交通事故で負ったケガで後遺障害認定を受けることにデメリットはあるのでしょうか。結論から申し上げると、小さなデメリットがひとつだけあります。
本記事は、年間1000例の交通事故事案を取り扱っている整形外科医師が、後遺障害認定のデメリットについて説明しています。
最終更新日: 2024/10/2
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後遺障害認定の小さなデメリットとは?
交通事故で後遺障害に認定されるデメリットはほとんどありません。しかし、唯一と言って良いデメリットは、症状固定後は治療費(入通院慰謝料)を受け取れなくなることでしょう。
交通事故で負ったケガは、いつまでも治療を続けることはできません。症状が無くなれば治療終了ですし、症状が残っていても治療効果が見込めなくなれば症状固定となります。
症状固定後は治療費を受け取れなくなります。このため、症状固定後にも治療を継続する場合には、自分の健康保険を使用することになります。
ここでお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、症状固定=後遺障害認定ではありません。交通事故で負ったケガの治療にはいつか終わりが来ます。
治療を終了するのは、症状が無くなって治癒した時か、治療効果が見込めなくなって後遺症として症状固定する時です。
つまり、後遺障害に認定されること自体のために治療費を受け取れなくなるのではなく、症状固定した結果として治療費を受け取れなくなるのです。
症状固定する時期は必ずやってきます。このため、実質的には後遺障害認定のデメリットは無いと言えます。
後遺障害認定のデメリットに対する誤解
後遺障害認定で日常生活のデメリットはあるのか
自賠責保険で後遺障害に認定されても、日常生活でのデメリットは無いです。もちろん、交通事故によるケガで残った後遺症による不便さはあります。
しかし、後遺症で発生する日常生活の不便さは、後遺障害の認定と何ら関係ありません。後遺障害認定を受けて、適正な補償を得ましょう。
後遺障害認定で仕事上のデメリットはあるのか
それでは、後遺障害認定を受けることによって、仕事上のデメリットはあるのでしょうか。結論から申し上げると仕事上のデメリットも無いです。
自賠責保険で後遺障害に認定されても、障害者手帳を交付されたり、外部に公表されません。後遺障害認定は後遺症に対する補償の目安に過ぎないからです。
このため、後遺障害に認定されたことは職場の人も知り得ず、当然のごとく仕事に悪影響を与えることもありません(後遺症そのものによる悪影響はあり得ます)。
後遺障害認定に大きなデメリットは無い
ここまで後遺障害認定のデメリットに対する誤解を説明してきましたが、結論的には、後遺障害認定に大きなデメリットはありません。
このため、交通事故によって後遺症が残ったら、全力で後遺障害が認定されるように対策する必要があります。
しかし、交通事故の後遺障害が認定される可能性は、たった5%程度しかありません。後遺障害認定にはデメリットは無いことを念頭に置いて、周到に準備を進めましょう。
<参考>
【医師が解説】交通事故の後遺障害|認定確率を上げるポイント
【弁護士必見】後遺障害認定のためのリンク集
弊社は、年間1000例の交通事故事案を取り扱っています。その経験から作成した自賠責保険の実務に関するコラムを厳選しました。
日々の交通事故業務でお困りの際には参考にしていただければ幸いです。
<参考>
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【医師が解説】軽いむちうち症状でも病院受診するべき理由|交通事故
【医師が解説】交通事故にあったら毎日通院した方がいいのか?
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後遺障害認定で弊社ができること
弁護士の方へ
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等級スクリーニング
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等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。
<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定
医師意見書
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。
医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。
医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。
弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。
<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
画像鑑定報告書
交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。
画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。
画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。
弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。
<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。
まとめ
交通事故で負ったケガで後遺障害認定されても、日常生活や仕事上で大きなデメリットはありません。
小さなデメリットは、症状固定後は治療費(入通院慰謝料)を受け取れなくなることです。
このため、交通事故によって後遺症が残ったら、全力で後遺障害が認定されるように対策する必要があります。
交通事故でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。
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