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【医師が解説】頚椎捻挫を早く治す方法|交通事故

頚椎捻挫を早く治すためには、どうすれば良いのでしょうか。どこで治療を受ける? どのような治療を受ける? どれぐらい通院すればよい? などの悩みや疑問が尽きません。

 

本記事は、年間1000例の交通事故事案を取り扱っている整形外科医が、頚椎捻挫を早く治す方法を説明しています。

 

 

最終更新日: 2024/5/13

 

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頚椎捻挫(むちうち)とは

 

頚椎捻挫(むちうち)は、自動車に乗っている際に追突されて、首の痛みや腕の痛み・しびれを発症する傷病です。交通事故に遭った当日は、あまり痛くありませんが、翌日から首の痛みが強くなるケースが多いです。

 

頚椎捻挫の特徴は、レントゲン検査やMRI検査では年齢の変化以外には大きな異常所見が無いにもかかわらず、首の痛みなどの症状が続くことです。

 

頚椎捻挫の症状は、軽い痛みから生活に支障を与えるほど重いものまでさまざまです。事故から数日で治ることもあれば、1年以上続くケースもあります。

 

 

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頚椎捻挫の症状

 

頚椎捻挫の症状は、首の痛みや腕の痛み・しびれだけではありません。以下のようにさまざまな症状があります。

 

  • 首の痛み
  • 肩こり
  • 腕の痛み、しびれ
  • 腕の脱力感
  • 頭痛
  • めまい
  • 嘔気
  • 耳鳴り
  • 脚の痛み、しびれ
  • 動悸
  • 全身倦怠感

 

 

日常診療で私たち整形外科医が最もよく見かける症状は、首の痛み、肩こり、腕の痛みやしびれ、そして頭痛です。

 

 

<参考>

 

 

 

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頚椎捻挫を治す期間

 

頚椎捻挫の治療期間は、人によって異なります。1~2週間で症状が軽快する人もいれば、6ヵ月しても症状が残っている人もいます。一般的には、1~3ヵ月かかる人が多いです。

 

症状が6ヵ月経っても残っている場合は、自賠責保険に後遺障害を申請します。しかし、頚椎捻挫が後遺障害に認定される確率は、約5.5%ととても低いです。

 

このため、自賠責保険への後遺障害申請では、細心の注意が必要です。一般的には、加害者側の任意保険会社に後遺障害申請を依頼する事前認定がです。

 

しかし、頚椎捻挫が後遺障害に認定される確率を上げるためには、弁護士に依頼して被害者請求する方が望ましいでしょう。

 

 

<参考>
【医師が解説】交通事故の後遺障害|認定確率を上げるポイント

 

 

頚椎捻挫はどこで治すべきか?

整形外科、整骨院、接骨院、整体院の違い

頚椎捻挫をどこで治すのかは悩ましい問題です。治療先の選択肢には、整形外科、整骨院、接骨院、整体院があります。それぞれの特徴を見てみましょう。

 

 

整形外科とは

 
整形外科(病院やクリニック)は、医師が診療する医療機関です。整形外科が取り扱うのは、手足と背骨の傷病や関節リウマチのような慢性疾患です。

 

医師になるには、医学部に合格した後に最低でも6年間の厳しい勉強と臨床実習が必要です。医学部合格には、東京大学に合格するのと同等以上の学力が必要と言われています。

 

整形外科で行う治療の内容は、薬物療法(痛み止めや筋肉のコリをほぐす薬を処方)、リハビリ、注射(トリガーポイント注射)が中心になります。

 

 

整骨院(接骨院)とは

 

整骨院は、柔道整復師が施術を行う施設です。整骨院は接骨院とも呼ばれています。整骨院が取り扱うのは、捻挫・打撲・挫傷(肉離れ)・骨折・脱臼です。

 

柔道整復師になるには、高校卒業後に専門学校で3年間勉強して柔道整復師国家試験に合格する必要があります。

 

整骨院で行う施術の内容は、柔道整復師による施術やマッサージ、温熱療法などが中心になります。整形外科のように薬を処方したり、注射したりできません。

 

取り扱う領域が似ているので混同しがちですが、整形外科と整骨院は治療内容が全く異なります。このため、交通事故診療においても、両者を混同すると思わぬ不利益を被る可能性があるので注意が必要です。

 

 

整体院とは

 

前述のように、整骨院と接骨院は同じで、柔道整復師という国家資格が必要です。

 

一方、整体院を開くのに特別な資格は必要ありません。「整体師」という民間資格を取得している人が多いようですが必須ではありません。

 

