交通事故コラム詳細

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【医師が解説】むちうち後遺症が首の痛みだけで後遺障害認定される?

むちうち(頚椎捻挫)で代表的な後遺症は、首の痛みです。首の痛みが続いていると、日常生活にも支障をきたします。

 

しかし、むちうちの症状は首の痛みだけではありません。腕から手にかけての痛みやしびれ、頭痛などの後遺症が残るケースも多いです。

 

自賠責保険で後遺障害が認定されるためには、首の痛みだけではなく、腕から手にかけての痛みやしびれ、頭痛などの症状も必要なのでしょうか?

 

結論から言うと、14級9号であれば、首の痛みだけで後遺障害に認定される可能性があります。

 

本記事は、年間1000例の交通事故事案に取り組んでいる整形外科医が、むちうちが後遺障害に認定されるヒントとなるように作成しています。

 

 

最終更新日: 2024/8/23

 

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Table of Contents

むちうち(頚椎捻挫)とは

むちうちの特徴

むちうちの正式な病名は、外傷性頚部症候群です。頚椎捻挫と呼ばれることもあります。交通事故の当日は痛みを感じず、翌日以降に痛みが強くなるケースが多いです。

 

頚部のレントゲン検査やMRI検査で異常所見が無いにも関わらず、症状が続くことが特徴の一つです。

 

症状は事故から数日で治癒することもあれば、1年以上続くこともあります。

 

むちうち症状の重症度は、軽微なものから日常生活に支障をきたすほど重いものまでさまざまです。

 

 

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むちうちで首の痛みが起きる原因

交通事故で発症する首の痛みの原因は、はっきりと分かっていないケースが多いです。主に以下のような原因で首の痛みが発症すると考えられています。

 

  •  椎間板や椎間関節周囲の炎症
  •  神経根周囲の炎症
  •  首の周りにある筋肉の緊張や血行不良

 

 

椎間板や椎間関節周囲の炎症

 

首の骨は、椎間板や椎間関節を介して、竹の節のように連なっています。そして首が動くのは、椎間板や椎間関節に可動性があるからです。

 

交通事故で首に大きな外力が加わると、その力は椎間板や椎間関節に集中します。このため、椎間板や椎間関節に炎症が発生すると考えられています。

 

椎間板や椎間関節に発生した炎症は、むちうちを受傷した際の首の痛みの原因となります。

 

 

神経根周囲の炎症

 

神経根とは、脳から下ってきた神経が首の部分で枝分かれして、手の方に向かう神経です。神経根は椎間孔という首の骨の間にある穴から出てきます。

 

神経根が椎間孔から出てくる部分は骨のトンネルになっているため、神経根に圧がかかりやすいです。

 

このため、交通事故などで首に大きな外傷が加わって神経根の周囲に炎症が起こると、首に痛みを引き起こします。

 

つまり、むちうちによって首の骨の周囲に炎症が発生して、その影響で神経根の障害を併発すると考えられています。

 

 

首の周りにある筋肉の緊張や血行不良

 

むちうちでは、首の痛みを発症します。痛みを感じると、人間の体は自律神経の反応によって、痛みのある部分の血流が乏しくなります。

 

局所組織の血流が乏しくなると、痛みを誘発する物質が首の周りに滞留します。その結果、首に痛みを誘発する物質が増加してしまい、痛みの原因となります。

 

むちうちで首の痛みや頭痛が続くのは、このような機序によるものと考えられています。

 

 

neck pain

 

 

むちうちの代表的な後遺症は首の痛み

むちうちの後遺症は多彩ですが、首の痛みは最も頻繁に認められる後遺症です。首の痛み以外にも、腕の痛みやしびれ、肩こり、頭痛などの後遺症が一般的です。

 

これらの後遺症以外にも、めまいや頭痛、嘔気、耳鳴、全身倦怠、動悸などの自律神経失調症の症状が出現することがあります。

 

首の痛み以外の症状に関してさらに詳しく知りたい方は以下を参照してください。

 

 

<参考>
【日経メディカル】あなどれない「むち打ち」の後遺症、首にとどまらない驚きの症状とは
【医師が解説】むちうち症状の種類と後遺障害認定ポイント|交通事故

 

 

 

nikkei medical

 

 

むちうちの治療打ち切りを打診されたら?

