の遺言作成時に取得しておくと、遺言能力が存在した証明になるでしょう。

 

弊社では、複数名の認知症専門医(脳神経内科や脳神経外科)が、全国から依頼される遺言能力鑑定を担当しています。常時10例程度を同時進行している圧倒的実績に裏付けられた品質をご確認ください。

 

 

<参考>

 

 

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まとめ

 

遺言無効確認訴訟とは、遺言が無効であることを裁判所に確認してもらう手続きです。一般的に、公正証書遺言は厳格な手続きで作成されるため、遺言無効確認訴訟で勝訴するのは難しいと言われています。

 

遺言書無効確認訴訟の勝率を上げるポイントは、弁護士の選定と遺言能力有無を証明する方法です。遺言能力有無を証明する方法には、遺言能力鑑定があります。

 

遺言能力の有無を客観的に主張するためには、遺言能力鑑定が有効な手段となり得ます。お困りの事案があれば、お問合せフォームからご連絡下さい。

 

 

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