つまり、接骨院 = 整骨院 ≠ 整体院という関係です。整体院だけ国家資格は不要と覚えておけば良いでしょう。通常、整体院で交通事故の治療を行うことはありません。

 

 

頚椎捻挫を早く治すためには整形外科がお勧め

頚椎捻挫を早く治すためには、いずれの観点でも整形外科への通院がお勧めです。以下にその理由を説明します。

 

 

頚椎捻挫を早く治す観点

 

整形外科で治すのがベストである理由は以下のとおりです。
 

  • 薬物療法、理学療法、物理療法などあらゆる治療が可能
  • レントゲン検査、CT検査、MRI検査などで精査できる

 

整形外科では、正確な医学的知識で各種検査を実施して適切な診断をつけます。そしてそれに応じた幅広い治療を行うことが可能です。最善の選択肢であることは論を俟たないでしょう。

 

 

頚椎捻挫の診断の観点

 

診断できる能力と資格があるのは、医師だけです。整骨院(接骨院)や整体院は、能力的にも法律的にも診断できません。

 

重い症状の原因は、単なる頚椎捻挫ではないかもしれません。他の外傷が紛れていても、それを正確に診断できるのは整形外科医だけです。手遅れになる前に、正確な診断をつけてもらいましょう。

 

 

頚椎捻挫の後遺障害認定でも整形外科が必須

 

同じ通院回数でも、整形外科と整骨院では後遺障害に認定される確率が全く異なります。このため、近くに整形外科がある場合には、整形外科に通院することがベストです。

 

一方、近くに整形外科が無かったり、仕事のために早く帰宅できないケースでは、整骨院でも問題ありません。しかし、後遺障害が認定されるためには、整形外科通院の併用が必須です。

 

 

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頚椎捻挫を早く治す方法

頚椎捻挫を早く治す方法:急性期(受傷から1週間以内)

交通事故直後には、局所安静と薬物療法(痛み止めやシップの処方)が一般的です。頚部保護のため、頚椎装具(ソフトカラー)を処方することもあります。

 

尚、急性期に物理療法やリハビリを実施するのは避けるべきです。首の炎症が増悪する可能性があるためです。当然、整骨院での施術も控えるべきでしょう。

 

 

<参考>
【医師が解説】むちうちの首コルセットは寝るときも装着?|交通事故

 

 

頚椎捻挫を早く治す方法:亜急性期(1週間~3ヵ月)

交通事故から1〜2週間経過すると、薬物療法に加えて、物理療法(温熱、低周波、牽引など)、理学療法士によるリハビリテーションなどが行われます。

 

 

頚椎捻挫を治す方法:慢性期(3ヵ月~)

薬物療法、物理療法(温熱、低周波など)、リハビリテーションでも症状が改善しない場合には、MRI検査を実施して痛みやしびれの原因を精査します。

 

MRI検査などで何か異常所見が見つかった場合には、専門施設に紹介されて治療を受ける可能性もあります。

 

 

<参考>
【医師が解説】後縦靭帯骨化症(OPLL)と後遺症|交通事故

 

 

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整骨院の施術には医学的なエビデンスが無い

整骨院へ通う理由は、至る所に存在することや夜遅くまで営業していること以外にも、施術そのものに効果を感じることが挙げられます。

 

しかし残念ながら、整骨院の施術で、むちうち症状を改善させたという医学的エビデンスは存在しません。自然科学では、ランダム化比較試験(Randomised Controlled Trial, RCT)の有意結果が最上位のエビデンスです。

 

一方、医学的な治療法や薬物療法で使用される薬剤は、ランダム化比較試験で効果を確認されたものがほとんどです。やはり科学的に効果が確認されている整形外科の治療を優先させるべきでしょう。

 

 

頚椎捻挫を早く治すには週3日通院がベスト

 

頚椎捻挫を早く治すためには、どの程度の頻度で整形外科に通院するべきなのでしょうか? 社内に在籍する10名以上の整形外科専門医の実臨床経験から申し上げると、毎日通院する必要は無く、週3日通院で十分です。

 

弊社では、これまで数千例の交通事故事案に取り組んできました。後遺障害認定の観点でも、頚椎捻挫では週3日通院で充分です。

 

これらを総合的に判断すると、頚椎捻挫を早く治すためには、整形外科への週3日の通院がベストだと考えています。

 

 

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頚椎捻挫が後遺障害に認定される基準

 

