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高次脳機能障害が治った人は存在する?|交通事故の後遺障害

高次脳機能障害は、交通事故や脳卒中などによる脳へのダメージが原因で、記憶力や注意力、判断力などに影響を及ぼす障害です。

 

突然の発症により、本人だけでなく家族の生活も一変してしまうことが少なくありません。

 

そのため、「高次脳機能障害は治るのか?」「回復した人はいるのか?」と希望を求めて情報を探している方も多いでしょう。

 

本記事では、高次脳機能障害から回復する可能性や、治療法・リハビリ方法について詳しく紹介しています。

 

 

最終更新日: 2025/4/3

 

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Table of Contents

高次脳機能障害が治った人は存在する

高次脳機能障害が治る可能性は?

高次脳機能障害が完全に治ったという報告はありませんが、適切な治療とリハビリテーションにより症状の改善が期待できます。

 

早期発見と治療、継続的なリハビリテーションが重要で、症状の改善が見込まれるケースも存在します。

 

患者自身や家族の正しい理解と取り組み、専門機関のサポートを受けながら、持続的なリハビリを進めることで、社会復帰や自立生活の可能性があります。

 

 

高次脳機能障害が治る確率

高次脳機能障害が完治する確率は非常に低く、2025年の時点で完治した事例は確認されていません。しかし、適切な支援を受けることで症状が回復する可能性はあります。

 

回復の程度は個人差が大きく、原因となった脳損傷の程度や部位、年齢、リハビリテーションの内容や開始時期などによって異なります。

 

薬物療法とリハビリテーションを組み合わせた多角的アプローチが求められ、再生医療など新たな治療法の発展も期待されています。

 

 

高次脳機能障害が治るのはどんな人?

高次脳機能障害の回復が見込まれるのは、早期に適切な治療とリハビリテーションを受けられた人です。特に、脳組織の損傷が軽度で、若年層の場合は回復の可能性が高いとされています。

 

また、家族や周囲の理解と支援が得られる環境にある人、専門的なリハビリ施設や地域活動支援センターなどで適切なサポートを受けられる人の回復が期待できます。

 

さらに、患者自身の意欲や努力も重要な要素となり、継続的なリハビリテーションに取り組める人ほど、症状の改善や社会生活への適応が進む傾向にあります。

 

 

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高次脳機能障害を知ろう

高次脳機能障害の原因

脳外傷(頭部外傷)

 

交通事故や転落による頭部への強い衝撃が原因で、硬膜外血腫や脳挫傷などを引き起こします。 ​

 

 

脳卒中(脳血管障害)

 

​脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳梗塞や脳出血などを発症します。

 

 

その他

 

​脳炎や低酸素性脳症などの感染症や中毒、腫瘍なども原因となります。

 

 

高次脳機能障害の4大症状

記憶障害

 

新しい出来事を覚えられない、物の置き場所を忘れる、同じ質問を繰り返すなどの症状が現れます。

 

 

注意障害

 

集中力が続かず、ミスが多い、複数の作業を同時に行うと混乱する、作業を長く続けられないといった特徴があります。

 

 

遂行機能障害

 

計画を立てたり、物事を順序立てて行うことが難しくなり、約束の時間に間に合わない、段取りができない、臨機応変な対応ができないといった問題が生じます。

 

 

社会的行動障害

 

感情のコントロールが難しくなり、自己中心的な行動や暴力、反社会的行為を起こす、意欲が低下し一日中ベッドから離れないなどの行動が見られます。

 

 

高次脳機能障害と認知症の違い

高次脳機能障害と認知症は、症状が似ているため混同されがちですが、以下の点で異なります。

 

 

発症時期の明確さ

 

高次脳機能障害は、交通事故や脳卒中など明確な原因によって突然発症します。一方、認知症は発症時期が特定しづらく、徐々に進行する特徴があります。​

 

 

進行性の有無

 

​認知症は一度発症すると少しずつ進行していく不可逆的な脳疾患です。高次脳機能障害は進行性の病気ではなく、治療やリハビリテーションである程度の回復が見込めます。 ​

