交通事故コラム詳細

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むちうちで腰にどんな痛みを発症する?|外傷性頚部腰部症候群の後遺障害

交通事故で発症する「むちうち」は、首の痛みや肩こりなどが主な症状として知られていますが、腰にも深刻な痛みを引き起こすことがあります。

 

しかし、「むちうちが原因で腰痛が起きるのか」「その痛みはどのようなものなのか」「どうすれば緩和できるのか」といった疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、むちうちと腰の痛みの関係、適切な対処法について詳しく解説しています。痛みの原因を理解して、適切な治療を選択するための参考になれば幸いです。

 

 

最終更新日: 2025/1/26

 

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むちうちで感じる腰の痛みとは

むちうちで腰の痛みを発症するのか?

むちうちとは、交通事故やスポーツ時の強い衝撃で首に過剰な負担がかかり、首や肩に痛みが発症する症状です。

 

一方、むちうちを発症した人の約4割に、腰痛も併発するというデータがあります。腰痛は、むちうちの症状の1つなのでしょうか?

 

実際には、むちうちで感じる腰痛は、むちうちの症状ではなく、腰椎捻挫による症状と考えられます。

 

つまり、交通事故の衝撃で、むちうちだけではなく、腰椎捻挫も受傷した状態です。医学的には、外傷性頚部腰部症候群と言います。

 

 

外傷性頚部腰部症候群の症状

外傷性頚部腰部症候群は、交通事故やスポーツなどで首や腰に急激な衝撃が加わることで発生します。主な症状として、首や腰の痛み、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴り、手足のしびれや筋力低下などが挙げられます。

 

これらの症状は、事故直後だけでなく、数日から数週間後に現れることもあります。症状の程度や持続期間は個人差があり、適切な診断と治療が重要です。

 

 

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交通事故後の腰の症状

腰の痛み

事故の衝撃により、腰部の筋肉や靭帯が損傷して、腰痛を引き起こすことがあります。腰の激しい痛みや可動域の制限が生じて、日常生活に支障をきたすケースもあります。

 

<参考>
腰椎捻挫の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

足の痛みやしびれ

腰椎捻挫や椎間板ヘルニアなどにより、神経根が圧迫されると、足の痛みやしびれが発生することがあります。これらの症状は、神経の圧迫や損傷によるもので、適切な診断と治療が必要です。

 

<参考>
腰椎椎間板ヘルニアの後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

力の入りにくさ

交通事故後に力が入りにくくなる症状は、神経の損傷や筋肉の損傷が原因で発生します。特に、むちうちや腰椎捻挫が原因で神経が圧迫されると、手足に力が入りにくくなることがあります。

 

 

 

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むちうちと腰の痛みの対処法

急性期の治療

事故直後の急性期には、炎症や痛みが強く現れるため、安静が最優先です。患部を冷やすことで炎症を抑えて、痛みの軽減を図ります。

 

無理な動作や過度なストレッチは避けて、医師の指示に従いましょう。適切な初期対応が、その後の回復に大きく影響します。

 

 

慢性期の治療

痛みが和らいできた慢性期には、リハビリテーションが中心となります。理学療法士の指導のもと、マッサージや電気療法、軽い運動やストレッチを取り入れ、筋力の回復と柔軟性の向上を目指します。

 

 

治療期間中の注意点

治療中は、日常生活での姿勢や動作に注意が必要です。長時間の同一姿勢や過度な負荷を避け、適度な休息を取り入れましょう。

 

また、症状が改善しても自己判断で治療を中断せず、医師の指示に従い、定期的な診察を受けることが重要です。

 

尚、6ヶ月以上治療しても症状が良くならないケースでは、自賠責保険から後遺障害が認定される可能性があります。

 

 

外傷性頚部腰部症候群で考えられる後遺障害

 

等級

認定基準

12級13号

局部に頑固な神経症状を残すもの

14級9号

局部に神経症状を残すもの

 

12級13号:局部に頑固な神経症状を残すもの

局部とは、腰部を指します。神経症状とは、腰椎捻挫に由来する症状を指します。腰痛にかぎらず、お尻の痛み、下肢のしびれや痛みなども含まれます。

 

14級9号との大きな違いは、「障害の存在が医学的に証明できるもの」というフレーズです。12級13号認定のためには、まずレントゲンやMRIで客観的(他覚的)な異常所見があることが必須条件になります。

 

異常所見には骨折や脱臼はもちろんですが、その他にも椎間板ヘルニアや骨棘(頚椎加齢の変化)、椎間板高の減少(加齢による変性で椎間板の厚みが減少する)も含まれます。

 

神経や椎間板は、レントゲンには写らず、MRIを撮らないと評価ができないため、腰椎捻挫治療の過程で腰のレントゲンしか撮影されていない場合は、障害の存在を医学的に証明することが困難なケースが多いです。

 

そのため、症状が続いているのであれば、主治医と相談して、治療経過中に一度は腰椎MRI検査を検討することが推奨されます。

 

神経症状に関しても14級9号では、自覚症状(患者さんの訴え)としての痛みで良いのですが、12級13号では、より条件が厳しくなります。

 

自覚症状だけでは不十分で、筋力低下、筋肉の萎縮(やせて細くなる)、深部腱反射の異常などの客観的な症状が必要とされます。しびれ(知覚障害)の範囲も、損傷された神経の分布に一致している必要があります。

