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交通事故の神経症状とは?後遺障害認定ポイントも解説|医療鑑定

交通事故に遭った後、「痛みが続く」「しびれが取れない」「精神的に不安定になった」といった症状に悩まされていませんか? これらの症状は、自賠責保険では「神経症状」と呼ばれています。

 

神経症状は、レントゲン検査などの画像検査では異常が見つかりにくいため、適切な診断や補償を受けるのが難しいケースも少なくありません。

 

本記事では、交通事故による神経症状の種類や診断方法について詳しく解説するとともに、後遺障害認定のポイントについてもご紹介しています。

 

交通事故後の症状に不安を感じている方や、適切な補償を受けるための情報を探している方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

最終更新日: 2025/4/9

 

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「神経症状」は自賠責保険特有の用語

神経症状とは「痛み」「しびれ」「麻痺」

交通事故後に生じる「神経症状」は、自賠責保険において特有の用語として使用されています。これらの症状には、痛み、しびれ、麻痺などが含まれ、交通事故の影響で神経が損傷された結果として現れるものです。​

 

さらに、PTSD(心的外傷後ストレス障害)も神経症状の一種です。 ​これらの神経症状が長引くと、後遺障害として認定される可能性があります。

 

 

神経症状にはPTSDも含まれる

神経症状は身体的なものだけでなく、精神的なものも含まれます。​特に、交通事故などの衝撃的な体験後に発症するPTSD(心的外傷後ストレス障害)は、神経症状の一種とされています。

 

​PTSDは、事故の記憶がフラッシュバックする、過度の警戒心、不眠などの症状を特徴としており、日常生活や社会生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。 ​

 

<参考>
PTSDの後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

神経障害とは神経症状の後遺症

神経症状が長期間にわたって持続して、治療を行っても完全に回復しないと、自賠責保険から神経障害に認定される可能性があります。​

 

自賠責保険では、これらの神経障害に対して後遺障害等級が設定されており、等級に応じた補償が受けられます。​

 

 

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交通事故の神経症状をきたす傷病は?

 

交通事故によって引き起こされる神経症状は多岐にわたり、それぞれが日常生活や社会生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。以下に、主な傷病とその特徴を解説します。

 

 

高次脳機能障害

交通事故などで脳が損傷されて、一定期間以上の意識障害が生じたケースで発症します。​CT検査やMRI検査などの画像検査で脳の損傷が確認されることが、後遺障害の認定条件です。​

 

主な症状として、記憶障害、集中力の低下、判断力の低下、性格変化などが挙げられ、日常生活や社会生活に支障をきたします。 ​

 

<参考>
高次脳機能障害の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

身体性機能障害(麻痺)

脳や脊髄の損傷により、四肢麻痺、片麻痺、単麻痺などの運動機能障害が生じることがあります。​麻痺の範囲や程度、介護の必要性などにより、後遺障害等級が評価されます。 ​

 

<参考>
脳挫傷の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

外傷性てんかん

頭部外傷が原因で発症するてんかんで、発作の型や頻度、労働能力への影響などを総合的に判断して評価されます。​適切な診断と治療が必要です。 ​

 

<参考>
外傷性てんかんの後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

脊髄損傷

交通事故により脊髄が損傷されると、運動障害や感覚障害などの麻痺が生じる可能性があります。

 

​CT検査やMRI検査、神経学的検査所見などで他覚的に確認されることが後遺障害の認定条件です。​麻痺の範囲や程度により、後遺障害等級が評価されます。 ​

 

<参考>
脊髄損傷の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

むちうち(頚椎捻挫)

頚椎の脱臼や骨折を伴わない外傷性頚部症候群で、首の痛みや可動域制限、頭痛、めまいなどの症状が現れます。​将来的に回復が見込めない場合、後遺障害として認定されることがあります。

 

<参考>

 

 

