頚椎捻挫（むちうち）による手のしびれは、交通事故に遭った人が抱える悩みの1つです。特に、手のしびれが続くと、不安が募ることでしょう。
本記事では、頚椎捻挫で手のしびれが発症する原因や、その治療法について詳しく解説しています。
また、頚椎捻挫の手のしびれが、後遺障害に認定されるポイントや、慰謝料の相場についても詳しく説明しています。
最終更新日： 2024/12/7
Table of Contents
頚椎捻挫とは何か
頚椎捻挫の原因と発生メカニズム
頚椎捻挫の主な原因は、交通事故やスポーツ中の衝突、転倒などです。特に追突事故では、頭部が急激に前後に動かされることで、首の靭帯や筋肉が伸びたり損傷したりします。
このような衝撃による、首の過屈曲や過伸展によって、頚椎を支える組織が損傷して、痛みや手のしびれが生じます。
頚椎捻挫の主な症状
頚椎捻挫の症状は、手のしびれだけではありません。以下のように、首の痛み、肩や背中の張り感、頭痛、自律神経症状などが見られます。
- 首の痛み（後頚部痛）
- 肩こり
- 上肢のしびれ、痛み、脱力感
- 頭痛
- めまい
- 嘔気
- 耳鳴り
- 動悸
- 全身倦怠感
＜参考＞
【日経メディカル】あなどれない「むち打ち」の後遺症、首にとどまらない驚きの症状とは
頚椎捻挫の診断方法
頚椎捻挫の診断は、まず受傷の状態や自覚症状を確認して、レントゲン検査を行います。また、神経学的検査を行い、神経の損傷や機能低下の有無を評価します。
レントゲン検査では骨折の有無を確認して、必要に応じてMRI検査を行い、靭帯や椎間板などの損傷の有無を確認します。
頚椎捻挫による手のしびれの原因とメカニズム
手のしびれの原因
頚椎捻挫による手のしびれは、首の神経が圧迫されることで生じます。首には脊髄が通っており、そこから手に向かって神経が伸びています。
頚椎捻挫によって首に炎症が起こると、これらの神経が周囲の組織から圧迫されて、手の感覚に異常が生じて、しびれを発症します。
手のしびれを伴う他の病気との比較
手のしびれは、頚椎捻挫以外にも様々な病気で発生することがあります。例えば、手根管症候群や肘部管症候群、糖尿病による末梢神経障害などが挙げられます。
これらの病気は、それぞれ異なるメカニズムで手のしびれを引き起こしますが、頚椎捻挫の場合は首の神経が圧迫されることが主な原因です。
手のしびれを放置した場合のリスク
頚椎捻挫による手のしびれを放置すると、症状が悪化して、日常生活に支障をきたす可能性があります。
また、頚椎捻挫以外の原因で発症している可能性もあるため、早期に適切な診断と治療を受けることが重要です。
頚椎捻挫と手のしびれの治療法
薬物療法
薬物療法では、痛みや炎症を抑えるために消炎鎮痛剤（ロキソプロフェンなど）や筋弛緩薬（チザニジンなど）が使用されます。
また、神経障害性疼痛に対しては、プレガバリンなどが効果を発揮することがあります。
物理療法とリハビリテーション
物理療法では、頚部の牽引や温熱療法を実施して、頚部の血流を改善します。リハビリテーションでは、ストレッチやマッサージが行われます。
頚椎捻挫による手のしびれの後遺障害等級
頚椎捻挫による手のしびれで考えられる後遺障害等級には、以下のように12級13号と14級9号があります。
等級 | 認定基準 |
12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
12級13号：局部に頑固な神経症状を残すもの
交通事故による頚椎捻挫が原因で、局部に頑固な神経症状（しびれ）が残った場合、後遺障害12級13号に認定される可能性があります。
12級13号は、MRI検査や神経学的検査の結果を基に、医学的に証明された場合にのみ認定されます。
14級9号：局部に神経症状を残すもの
頚椎捻挫が原因で、局部に神経症状（しびれ）が残った場合、後遺障害14級9号に認定される可能性があります。
14級9号は、画像所見がなくても、治療の経過や症状の一貫性が認められれば認定される可能性があります。
頚椎捻挫による手のしびれの後遺障害認定ポイント
頚椎捻挫の後遺障害は14級9号が多い
頚椎捻挫の後遺障害は、14級9号に認定されるケースが多いです。14級9号が認定されるためには、症状に一貫性と連続性があり、十分な通院日数があることが重要です。
＜参考＞
【医師が解説】しびれが後遺障害14級に認定される方法｜交通事故
頚椎捻挫による手のしびれはMRIが重要
