交通事故コラム詳細

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足首の可動域制限が後遺障害に認定されるポイント|交通事故の医療鑑定

交通事故による足首の怪我は、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。特に、足首の可動域制限が後遺症として残ると、その影響はさらに深刻です。

 

本記事では、足首の可動域制限が後遺障害の何級に認定されるのかと、後遺障害が認定されるポイントについて詳しく解説します。

 

 

最終更新日: 2024/11/12

 

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足首の可動域制限とは

足首の構造と動き

足首は、脛骨、腓骨、距骨、踵骨などの骨と、それらをつなぐ靭帯や筋肉で構成されています。

 

足首の動きには、背屈(足を上に引き上げる動き)と底屈(足を下に押し下げる動き)があります。

 

これらの動きは日常生活やスポーツ活動において重要です。足首の可動域制限は、これらの骨や靭帯、筋肉の柔軟性や強度に影響されます。

 

 

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※ プロメテウス解剖学コア アトラス 408ページから転載

 

 

足首の可動域制限の原因

足首の可動域制限は、様々な要因によって引き起こされます。主な原因としては、関節周囲の骨や軟部組織の障害が挙げられます。

 

例えば、足首の捻挫や骨折の後遺症、骨折の治療のために実施したギプス固定などによる軟部組織の動きの悪化も原因となります。

 

足首の可動域制限をきたしやすい骨折や捻挫には、以下のような傷病があります。関節内骨折や関節近くの骨折は、可動域制限を残しやすいです。

 

 

 

<参考>
【医師が解説】関節内骨折の後遺症と後遺障害認定ポイント|医療鑑定

 

 

足首の可動域の計測方法と参考可動域

関節可動域(Range of Motion: ROM)の測定は、日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会が提唱する方法が基準となっています。測定には角度計を使用し、関節の構築学的異常や軟部組織の伸張性を評価します。

 

 

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※ 関節可動域表示ならびに測定法(2022年4月改訂)から転載

 

 

足首の後遺障害認定基準

足首の可動域制限で認定される後遺障害等級

後遺障害8級7号(関節の用を廃したもの)

後遺障害8級7号は、足首の関節機能が全く働かない状態を指します。例えば、足首を全く動かせない場合や、足首の可動域が一般の10%以下の場合が該当します。

 

 

後遺障害10級11号(関節の機能に著しい障害を残すもの)

後遺障害10級11号は、足首の関節機能に著しい障害が残る場合に認定されます。具体的には、足首の可動域が事故前の半分以下に制限される状態を指します。

 

 

後遺障害12級7号(関節の機能に障害を残すもの)

後遺障害12級7号は、足首の可動域が正常な可動域の4分の3以下に制限される場合に該当します。

 

 

他動運動で後遺障害の等級を判定する

関節可動域には、自動運動と他動運動の2種類があります。自動運動とは、自分の意思で関節を動かすことです。一方、他動運動とは、他人の力で関節を動かすことです。

 

足首の可動域制限は、原則的には他動運動での測定値で、後遺障害の等級が審査されます。

 

 

<参考>
【医師が解説】自動運動と他動運動の違いで後遺障害に差も|医療鑑定

 

 

主要運動で後遺障害の等級を判定する

主要運動とは、各関節における日常動作にとって最も重要な動きのことを指します。足首では、底屈(屈曲)と背屈(伸展)が主要運動に該当します。

 

 

健側との比較で判定する

後遺障害認定では、関節の可動域制限は健側(障害がない側)の可動域と比較して判定されます。例えば、左足首の可動域が右足首の50%以下に制限されていると、後遺障害10級11号が認定されます。

 

 

同一平面上の合算した可動域測定値で判定する

後遺障害認定では、同一平面上の可動域は合算して判定されます。足首では、底屈(屈曲)と背屈(伸展)の可動域を合算して評価します。

 

 

足首の可動域制限の原因になる所見がある

足首の可動域制限が後遺障害に認定されるためには、可動域制限の原因となる器質的損傷が必要です。器質的損傷の例として、骨が変形して関節面が不整になっているケースが挙げられます。

 

尚、画像所見と関節可制限の程度に乖離が大きい事案では、仮に10級11号の後遺障害認定基準を満たしていても、14級にも認定されず非該当になるケースが多いです。

 

 

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【弁護士必見】足首の後遺障害認定ポイント

症状固定時のみ可動域が悪くなったとの主張への反論

症状固定時にのみ、足首の可動域制限が出現する事案は珍しくありません。保険会社は、恣意的な要素があると判断して、訴訟提起するケースが多いです。

 

このような一見すると被害者が不利に見えるケースでも、実臨床での知見を用いて反論が可能なケースも少なくありません。

 

しかし、残念ながら弁護士の力だけ対応するのは非常に困難です。症状固定時の関節可動域でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

<参考>
【日経メディカル】関節可動域制限を治したい!その熱意が後遺障害評価で裏目に

 

 

 

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可動域制限の原因となる画像所見が無い場合の対処法

可動域制限の原因となる画像所見が無い場合には、いくら足首の可動域制限が大きくても後遺障害に認定されません。

 

このような事案では、可動域制限の原因となる異常所見が認められるような方法で、足首の画像検査を実施する必要があります。

 

しかし、どのようにすれば異常所見を認めやすくなるのかは、賠償実務と実臨床の両方に詳しい専門医しか提案できません。

 

また、医師意見書で関節可動域が残った理由を主張することが可能なケースもあります。関節可動域でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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足首の可動域制限の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故で受傷したケガによる足首の可動域制限が、後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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足首の可動域制限の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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足首の可動域制限でよくある質問

診断方法と検査

足首の可動域制限を診断するためには、以下の手順で診察と検査を進める必要があります。

 

  1. 足首の痛みや可動域制限が出現した経緯を問診する
  2. 足首の外観を観察して腫れや変形がないか確認する
  3. 可動域制限の程度や痛みの有無を評価する
  4. 必要に応じて、レントゲン、CT、MRI検査を行う

 

足首の可動域制限が生活に与える影響

足首の可動域制限は、日常生活においてさまざまな影響を及ぼします。例えば、足首の背屈制限があると、歩行や階段の昇降が困難になることがあります。

 

特に、歩行中に必要な足首の背屈角度は約15度と言われており、この制限があると跛行が生じることが多いです。

 

一方、足首の底屈制限もありますが、日常生活においてはそれほど大きな支障をきたすケースは少ないです。

 

 

まとめ

 

足首の可動域制限は、足首の骨や靭帯、筋肉の柔軟性や強度に影響されます。主な原因は、捻挫や骨折の後遺症です。

 

後遺障害の認定基準は、関節の機能が全く働かない状態から、可動域が事故前の半分以下に制限される状態まで様々です。

 

後遺障害の等級審査では、他動運動の測定値が使用されて、健側との比較で評価されます。

 

足首の可動域制限が後遺障害に認定されずにお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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