交通事故で骨挫傷を負ったものの、後遺障害が「非該当」とされて、納得できない思いを抱える方は少なくありません。
骨挫傷はレントゲン検査では写らず、診断や後遺障害認定において軽視されがちなため、適切な補償を受けられないケースが多いです。
こうした際には、異議申し立てを検討します。異議申し立てでは、認定結果を覆すための新たな医証や説得力のある資料を整える必要があります。
本記事では、骨挫傷が非該当とされる理由から、異議申し立ての手順や成功のためのポイントまでを具体的に解説しています。
最終更新日: 2025/9/21
Table of Contents
骨挫傷が非該当になる理由
骨挫傷で非該当と判断されやすいケース
骨挫傷は骨折と異なり、骨組織の内部に出血や浮腫が生じた状態です。レントゲン検査やCT検査では検出されず、MRI検査でのみ確認できます。
骨挫傷は自然に消失する例が多く、症状固定時に後遺症が残るケースは少ないです。このため、傷病名が骨挫傷だけでは非該当になります。
骨挫傷が後遺障害に認定される条件
骨挫傷はほとんどが自然治癒するため、症状固定時の画像検査で有意所見が残っていても非該当になります。
骨挫傷単独では認定されませんが、頚椎捻挫や打撲・捻挫などの骨挫傷以外の傷病名では、後遺障害に認定される可能性があります。
このため、骨挫傷がメインの病態であっても、他の傷病名での後遺障害認定を検討しましょう。
骨挫傷の異議申し立て手順ガイド
異議申し立ての流れと必要書類
異議申し立てで最初にするべきことは、等級通知書の精査です。現状で後遺障害認定基準を満たしていない点を把握します。
その上で、異議申立書、新たな診断書や画像検査、医師意見書、画像鑑定報告書などの医学的証拠を収集・準備して一括提出します。
内容に不備があると、後遺障害の審査が不利になるため、専門家によるチェックが有効です。
骨挫傷の異議申し立ての申請先
初回申請が「事前認定」なら加害者側任意保険会社、「被害者請求」では加害者側の自賠責保険会社が窓口となります。
いずれの場合も、損害保険料率算出機構に資料が送付されて再審査が行われます。
異議申し立ての費用と時間は?
異議申し立て自体の手数料は無料です。ただし、新たな診断書や画像検査には1〜5万円程度の追加費用がかかります。
審査にかかるおおよその期間は2〜4ヶ月ですが、事案の内容や混雑状況によっては、さらに長くなるケースもあります。
骨挫傷の効果的な異議申し立て準備
効果的な異議申し立てのポイントは、前回申請の非該当理由を正確に分析して、足りない医学的証拠や客観的資料を的確に追加提出することです。
特に、新たな画像検査や詳細な医師意見書を揃えることが効果的です。主観的訴えだけでなく、客観的・医学的根拠の充実に努めましょう.
骨挫傷の異議申し立て成功のポイント【弁護士必見】
骨挫傷という傷病名では非該当になる
骨挫傷という傷病名だけでは、非該当になります。後遺症が残っているのであれば、他の傷病名での後遺障害認定を検討する必要があります。
<参考>
後遺障害の異議申し立て成功のポイント|交通事故の医療鑑定
骨挫傷の後遺障害認定条件をクリア
骨挫傷以外の傷病名で後遺障害を認定されるには、痛みなどの神経症状が一貫して続いており、それが医学的に証明できる必要があります。
特に、MRIなどの画像検査、診断書、医師意見書、画像鑑定報告書などの客観的資料の提出が、認定されるための大きなポイントとなります。
<参考>
【日経メディカル】骨挫傷は交通事故診療では禁忌ワード!
異議申し立てでは新たな医証が必須
骨挫傷の異議申し立ての成功には、後遺障害認定基準を満たすための新たな医証が必要不可欠です。
具体的には、追加の画像検査、第三者による医師意見書、画像鑑定報告書などです。
新たな医証がない異議申し立ては、後遺障害認定に結びつきにくいです。足りない検査や診断記録を補う医学的資料を集めることが重要です。
<参考>
骨挫傷の後遺障害認定ポイント
骨挫傷の後遺症が後遺障害認定されるポイントは、こちらのコラム記事でも紹介しています。是非、参照していただきたいと思います。
<参考>
骨挫傷の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定
骨挫傷の後遺障害認定で弊社ができること
弁護士の方へ
弊社では、交通事故で受傷した骨挫傷の後遺症が、後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。
等級スクリーニング®
現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。
等級スクリーニング®は、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。
等級スクリーニング®の有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニング®を承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。
<参考>
【等級スクリーニング®】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定
医師意見書
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。
医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。
医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。
弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。
<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
画像鑑定報告書
交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。
画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。
画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。
弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。
<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
骨挫傷の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ
弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。
また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。
もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。
尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。
弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
骨挫傷の異議申し立てでよくある質問
骨挫傷は後遺障害に認定されるのか?
痛みが残存しても、骨挫傷という傷病名では後遺障害に認定されません。このため、別病名での後遺障害認定を検討する必要があります。
骨挫傷が非該当とされた理由は?
骨挫傷は、その多くが自然治癒するため、「永続的な障害」とはみなされず、非該当とされやすいです。
異議申し立てで有効な資料は何か?
異議申し立てでは、初回申請時に提出しなかった新たな医証(診断書、画像検査、カルテ、医師意見書、画像鑑定報告書)が有効です。
骨挫傷による後遺症はどのように評価されるのか?
症状が一貫して続き、医学的に説明可能な神経症状(痛みやしびれ)があれば、「局部に神経症状を残すもの」として評価されます。
ただし、骨挫傷単独では後遺障害が非該当になるため、他の傷病名の記載が必要です。
骨挫傷以外の症状も異議申し立てに含められるのか?
骨挫傷単独では認定が難しいため、打撲や捻挫など他の傷病名や症状があれば、それらも含めて異議申し立てしましょう。
まとめ
骨挫傷は骨折と異なり、レントゲンやCT検査に写らず、MRI検査でしか確認できません。
また、ほとんどの事案は自然に治るため、骨挫傷単独では後遺障害が非該当になります。
異議申し立てでは、骨挫傷以外の傷病名での後遺障害認定を目指す必要があります。
骨挫傷の後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。尚、初回の法律事務所様は無料で承ります。
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