頚椎捻挫による手のしびれの後遺障害認定には、MRI検査が重要です。MRIで神経の圧迫や異常が確認できれば、14級9号に認定される可能性が高くなります。
＜参考＞
【医師が解説】事故でMRIを受ける最適なタイミングとは｜医療鑑定
12級13号認定には「神経学的所見の推移について」が鍵
頚椎捻挫の手のしびれが12級13号に認定されるには、神経学的所見の推移という診断書が重要です。
神経学的所見の推移、MRI検査の画像所見、身体所見の全てが完全に一致すると、12級13号に認定される可能性があります。
＜参考＞
【むちうち12級】神経学的所見の推移について｜交通事故
手のしびれのみで後遺障害認定される？
手のしびれだけでも後遺障害14級9号に認定されることはありますが、首の痛みもある方が認定されやすいです。
＜参考＞
【医療鑑定】むちうち後遺症が首の痛みだけで後遺障害認定される？
頚椎捻挫の手しびれの後遺障害認定で弊社ができること
弁護士の方へ
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等級スクリーニング
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等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。
＜参考＞
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査｜医療鑑定
医師意見書
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＜参考＞
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由｜異議申し立て
画像鑑定報告書
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＜参考＞
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由｜異議申し立て
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頚椎捻挫の手のしびれの慰謝料相場
入通院慰謝料
頚椎捻挫の入通院慰謝料は、通院期間や入院期間に応じて異なります。例えば、弁護士基準では、通院1ヶ月で約19万円、2ヶ月で約36万円、3ヶ月で約53万円、4ヶ月で約67万円、5ヶ月で約79万円、6ヶ月で約89万円が相場です。
自賠責保険基準では、通院1日あたり4,300円が支払われます。慰謝料の計算方法には、自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準の3つがあります。
後遺障害慰謝料
頚椎捻挫による後遺障害慰謝料は、後遺障害等級に応じて異なります。弁護士基準では、後遺障害等級14級の場合、慰謝料の相場は約110万円です。一方、後遺障害等級12級の場合は約290万円が相場です。
頚椎捻挫の手のしびれでよくある質問
頚椎捻挫（むちうち）で手のしびれが治るまでの期間は？
頚椎捻挫による手のしびれの治療期間は、一般的に2〜3ヶ月程度と言われています。しかし、症状の重さや個人差によっては、治療期間が数ヶ月から数年に及ぶこともあります。
頚椎症による手のしびれはどのような症状ですか？
頚椎症による手のしびれは、首の神経が圧迫されることで生じます。主な症状としては、片側または両側の上肢にしびれや痛みが現れ、進行すると細かい動作が難しくなることがあります。
また、足のしびれや歩行障害を伴うこともあります。症状が進行すると、日常生活に支障をきたすことがあるため、早期の診断と治療が重要です。
まとめ
頚椎捻挫は、交通事故やスポーツの衝突、転倒などで首の靭帯や筋肉が損傷することによって発生します。
頚椎捻挫の症状には、首の痛み、肩や背中の張り、頭痛、手のしびれなどがあります。診断には受傷状態の確認やレントゲン検査、MRI検査が行われます。
頚椎捻挫による手のしびれには、薬物療法、物理療法、リハビリテーションが効果的です。
頚椎捻挫による手のしびれが残る場合は、後遺障害として認定される可能性があります。
交通事故で受傷した頚椎捻挫の手のしびれが、後遺障害に認定されずにお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。
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