 

尚、腰椎捻挫で行われる頻度は非常に低いですが、筋電図や神経伝導検査といった特殊な検査の異常値も客観的な所見に含まれます。

 

 

14級9号:局部に神経症状を残すもの

局部とは、腰部を指します。神経症状とは、腰椎捻挫に由来する症状を指します。腰痛に留まらず、お尻の痛み、下肢のしびれや痛みなども含まれます。

 

将来においても、回復は見込めないと医師が判断した状態であること(症状固定)が前提になります。後遺障害診断書には、症状の常時性が必要で、天気が悪いときに痛いなどの症状では認定されません。

 

また、交通事故と本人の感じる後遺症状に因果関係が認められることが条件となるため、車体の損傷が少ない交通事故は非該当とされることが多いです。

 

また、情報は公開されていないものの、毎月の通院頻度が少ない場合や症状固定までの通院期間が短い場合も非該当となります。詳細な基準が公表されていない背景には、不正受給を排除する目的があるとされています。

 

 

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外傷性頚部腰部症候群の後遺障害認定ポイント

 

外傷性頚部腰部症候群が後遺障害として認定されるには、さまざまな後遺障害認定基準をクリアする必要があります。

 

漫然と自賠責保険に後遺障害の審査を受けても、ほとんどのケースは非該当になります。

 

外傷性頚部腰部症候群が後遺障害に認定されるポイントを詳しく知りたい方は、むちうち腰椎捻挫のコラム記事を参照いただければ幸いです。

 

 

<参考>

 

 

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【12級13号】腰椎捻挫の後遺障害認定事例

事案サマリー

  • 被害者:46歳
  • 初回申請:非該当
  • 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)

 

交通事故後に腰痛と右下肢に放散する痛みが持続していました。痛みのため、半年以上通院を余儀なくされましたが、症状は改善しませんでした。初回申請時には非該当と判定されました。

 

 

弊社の取り組み

弊社に相談があり、診療録を詳細に確認すると、受傷直後から腰椎椎間板ヘルニアに特徴的な「ラセーグ徴候陽性」と複数箇所に記載されていました。

 

MRIで、L4/5レベルに椎間板ヘルニア(矢印)を認め、患者さんの右下肢痛は椎間板ヘルニアが圧迫しているL5神経根の知覚領域と一致していました。

 

脊椎外科専門医が診療録を確認したところ、初回申請時に見落とされていたため、これらの所見を丁寧に医師意見書に記載しました。

 

初回申請時には、腰椎MRI画像で確認できる椎間板ヘルニアの所見が軽視されていたため、読影所見の補足も行いました。異議申立てを行ったところ12級13号が認定されました。

 

 

 

 

【14級9号】腰椎捻挫の後遺障害認定事例

事案サマリー

  • 被害者:39歳
  • 初回申請:非該当
  • 異議申立て:14級9号(局部に神経症状を残すもの)

 

交通事故後に腰痛を自覚されていました。受傷から8ヵ月通院されましたが、頑固な腰痛は改善せず、後遺障害診断書が作成されましたが、非該当と判定されたため、弊社に相談がきました。

 

 

弊社の取り組み

画像を脊椎外科専門医が詳細に読影したところ、事故の後から、L4/5椎間板高の減少(椎間板がすり減って、高さが低くなる現象)が進行していることが明らかになりました。

 

これらの所見について、医師意見書を作成して異議申立てを行ったところ14級9号が認定されました。

 

 

 

 

外傷性頚部腰部症候群の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、外傷性頚部腰部症候群の後遺症が後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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外傷性頚部腰部症候群の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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むちうちの腰の痛みでよくある質問

交通事故の腰の痛みはどんな感じ?

交通事故後の腰の痛みは、筋肉や靭帯の損傷による鈍痛や鋭い痛みとして現れることがあります。

 

また、腰の重だるさや可動域の制限を感じる場合もあります。これらの症状は、事故の衝撃による腰部への負担が原因と考えられます。

 

 

軽い追突事故でも腰痛になることがありますか?

軽い追突事故でも腰痛が発生することがあります。事故の衝撃により、腰部の筋肉や靭帯が損傷し、痛みや不快感を引き起こす可能性があります。

 

症状は事故直後に現れない場合もあり、数日後に痛みが出ることもあります。

 

 

むちうちかどうかわかる方法はありますか?

むちうちの診断は、医師による問診や身体検査、必要に応じて画像検査(レントゲン検査やMRI検査)を行うことで確定します。

 

主な症状として、首や肩、腰の痛み、頭痛、めまい、吐き気、手足のしびれなどが挙げられます。

 

 

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まとめ

 

むちうちは首に強い衝撃が加わることで発生しますが、約4割の人が腰痛も併発します。

 

この腰痛は、実際にはむちうちの症状ではなく、交通事故による「腰椎捻挫」が原因と考えられています。

 

腰椎捻挫は腰の筋肉や靭帯の損傷による痛みや、可動域の制限を引き起こします。

 

さらに、神経が圧迫されることで足のしびれや力の入りにくさが生じることもあります。

 

外傷性頚部腰部症候群でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。尚、初回の法律事務所様は無料で承ります。

 

 

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