交通事故コラム詳細

fv fv

複視の異議申し立てを成功させるポイント|交通事故の後遺障害認定

交通事故の後遺症として現れる「複視」は、生活に大きな支障をもたらすにもかかわらず、後遺障害認定では非該当とされるケースも少なくありません。

 

十分な補償を受けられず、不安や不満を抱える被害者の方も多いのが実情です。しかし、適切な手順を踏んで「異議申し立て」を行えば、認定結果が覆る可能性があります。

 

本記事では、複視の後遺障害認定で非該当とされる理由や、異議申し立ての流れ、必要な資料、成功のポイントについて詳しく解説しています。

 

読後には、「複視の異議申し立てには具体的にどう取り組めばよいのか」が明確になり、納得のいく補償を得るための一歩を踏み出せるはずです。

 

 

最終更新日: 2025/9/22

 

book

 

 

複視が非該当になる理由

複視が非該当と判断されやすいケース

複視があると申告しても、必ずしも後遺障害に認定されるわけではありません。その主な理由は、ヘスチャートなどの検査結果が後遺障害認定基準を満たさないからです。

 

また、複視と事故との因果関係が曖昧だったり、持病が原因となっている可能性があれば、非該当になりやすいです。

 

 

複視の後遺障害認定基準

等級


認定基準

10級2号

正面を見た場合に複視の症状を残すもの

13級2号

正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

 

10級2号:正面を見た場合に複視の症状を残すもの

 

ヘスチャートで測定した複視の程度で認定されます。患側の像において、複視の中心位置が、水平方向または垂直方向の目盛りで5度以上離れた位置にあることが確認されたものです。

 

 

13級2号:正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

 

10級2号と同じく、ヘスチャートで測定した複視の程度で認定されます。患側の像が、水平方向または垂直方向の目盛りで5度以上離れた位置にあることが確認されたものです。

 

 

doctor

 

 

複視の異議申し立て手順ガイド

異議申し立ての流れと必要書類

複視の異議申し立てには、異議申立書の作成と新たな診断書や各種検査、医師意見書などの医学的資料を揃えるのが重要です。

 

異議申立書には、経過や不服理由、新証拠を論理的にまとめて記載して提出します。初回申請時に不足していた項目は必ず補足しましょう。

 

 

複視の異議申し立ての申請先

異議申し立て書類は、初回申請が事前認定の場合は加害者側任意保険会社に、被害者請求の場合は自賠責保険会社に提出します。

 

異議申し立ての資料は、保険会社を経由して損害保険料率算出機構へ送付されて審査されます。

 

 

異議申し立ての費用と時間は?

異議申し立て自体にかかる手数料は不要ですが、診断書や追加検査などの実費が発生します。

 

弁護士に依頼すると着手金や報酬金が加算されます。費用相場は、請求額の10~20%程度が目安です。

 

審査期間は通常2~4ヶ月程度ですが、紛争処理機構に申し立てた場合は半年ほど要するケースもあります。

 

 

複視の効果的な異議申し立て準備

効果的な異議申し立てには、以前の認定理由を分析して、認定基準に沿った医学的根拠を主張することがポイントです。

 

新たな診断書や検査、眼科専門医による医師意見書などを追加で用意して、症状経過や検査所見を具体的に記載しましょう。

 

的確な資料補強と後遺障害認定基準を満たす論理的な主張が、等級変更の重要な鍵となります。

 

 

book

 

 

複視の異議申し立て成功のポイント【弁護士必見】

複視が非該当になる原因を分析

複視が非該当となる主な原因は、ヘスチャートなどで複視の存在を十分に証明できないケースです。

 

また、事故と複視との因果関係が曖昧なケースは非該当になりやすいです。自覚症状のみではなく、客観的・医学的な証拠が不可欠です。

 

 

<参考>
後遺障害の異議申し立て成功のポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

複視の後遺障害認定条件をクリア

複視が後遺障害に認定されるには、眼筋麻痺や明確な原因の存在、そしてヘスチャートで水平方向・垂直方向に5度以上ずれる客観的所見が必要です。

 