治療打ち切りを保険会社から連絡された時の対応

むちうちの治療を打ち切るという保険会社からの連絡は、電話や手紙で通達されます。むちうちの治療打ち切りの連絡は必ず来るので、慌てないようにしましょう。

 

保険会社から治療打ち切りの連絡があったからと言って、むちうちの症状が残っている場合は、安易に承諾してはいけません。

 

まず保険会社に連絡を取って、むちうちの治療が打ち切りになる理由を確認しましょう。治療打ち切りの理由を把握したうえで、以下のような対策を考えることになります。

 

 

主治医に相談する

 

治療効果があって、むちうちの症状が軽快しつつある状況であれば、まだ治療は必要と考えられます。このような場合には、主治医に相談しましょう。

 

主治医が、むちうちの治療がまだ必要な状態であると考えていると、保険会社の治療打ち切りが延期される可能性があります。

 

保険会社に主治医の意向を伝えると、多くの場合、保険会社から主治医に対して治療状況照会状が送付されます。

 

治療状況照会状に対する回答書内で、主治医が治療の必要性を記載してくれれば、むちうちの治療打ち切りが延長される可能性が高まります。

 

 

弁護士に相談する

 

保険会社から、むちうちの治療打ち切りの連絡があった際には、被害者個人でできることには限りがあります。このような場合には、弁護士に依頼することで保険会社との交渉がうまく行くケースもあります。

 

 

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むちうちの治療が打ち切りになった後の対処法

むちうちの治療に効果があれば終了してはいけない

 

主治医がむちうち治療の必要性を認め、弁護士が交渉にあたっても、保険会社から治療を打ち切られるケースもあります。

 

そのような場合でも、むちうちの後遺症が残っていて治療効果を自覚している状況であれば、治療を終了してはいけません。

 

治療費の3割を自己負担することになりますが、健康保険を利用して通院を続けましょう。

 

 

むちうち治療費の支払い義務がある

 

保険会社の任意一括対応は法的義務ではありません。しかし、任意一括対応が打ち切りになっても症状固定までは、むちうちの治療費を支払う法的な義務があります。

 

むちうち治療の途中で任意一括対応が終了した場合、保険会社への治療費請求は、症状固定後の示談交渉の際に行います。

 

 

むちうちの症状固定時期で争いになったら弁護士に相談

 

保険会社は、むちうちの治療の必要性が無くなったと判断して任意一括対応を打ち切りするため、示談交渉の際には症状固定時期について争いが発生するケースもあります。

 

そのようなケースでは被害者個人で対応するのが難しいケースが多いです。交通事故実務で実績のある弁護士に依頼するべきでしょう。

 

 

むちうちが後遺障害認定されると損害賠償金を請求できる

 

むちうちが後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求できます。

 

 

後遺障害慰謝料とは

むちうちの後遺障害が残ってしまった精神的苦痛に対する補償金です。後遺障害慰謝料は、下の表のように後遺障害等級によって異なります。

 

 

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

1級

2800万円

2級

2370万円

3級

1990万円

4級

1670万円

5級

1400万円

6級

1180万円

7級

1000万円

8級

830万円

9級

690万円

10級

550万円

11級

420万円

12級

290万円

13級

180万円

14級

110万円

 

 

後遺障害逸失利益とは

むちうちで首の痛みなどの後遺症が残ると、労働能力が低下してしまいます。労働能力が低下したために失うであろう収入の不足分に対する補償金です。

 

後遺障害逸失利益は、交通事故被害者の年収、年齢をベースにして、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率と労働能力喪失期間で決まります。後遺障害逸失利益は、以下の計算式で算出されます。

 

 

基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数

 

 

むちうちの首の痛みの後遺障害は12級13号と14級9号

12級13号:局部に頑固な神経症状を残すもの

自賠責保険における神経症状とは痛みです。しかし、首の痛みだけで後遺障害12級13号が認定されるハードルは極めて高いと言えるでしょう。

 

何故なら、12級13号が認定されるためには自覚症状だけでは不十分で、客観的な身体所見が必要とされるからです。身体所見は神経学的所見の推移についてという書式に記載されます。

 

腕から手にかけての客観的な身体所見には、筋力低下、筋肉の萎縮(やせて細くなる)、深部腱反射の異常(医師が打腱器を使って行う検査)があります。

 

しかし、首の痛みに関しては、客観的な身体所見は想定されません。このため実務的には、むちうちの首の痛みだけでは後遺障害12級13号が認定される可能性は極めて低いと言わざるを得ないです。

 

むちうちが後遺障害12級の認定を受けるためのポイントについて知りたい方は以下を参照してください。

 