腰椎捻挫

腰部に強い外力が加わることで生じる傷病で、腰痛や下肢のしびれなどの症状が現れます。症状が持続すると後遺障害に認定される可能性があります。​

 

<参考>
腰椎捻挫の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

末梢神経損傷

交通事故により手足の末梢神経が損傷されると、痛みやしびれ、感覚鈍麻などの感覚異常が生じます。​疼痛や麻痺の程度や他覚的所見などによって、後遺障害等級が評価されます。 ​

 

<参考>

 

 

PTSD(非器質性精神障害)

交通事故などの強い精神的ショックが原因で発症する心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、非器質性精神障害に分類されます。​

 

抑うつ状態や不安、意欲低下などの症状が現れて、日常生活や社会生活に制約をもたらすケースがあります。​

 

<参考>

 

 

 

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交通事故の神経症状を証明する方法

神経学的検査

神経学的検査では、徒手筋力テスト(MMT)や感覚検査(触覚・痛覚・温度覚・振動覚)、ティネル徴候の確認などを行い、神経の損傷や機能障害の有無を評価します。 ​

 

<参考>
徒手筋力検査は後遺障害12級認定のポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

画像検査

MRI検査やCT検査などの画像検査は、脳や脊髄の構造的異常を視覚的に確認するために用いられます。​ただし、末梢神経の損傷は画像検査で捉えにくいケースがあります。 ​

 

 

電気生理学的検査

筋電図検査や神経伝導速度検査などの電気生理学的検査は、神経の伝導機能や筋肉の電気的活動を評価して、神経障害の有無や程度を客観的に証明するために重要です。

 

<参考>
神経伝導速度検査は万能ではない|交通事故の後遺障害

 

 

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交通事故の神経症状で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故で受傷した神経症状の後遺症が、後遺障害に等級認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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交通事故の神経症状の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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交通事故の神経症状でよくある質問

交通事故で自律神経が乱れるとどうなる?

交通事故の衝撃で首周辺の筋肉や神経が損傷を受けると、自律神経のバランスが崩れて、​頭痛、めまい、耳鳴り、倦怠感、不眠、消化不良など、多岐にわたる症状が現れる可能性があります(バレリュー症候群)。​

 

これらの症状は、事故後すぐに現れる場合もあれば、時間が経過してから出現することもあります。​適切な診断と治療を受けることで、症状の改善が期待できます。 ​

 

<参考>
バレリュー症候群の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

交通事故でむち打ち症になると神経はどうなるのか?

むち打ち症(外傷性頚部症候群)は、交通事故の衝撃で首が急激に前後に振られることで発生します。

 

​この動きにより、首の筋肉や靭帯、神経組織が損傷を受け、痛みやしびれ、可動域の制限などの症状が現れます。

 

​むち打ち症には、頚椎捻挫型、神経根症状型、バレリュー症候群型、脊髄症状型の4つのタイプがあり、それぞれ症状や治療法が異なります。

 

 

交通事故で末梢神経障害になる症状は?

交通事故の際、直接的な外力や圧迫により末梢神経が損傷されると、末梢神経障害が発生する可能性があります。

 

​主な症状として、しびれ、痛み、筋力低下、感覚障害、歩行障害などが挙げられます。​これらの症状は、損傷部位や程度によって異なります。

 

​例えば、手首の神経が損傷された場合、手指のしびれや痛みが生じることがあります。

 

 

 

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まとめ

 

交通事故による「神経症状」は、自賠責保険で特有の用語として使われており、痛み、しびれ、麻痺などを指します。

 

交通事故の衝撃で神経が損傷されて発症し、PTSD(心的外傷後ストレス障害)も含まれます。

 

これらの症状が長引くと、後遺障害として認定される可能性があり、等級によって補償が受けられます。

 

診断には神経学的検査や画像検査が用いられ、医師の意見書や画像鑑定報告書が後遺障害認定の重要な証拠となります。

 

交通事故で受傷した神経症状の後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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