 

 

 

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高次脳機能障害の治療法

薬物療法

薬物療法は、高次脳機能障害に伴う症状の軽減や日常生活の質の向上を目的として行われます。​具体的には、抗うつ薬や抗精神病薬が用いられ、気分の安定や注意力の向上、衝動性の抑制などが期待されます。​

 

ただし、薬物療法はあくまで症状のコントロールを目的としており、根本的な治療法ではないことを理解しておくことが重要です。

 

 

リハビリテーション

リハビリテーションは、高次脳機能障害の回復において中心的な役割を果たします。​主なリハビリテーションの種類には、理学療法、作業療法、言語療法があります。​

 

これらの療法を組み合わせ、個々の症状やニーズに合わせたプログラムを作成し、日常生活への復帰を目指します。

 

 

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高次脳機能障害の対処法

高次脳機能障害の症状を理解する

高次脳機能障害は、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害など、多岐にわたる症状が現れます。​

 

これらの症状は外見からは分かりにくいため、周囲の人々が理解し、適切な対応を取ることが求められます。

 

​例えば、突然の変化に対応しにくい特性を持つため、日常生活において予測可能な環境を提供することが有効です。 ​

 

 

高次脳機能障害の人が暮らすための環境整備

生活環境の調整は、高次脳機能障害のある方が安心して生活するために不可欠です。​具体的には、以下のような対策が考えられます。

 

 

生活リズムの規則化

 

毎日の生活に一定のリズムを持たせることで、混乱を減らし、安定した生活を支援します。 ​

 

視覚的な情報提供

 

重要な情報や予定をメモやカレンダーで見える場所に掲示し、視覚的に確認できるようにします。 ​

 

静かな環境の確保

 

集中力の低下を防ぐため、静かで落ち着いた環境を整えることが推奨されます。 ​

 

 

さらに、地域社会における理解者の増加や、相談機関の整備も重要です。​高次脳機能障害は外見からは分かりにくいため、誤解や孤立を防ぐために、地域全体での支援体制の構築が求められます。 ​

 

 

 

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交通事故で受傷した高次脳機能障害の後遺障害等級

 

交通事故で受傷した高次脳機能障害は、自賠責保険から後遺障害に認定される可能性があります。

 

高次脳機能障害では、意思疎通能力、問題解決能力、作業の持続力や持久力、さらには社会行動能力の低下度合いによって評価されます。

 

この評価結果に基づき、高次脳機能障害の後遺障害等級は、1級から14級までに分類されます。

 

高次脳機能障害が後遺障害に等級認定される要件を、さらに詳細に知りたい方は、以下のコラムにまとめています。ご参照いただければ幸いです。

 

 

<参考>
高次脳機能障害の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

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高次脳機能障害の後遺障害認定ポイント【弁護士必見】

 

交通事故で受傷した頭部外傷による高次脳機能障害では、画像診断によって後遺症との関連性が確認できると、後遺障害として認定される可能性が高まります。

 

特に局所脳損傷の場合、損傷部位と症状が一致していることが重要な判断基準となります。

 

高次脳機能障害が認定されると、神経心理学的検査医学的意見日常生活状況報告の結果を総合的に評価して、等級審査が行われます。

 

近年では、意識障害期間が短い事案でも、全体的な状況を踏まえた総合的な判断が重視される傾向にあります。

 

高次脳機能障害は身体機能障害とあわせて評価されて、就労能力や日常生活への影響度を考慮した上で、後遺障害等級が決定されます。

 

賠償実務においては、主観的な要素が強い神経心理学的検査が争点となるケースが少なくありません。

 

検査結果が時間の経過とともに悪化することは稀ですが、ガイドラインに基づいて反論が可能なケースもあります。

 

さらに高次脳機能障害が後遺障害認定されるポイントを詳しく知りたい方は、以下のコラム記事にまとめています。ご参考にしていただければ幸いです。

 

