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交通事故の通院が1ヶ月空くとどうなる?|後遺障害の医療鑑定

交通事故で負ったケガが後遺障害に認定されるためには、通院頻度は重要な要素です。しかし、仕事が忙しくてなかなか通院できない人も多いと思います。もし整形外科への通院が1ヶ月空くとどうなるのでしょうか?

 

本記事は、年間1000例の交通事故事案を取り扱っている医療鑑定医師が、むちうちなどのケガが後遺障害に認定されるヒントとなるように作成しています。

 

 

最終更新日: 2024/5/14

 

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交通事故の通院が1ヶ月空くとどうなる?

むちうちは非該当になる確率が高い

むちうち、腰椎捻挫、打撲、捻挫などの傷病では、交通事故の通院が1ヶ月以上空くと、後遺障害に認定される確率が著しく低くなります。

 

 

<参考>
【医師が解説】整骨院に行かない方がいいのか|交通事故の後遺障害
【医師が解説】後遺障害14級が認定される通院日数は?|交通事故

 

 

骨折や靭帯損傷は後遺障害に認定される可能性はある

一方、画像検査で骨折や靭帯損傷が明らかであれば、交通事故の通院が1ヶ月以上空いても、後遺障害に認定される確率はゼロではありません。

 

 

neck pain

 

 

事故の通院が1ヶ月空くと一括対応打ち切りも

 

交通事故の通院が1ヶ月空くと、保険会社は通院の必要性が無いほどの症状だと判断します。その結果、早期に一括対応を打ち切られる可能性が高まります。

 

症状がキツくても、忙しくて整形外科に通院する時間を捻出できない人も多いでしょう。しかし、むちうちや腰椎捻挫の症状が続いていれば、整形外科にがんばって通院するべきだと思います。

 

 

 

nikkei medical

 

 

整形外科の通院を2週間以上空けてはいけない

通院頻度はむちうちの後遺障害認定基準

むちうちや腰椎捻挫などの外傷では、異常所見が乏しいため客観的に痛みの存在を証明する手段がありません。このため、痛みが存在する客観的証拠のひとつとして、通院頻度が重視されています。

 

一方、骨折などの明らかに客観的な異常所見のあるケースでは、画像所見で痛みの存在が明らかです。このため、通院頻度はさほど重視されていません。

 

 

<参考>
【医師が解説】頚椎捻挫(むちうち)の後遺症認定のポイント|交通事故
【医師が解説】腰椎捻挫の後遺症が等級認定されるポイント|交通事故

 

 

むちうちのほとんどは後遺障害14級9号

むちうちは、後遺障害12級13号と14級9号に認定される可能性があります。しかし、後遺障害12級13号は非常に条件が厳しいです。このため、後遺障害に認定されるほとんどのむちうち事案は14級9号です。

 

 

むちうちの自賠責認定基準

 

むちうちの後遺障害が14級9号に認定されても、後遺障害慰謝料は12級13号ほど高額ではありません。しかし、後遺障害12級13号は認定される可能性が極めて低いです。このため、14級9号は、むちうちの後遺症に悩む人の現実的な救済手段として重要です。

 

しかし、後遺障害14級9号に認定されるハードルが低いわけではありません。むしろほとんどの事案は、14級9号にも認定されずに非該当になります。

 

むちうちで後遺障害14級9号に認定されるためには、画像所見と神経学的所見がある程度一致して、事故の大きさや通院頻度などから、症状の存在を医学的に推定できる必要があります。

 

 

むちうち14級9号の具体例

症状

  • 左頚部痛
  • 左上肢の痛みとしびれ

 

頚椎MRI

  • C5/6の椎間板変性と正中型の椎間板ヘルニアを認める
  • 左椎間孔の狭窄は明らかではない

 

神経学的所見

  • スパーリングテスト(Spurling test)陽性
  • ジャクソンテスト(Jackson test)陽性
  • 左上肢の深部腱反射(腕橈骨筋反射)正常

 

 

上記のような事案が14級9号の典型例です。もちろん、14級9号の自賠責認定基準はこれだけではありません。

 

12級13号のように、どれかひとつの条件でも抜けると等級認定されないというわけではなく、総合点で何点以上であれば14級9号に等級認定しましょう、というニュアンスです。

 

 

Cervical spine

 

 

【弁護士必見】事故の通院が1ヶ月空いた時の対処法

 

むちうちや腰椎捻挫では、整形外科への通院が1ヶ月以上空くと極めて厳しい状況です。しかし、全く解決の糸口が無いわけではありません。

 

特に比較的規模の大きな病院に通院している場合には、受診抑制のために主治医から次回診察を指定されるケースが多いです。

 

このような場合には、診療録を精査することで、事故の通院が1ヶ月空いた理由が医療機関側にあることを証明できます。

 

事案によっては、それ以外の解決法が存在する可能性もあります。事故の通院が1ヶ月空いた事案でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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まとめ

 

交通事故の通院が1ヶ月空く、むちうち、腰椎捻挫、打撲、捻挫などの傷病では、非該当になる確率が高くなります。

 

一方、骨折や靭帯損傷などの画像検査で明らかな異常所見のある事案では、通院が1ヶ月空いても後遺障害に認定される可能性はあります。

 

事故の通院が1ヶ月空くと一括対応打ち切られる可能性も高まるので注意が必要でしょう。

 

 

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