 

<参考>

【医師が解説】後遺障害が12級に認定されるポイント|医療鑑定
【医師が解説】深部腱反射は12級の後遺症認定のポイント|医療鑑定
【医師が解説】徒手筋力検査は後遺症12級認定のポイント|医療鑑定
【医師が解説】デルマトーム一致は12級認定の必須条件|交通事故

 

 

14級9号:局部に神経症状を残すもの

局部とは、むちうちでは頚椎(首)をさします。神経症状とは、むちうちに由来する症状をさします。首の痛みや頭痛だけでなく、上肢のしびれや痛み、めまい、嘔気なども含まれます。

 

12級13号と14級9号の最大の違いは、14級9号では症状の原因を客観的に証明する必要が無い点です。画像所見や神経学的所見がはっきりしていなくてもよいのです。

 

つまり、14級9号であれば、むちうちが首の痛みだけで後遺障害に認定される可能性があると言えます。

 

 

<参考>
【国土交通省】後遺障害等級表
【医師が解説】むちうち後遺障害12級、14級のポイント|医療鑑定

 

 

むちうち後遺症が後遺障害認定される確率は約5%

14級9号であれば、首の痛みだけで後遺障害に認定される可能性がありますが、現実的にはハードルが高いと言わざるを得ません。

 

損害保険料率算出機構は、自動車保険の概況という統計資料を公表しています。2021年度(2020年度統計)では、損害調査受付件数が1,041,737件でした。

 

このうち、後遺障害に認定された事案は49,267件で、後遺障害認定率は約4.7%です。むちうちのみに限った確率ではないですが、ほぼ近似した数字と言ってよいでしょう。

 

 

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【弁護士必見】むちうち後遺症の後遺障害認定ポイント

むちうちの首の痛みだけで12級13号は困難

後遺障害12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)は、14級9号と比較するとはるかに認定基準は厳しくなります。

 

痛みが持続しているだけでは不十分で、「障害の存在が医学的に証明できるもの」という条件が必要になるからです。

 

具体的には頚椎のMRI検査で神経根の圧迫があることです。しかし後遺障害認定の実務では、上肢の症状も存在することが必須です。

 

頚椎のMRI検査で神経根の圧迫があれば、上肢の症状も存在するはずだと自賠責保険は考えるからです。

 

実際に異議申し立てにて12級を獲得した事例は以下を参照してください。

 

 

<参考>
【医師が解説】後遺症の異議申し立てで12級になった例|医療鑑定

 

 

むちうちの首の痛みだけでも後遺障害14級9号なら可能性あり

後遺障害14級9号(局部に神経症状を残すもの)は、救済等級としての位置づけです。このため、むちうちで首の痛みが残った患者さんでも、比較的広い範囲で後遺障害に認定される可能性があります。

 

受傷から一定の期間(約半年が目安になります)通院していて、その間の通院回数が一定の基準を超えていれば認定の可能性が高まります。それ以外にも交通事故の規模や画像所見(頚椎のレントゲンやMRI)も参考にします。

 

一番重要なことは、むちうち受傷直後から後遺障害診断書作成にいたるまで、症状に一貫性があることと、持続性があることです。

 

症状に一貫性があることの証明には、自賠責保険が医師から取り付ける頚椎捻挫・腰椎捻挫の症状の推移についてという書類の記載内容に注意を払う必要があります。

 

一方、異議申立てでは、症状の一貫性も含めた総合的な主張が必須です。弊社ではすべての対策を網羅した医師意見書サービスを提供しています。

 

 

<参考>
【日経メディカル】意見書で交通事故の後遺症が決まるってホント?
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

 

nikkei medical

 

 

むちうち後遺症の後遺障害認定に必要な検査

むちうちでは、後遺障害の等級によって必要とされる検査に違いがあります。むちうちの各等級が認定されるために必要な検査を説明します。

 

 

後遺障害12級13号は頚椎MRI検査が必須

 

後遺障害12級13号が認定されるためには、レントゲン検査に加えて頚椎MRI検査が必須です。一方、神経伝導速度検査(NCV; Nerve Conduction Velocity)は基本的に不要です。

 

弊社の経験では、むちうちで後遺障害12級13号が認定された事案の多くは、MRI検査のT2強調画像で椎間板の高信号変化を認めました。

 

 

後遺障害認定を受けるために必要な検査やタイミングを知りたい方は以下を参照してください。

 

 