 

 

nikkei medical

 

 

異議申し立てでは新たな医証が必須

複視の異議申し立ての成功には、後遺障害認定基準を満たすための新たな医証が必要不可欠です。

 

具体的には、追加の画像検査やヘスチャート、第三者による医師意見書画像鑑定報告書などです。

 

新たな医証がない異議申し立ては、後遺障害認定に結びつきにくいです。足りない検査や診断記録を補う医学的資料を集めることが重要です。

 

 

<参考>

 

 

複視の後遺障害認定ポイント

複視の後遺症が後遺障害認定されるポイントは、こちらのコラム記事でも紹介しています。是非、参照していただきたいと思います。

 

 

<参考>
複視が後遺障害認定されるポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

download

 

 

複視の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故で受傷した複視の後遺症が、後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング®

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニング®は、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニング®の有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニング®を承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング®】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

fv_appraisal_pc

 

 

 

医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

download

 

 

 

画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

inquiry

 

 

 

複視の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

Traffic accident patient

 

 

尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

doctor

 

 

複視の異議申し立てでよくある質問

複視はどの等級に該当するのか?

複視の後遺障害等級は、「正面視で複視」なら10級2号、「正面以外で複視」なら13級2号が認定基準です。

 

 

複視が後遺障害に認定されるには、どんな検査結果が必要か?

複視の診断にはヘスチャートが必須です。この検査で、水平方向や垂直方向の5度以上の像のズレが確認される必要があります。

 

さらに眼筋麻痺などの原因が、客観的に示される画像検査や専門的な検査結果も有用です。

 

 

後遺障害診断書には何を記載してもらうべきか?

後遺障害診断書には、複視の自覚症状・原因(眼筋麻痺や神経損傷)・ヘスチャートの結果(像のズレ度)を記載してもらいます。

 

また、交通事故から症状固定まで、一貫して複視が存在する旨を記載してもらいましょう。

 

 

複視と事故との因果関係はどう証明する?

事故との因果関係証明のためには、事故後の画像検査、神経学的検査、症状発生のタイミングを時系列で明示することが重要です。

 

交通事故による外傷性眼疾患の診断根拠や、他の疾患による可能性を除外した医学的説明が求められます。

 

 

複視の異議申し立てではどんな資料を追加すべき?

異議申し立てでは、初回認定時に不足していた新たな診断書、ヘスチャートの追加結果、画像検査、医師意見書があると評価が高まります。

 

医学的根拠の強化が、等級認定を覆すポイントとなるため、前回認定の理由も踏まえた資料補強が必須です。

 

 

一時的な複視でも等級がつくのか?

一時的な複視は、後遺障害に認定されません。複視の症状が症状固定まで持続して、医学的に証明された場合にのみ等級認定されます。

 

 

 

nikkei medical

 

 

まとめ

 

複視は、交通事故後の後遺障害として申請しても、必ずしも認定されるわけではありません。

 

ヘスチャートで5度以上の像のズレが確認されなかったり、事故との因果関係が曖昧で、持病の影響が疑われると非該当になりやすいです。

 

後遺障害等級は、正面視で複視が残れば10級2号、正面以外であれば13級2号に該当します。

 

異議申し立てを行う際は、申立書とともに新たな診断書や検査結果、医師意見書を揃えることが重要です。

 

等級認定を目指すには、前回非該当となった理由を踏まえて、医学的根拠を補強することがポイントです。

 

複視の後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。尚、初回の法律事務所様は無料で承ります。

 

 

inquiry

 

Traffic accident patient

 

 

関連ページ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

book

 

 

資料・サンプルを無料ダウンロード

 

以下のフォームに入力完了後、資料ダウンロード用ページに移動します。



    Finding an apprenticeship – Frequently Asked Questions(FAQ)




    関連記事

    ランキング