頚椎捻挫の治療に全力で取り組んだにもかかわらず、症状が残ってしまった場合には後遺障害の申請をすることになります。

 

しかし、自賠責保険で後遺障害に認定される可能性は、約5%と非常に低いです。

 

<参考>
【医師が解説】むちうち後遺障害12級、14級のポイント|交通事故

 

 

頚椎捻挫で後遺障害が認定されるためには、たくさんのチェックポイントがあります。そして最初のハードルは通院頻度と通院期間です。

 

 

医療機関のみなら60日以上

病院や整形外科開業医(クリニック)に通院しているケースでは、60日がおおよその目安になります。

 

もちろん、60日以上通院したからと言って、自動的に後遺障害14級9号が認定されるわけではありません。

 

逆に、通院期間60日以上は最低限の条件だと考えましょう。これ以下の通院日数では後遺障害14級9号に認定される可能性は極めて低くなります。

 

 

医療機関+整骨院は80日以上

よくありがちなのは、非常に混雑している整形外科開業医を避けて、整骨院(接骨院)をメインにして施術を受けているパターンです。

 

しかし、自賠責保険は整骨院や接骨院での施術を、医療機関(病院や整形外科開業医)と同等には見ていません。

 

あくまでも、整骨院(接骨院)は医療機関の治療を緊急避難的に補完するものというスタンスです。

 

このため、医療機関のみの60日を大幅に上回る80日程度の通院が必要と思われます。

 

しかも、医療機関への通院が15~20日程度必要です。そして医療機関には月1日程度しか受診しておらず、それ以外は整骨院の施術で済ませているケースは、ほとんど非該当になります。

 

 

<参考>
【医師が解説】整骨院に行かない方がいいのか|交通事故の後遺障害

 

 

通院期間は6ヶ月以上

通院期間としては、医療機関のみの場合にも、整骨院併用の場合でも、6ヶ月以上が必須です。

 

 

<参考>
【日経メディカル】むち打ちの後遺障害が非該当になる理由
【医師が解説】頚椎捻挫が後遺症認定されるポイント|交通事故

 

 

 

nikkei medical

 

 

【弁護士必見】頚椎捻挫の後遺障害認定ポイント

頚椎捻挫の12級13号は不可能ではない

12級13号の自賠責認定基準は非常に厳しいです。首や腕に強い痛み・しびれが持続しているのはもちろんこと、頚椎MRI検査で神経の圧迫があることが必須です。

 

年間1000事案を取り扱う弊社でさえも、12級13号が認定される事案はそれほど多くありません。実績を検討すると、ほとんどの事案で新鮮外傷を疑う椎間板の高信号変化がありました。

 

さらにその圧迫されている神経と実際の症状(知覚障害の範囲、深部腱反射の異常、スパーリング徴候などの誘発テストが陽性など)の一致が必須条件です。

 

弁護士では、専門的な判断が難しいため、脊椎脊髄外科指導医/専門医や整形外科専門医の評価が必須となります。弊社では等級スクリーニングというサービスを提供しているのでご気軽にお問い合わせください。

 

 

頚椎捻挫の14級9号は認定基準の熟知が必須

ご存知のように、14級9号は救済等級としての位置付けです。このため、自賠責認定基準の定石を確実に踏むことで、比較的広い範囲の患者さんが認定される可能性があります。

 

具体的には以下のようなことです。
 

  • 通院期間は6ヶ月以上
  • 通院回数は週3回以上
  • 画像所見(レントゲン検査やMRI検査)で異常所見あり
  • 交通事故の規模が大きい

 

 

一番重要なことは、受傷直後から後遺障害診断書作成にいたるまで、症状に一貫性があることと、持続性があることです。

 

異議申し立てでは、症状の一貫性も含めた総合的な主張が必須です。弊社ではすべての対策を網羅した医師意見書サービスを提供しています。

 

 

<参考>
【日経メディカル】意見書で交通事故の後遺症が決まるってホント?

 

 

年間1000事案におよぶ圧倒的な取り扱い事案数に裏打ちされた医師意見書サービスを是非お試しください。事案のご相談はこちらからお願いいたします。

 

 

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まとめ

 

頚椎捻挫を早く治すためには、整形外科で治療するのがお勧めです。治療、診断、後遺障害認定確率のいずれの観点でも、整形外科での治療に優位性があります。

 

頚椎捻挫の治し方の基本は、安静と薬物療法(痛み止めやシップの処方)などの保存療法です。頚椎捻挫を早く治すためには、週3日の整形外科への通院がベストでしょう。

 

 

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