<参考>

【医師が解説】事故でMRIを受ける最適なタイミングとは|医療鑑定
【医師が解説】頚椎捻挫(むちうち)後遺症で必要な検査|医療鑑定

 

 

後遺障害14級9号はレントゲン検査だけでもOK

 

後遺障害14級9号であれば、レントゲン検査だけでも可です。もちろん、頚椎MRI検査も実施している方が望ましいのは言うまでもありません。

 

 

後遺障害12級13号、14級9号とも神経伝導速度検査は不要

 

むちうちの後遺症が後遺障害に認定されるためには、神経伝導速度検査が有用という意見を散見します。しかし、むちうちに対して主治医が自発的に神経伝導速度検査を実施することはあり得ません。

 

自賠責認定基準においても、むちうちの後遺障害認定では神経伝導速度検査は不要と考えて良いでしょう。

 

 

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むちうち(頚椎捻挫)後遺症の後遺障害認定に不足する要素は?

むちうちの後遺症が、自賠責保険で後遺障害に認定されるためには、認定基準のほとんどをクリアする必要があります。

 

しかし、ここで問題点があることに気付きます。その問題点とは、自賠責認定基準は公開されていないことです。

 

表向きには、労災補償 障害認定必携(必携)に記載されている条件を満たせば、後遺障害に認定されるとされています。

 

しかし実際には、自賠責保険の内部では非公開のさまざまな条件を設定しており、機械的に後遺障害に該当するか否かをスクリーニングしています。

 

このスクリーニングで後遺障害に該当する可能性があると判定された事案のみ、定性的な要素を加味した判断がなされます。

 

そして残念ながら、ほとんどのむちうち事案はスクリーニングの段階で非該当に分類されてしまいます。

 

自賠責保険は膨大な事案を捌かざるを得ないので仕方ない面はありますが、被害者の立場ではスクリーニング段階で機械的に非該当になるのは避けたいところです。

 

非該当にならないためには、むちうちが後遺障害に認定されるために不足している要素を洗い出す必要があります。

 

この作業の厄介な点は、純粋な医学的知識も必要とされる点です。つまり、後遺障害認定基準の熟知に加えて、画像検査や診療録などの身体所見を読み解く医学的知見が必要なのです。

 

この点では、臨床経験の無い弁護士は著しく不利と言わざるを得ません。自賠責認定基準を真の意味で解釈できるのは、後遺障害認定基準を熟知した整形外科医だけなのです。

 

 

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むちうちの後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、むちうちの後遺症が後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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むちうちの後遺症でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、むちうちの後遺障害で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

 

Traffic accident patient

 

 

【12級13号】むちうち後遺症の後遺障害認定事例

事案サマリー

 

  • 被害者:46歳
  • 初回申請:非該当
  • 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)

 

 

交通事故後に頚部痛と右頚部から母指にかけて放散する痛みが持続していました。痛みのため、1年以上通院、治療を余儀なくされましたが、症状は改善しませんでした。初回申請時には非該当と判定されました。

 

 

弊社の取り組み

診療録を詳細に確認すると、受傷直後から頚椎椎間板ヘルニアに特徴的な「スパーリング徴候陽性」と複数箇所に記載されていました。

 

MRIで、C5/6レベルに椎間板ヘルニア(矢印)を認め、患者さんの上肢痛(右母指にかけての放散痛)は椎間板ヘルニアが圧迫しているC6神経根の知覚領域と完全に一致していました。

 

脊椎脊髄外科指導医が診療録を確認して、初回申請時に見落とされていた身体所見を記載した医師意見書を作成しました。異議申立てを行ったところ、後遺障害12級13号が認定されました。

 

 

CS-MRI C5-6

 

 

【14級9号】むちうち後遺症の後遺障害認定事例

事案サマリー

 

  • 被害者:60歳
  • 初回申請:非該当
  • 異議申立て:14級9号(局部に神経症状を残すもの)

 

 

交通事故後に頚部痛と両手のしびれを自覚されていました。受傷から半年間通院されましたが、頚部痛と両手のしびれは改善しませんでした。後遺障害診断書が作成されましたが、非該当と判定されたため弊社に相談がきました。

 

 

弊社の取り組み

MRIを脊椎脊髄外科専門医が読影したところ、頚椎後縦靭帯骨化症が存在していることが明らかになりました。
診療録を確認すると、受傷当日から頚部痛と両手がしびれると記載されていました。

 

身体所見、画像所見および診療経過について、医師意見書を作成して異議申立てを行ったところ、後遺障害14級9号が認定されました。

 

 

CS-MRI axial image

 

 

よくあるご質問

むちうち後遺症が起こりやすい状況は?