<参考>
高次脳機能障害の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

交通事故で発症した高次脳機能障害の後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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高次脳機能障害の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故で受傷した高次脳機能障害の後遺症が、後遺障害に等級認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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高次脳機能障害の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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高次脳機能障害が後遺障害認定されると損害賠償金を請求できる

 

交通事故によって受傷した高次脳機能障害で後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求できます。

 

 

高次脳機能障害の後遺障害慰謝料とは

交通事故で外傷性脳損傷によって高次脳機能障害が残った精神的苦痛に対する補償金です。後遺障害慰謝料は、下の表のように後遺障害等級によって異なります。

 

 

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

1級

2800万円

2級

2370万円

3級

1990万円

4級

1670万円

5級

1400万円

6級

1180万円

7級

1000万円

8級

830万円

9級

690万円

10級

550万円

11級

420万円

12級

290万円

13級

180万円

14級

110万円

 

 

高次脳機能障害の後遺障害慰謝料の相場は?

外傷性脳損傷の後遺障害慰謝料は、後遺障害等級によって異なります。例えば、9級の場合は約690万円、7級は約1000万円、5級は約1400万円、3級は約1990万円、2級は約2370万円、1級は約2800万円となります。

 

また、近親者の慰謝料として数百万円程度が加算されることがあります。さらに、1級や2級の場合には将来の介護費として数千万円から1億円を超える額が認められることがあります。

 

このように、高次脳機能障害の後遺障害慰謝料は等級によって大きく異なり、適切な後遺障害等級を獲得することが重要です。

 

 

高次脳機能障害の後遺障害逸失利益とは

高次脳機能障害が残ると、労働能力が低下してしまいます。労働能力が低下したために失うであろう収入の不足分に対する補償金です。

 

後遺障害逸失利益は、交通事故被害者の年収、年齢をベースにして、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率と労働能力喪失期間で決まります。後遺障害逸失利益は、以下の計算式で算出されます。

 

 

基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数

 

 

高次脳機能障害の後遺障害逸失利益の相場は?

高次脳機能障害の逸失利益は、後遺障害等級によって異なります。一般的に、後遺障害等級が高いほど逸失利益の金額も高くなります。

 

例えば、1級の後遺障害の場合、逸失利益は約1億円前後となる可能性があります。一方、9級の場合は約1000万円程度のケースが多いです。

 

後遺障害逸失利益の金額は、被害者の年収や年齢、労働能力喪失率などによっても大きく変動します。

 

 

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高次脳機能障害が治った人でよくある質問

高次脳機能障害は完治しますか?

高次脳機能障害は、脳組織の損傷により発症するため、完全な治癒は難しいとされています。​

 

しかし、適切なリハビリテーションを受けることで、症状の改善や回復が期待できます。​

 

特に発症初期にリハビリを開始することで、より良い効果が得られる傾向があります。 ​

 

 

高次脳機能障害の回復方法は?

回復には、個々の症状に応じたリハビリテーションが有効です。​主な方法として、理学療法(運動機能の改善)、作業療法(日常生活動作の向上)、言語療法(コミュニケーション能力の改善)などがあります。

 

​これらを組み合わせ、患者さん一人ひとりに合わせたプログラムを作成して、日常生活への復帰を目指します。

 

 

高次脳機能障害はひどくなることがありますか?

高次脳機能障害自体は、基本的に進行性ではなく、症状が悪化することは少ないとされています。​

 

しかし、高齢者の場合、活動性の低下により認知症を併発して、結果として症状が悪化したように見えるケースもあります。​

 

 

 

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まとめ

 

高次脳機能障害は、事故や病気による脳の損傷で記憶力や判断力が低下する病気です。完全に治ることは稀ですが、早期に適切な治療とリハビリを続けることで、症状が改善する可能性があります。

 

特に若年層や軽度の損傷の場合、回復の見込みが高く、家族の支援や専門機関のサポートも重要です。

 

リハビリには、理学療法や作業療法、言語療法などがあり、薬で症状を抑えることもできます。適切な治療で社会復帰の可能性もあります。

 

交通事故で受傷した高次脳機能障害の後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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