天気の悪い日

 

むちうちの後遺症が起こりやすい原因は、はっきり分かっていませんが、雨や台風の前に痛みが悪化するケースが多いです。

 

気圧が低下するために血管が収縮して血流が悪くなって、むちうちの痛みが悪化すると考えられています。

 

 

夕方以降

 

むちうちでは、午前中は調子が良いものの、夕方以降になると痛みが悪化するケースも多いです。

 

その原因として、夕方になると首周囲の筋肉に疲労が蓄積して血流が悪くなり、痛みを誘発するためだと言われています。

 

 

むちうち後遺症の治療は?

薬物療法

 

むちうちの首の痛みに対しては、安静と痛み止め(消炎鎮痛剤)の処方が一般的です。首を保護するため、頚椎装具(ソフトカラー)を処方することもあります。

 

痛み止めで、むちうちの痛みを取ることで、首の血流を改善して、痛みを誘発する物質が洗い流される効果も期待できます。

 

 

neck collar

 

 

物理療法

 

交通事故から1〜2週間経過すると、ホットパックや超音波などの温熱療法、徒手や機械による牽引療法が実施されます。

 

温熱療法は熱によってリラクゼーション効果が得られ副交感神経を刺激し血流改善、鎮静効果を期待できます。

 

 

運動療法

 

可動域訓練や筋力訓練が主であり、セラピストとともに実施することが多いです。可動域訓練は関節や筋肉の動かせる範囲を拡大する目的があります。

 

また、筋力訓練は筋肉の萎縮を防ぐことに加えて、動作場面で痛みが少なくなるような筋肉の使い方を練習する目的があります。

 

自己判断で行うとかえって悪化する可能性があるため、必ず医師に相談の上、行うようにしましょう。

 

 

むちうちの首の痛みでは仕事を何日休む?

意外なことに、むちうちの首の痛みによる休業は医学的に推奨されていません。「むちうちでは受傷後2週間は安静にする」「むちうちでは受傷後2週間は仕事を休む」などの記事が散見されますが、医学的には間違いなのです。

 

長期間にわたる安静や休業は、むしろ社会復帰を遅らせる要因になります。このため、私たち整形外科医は、できる範囲で仕事することを推奨しています。

 

もちろん、重い症状のむちうち患者さんもいらっしゃるので、ある程度の安静や休業はやむを得ません。しかし、数ヶ月におよぶ休業は、医学的に証明できないことを知っておいて損はないと思います。

 

実務的に言っても、数ヶ月に及ぶ長期休業は、保険会社を過度に刺激するため要注意です。休業の必要性を医学的に証明できないので、訴訟になっても認定されない可能性が高いと考えておくべきでしょう。

 

 

むちうちの首の痛みは全治何カ月?

むちうちの首の痛みが完治するまでの期間は、2~3ヶ月が平均的です。一方、長い場合には4~6ヶ月にも及びます。

 

6ヶ月以上治療しても症状が良くならないケースでは症状固定になります。自賠責保険から後遺障害が認定される場合があります。

 

 

むちうちの後遺症が数年後に発症する可能性は?

むちうち後遺症が後から出ることは無い

 

結論から申し上げると、現時点で何も症状が無いのであれば「後からむちうちの後遺症が出る」ことはありません。もし痛みが出たとしても、事故とは無関係に発症したと思って良いでしょう。

 

 

むちうち後遺症と交通事故との因果関係の証明は難しい

 

実務的にも、受傷から数年してから発症した痛みと、交通事故との因果関係を証明することは、極めて難しいです。

 

このため、事故から数年してから発症した痛みなどの症状が、むちうちの後遺障害に認定される可能性はほぼゼロと考えて良いでしょう。

 

 

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むちうち(頚椎捻挫)後遺症のまとめ

 

首の痛みは、むちうちで最もよく観察される後遺症です。以下の原因で、首の痛みが起こると考えられています。

 

  • 椎間板や椎間関節周囲の炎症
  • 神経根周囲の炎症
  • 首の周りにある筋肉の緊張や血行不良

 

 

むちうちの後遺症が首の痛みだけでは、後遺障害12級13号の認定は難しいです。一方、首の痛みだけであっても、後遺障害14級9号に認定される可能性は十分にあると考えます。

 

 

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