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2023.2.24

医療訴訟

協力医の探し方と意見書のもらい方|医療過誤、医療訴訟

医療訴訟では、弁護士と医療機関の間に医学知識の大きな差があります。このため、医療訴訟事案に取り組むためには、医師の協力が不可欠です。

 

ところが、医療訴訟において協力医の探し出すことは通常困難を極めます。本記事は、医療訴訟の協力医の探し方と意見書のもらい方を理解するヒントとなるように作成しています。

 

 

最終更新日: 2024/5/16

 

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医療訴訟が難しい理由

医療訴訟の勝率は約20%

裁判(医療訴訟)での勝率は20%前後で推移しています。裁判に至った場合には、原告側が不利であると言えるでしょう。

 

このため、医療訴訟の解決のためには、裁判ではなく示談交渉による解決や調停での和解が、現実的な解となるケースが多いです。

 

 

そもそも医療過誤ではない事案が多い

争いになるのは、治療結果の悪い事案ばかりです。しかし、弊社の経験でも治療結果が悪かったのは、不可抗力によるものがほとんどです。

 

裁判では、客観的な医証や医学的知見に基づいて判断されます。医師は日々研鑽に励んでいるため、明らかな知識不足による事案は滅多に無いのが実情です。

 

 

医療過誤の協力医を探すことは難しい

医療過誤の医師意見書作成を引き受けてくれる医師は滅多にいません。医療訴訟では医師意見書は必須ですが、ほとんどのケースで協力医を見つけ出すのは至難の業と言えます。

 

 

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医療訴訟の協力医の探し方

 

医療訴訟の協力医を探し出すことは極めてハードルが高いです。一般的に、協力医の探し方は以下の方法だと言われています。

 

  • 弁護士の個人的な知り合い
  • 弁護士向け医療コンサルタント会社
  • 医療過誤事案の現在の主治医
  • 論文著者に直接依頼

 

 

このうち、協力医を探し出せる可能性が高いのは、弁護士の個人的な知り合いと弁護士向け医療コンサルタントへの依頼でしょう。

 

 

弁護士の個人的な知り合い

弁護士の高校や中学校の同級生、友人、知人などに医療訴訟事案の相談をする例が多いです。また、他の事案を通じて築き上げた医師の人脈もこのパターンに該当します。

 

弁護士にとって最も気楽に相談できる属性ですが、医療訴訟はいろいろな科にまたがることが問題点です。例えば、知り合いの消化器内科医師に、循環器内科の医療訴訟を相談しても対応が難しいです。

 

また、医療訴訟は複数科にまたがる事案も少なくありません。そもそも争点が何なのか判然としない事案も多いです。

 

このような事案では、弁護士の個人的な知り合いだけで対応するのは少々厳しいと言わざるを得ません。

 

 

弁護士向け医療コンサルタント会社

弁護士向け医療コンサルタント会社のメリット

 

数は少ないものの、弁護士向け医療コンサルタント会社が存在します。弊社もその中の1社です。

 

弁護士向け医療コンサルタント会社は事業として取り組んでいるので、協力医をスムーズに探し出す最も効率の良い選択肢と言えます。

 

弁護士向け医療コンサルタント会社に依頼するメリットは、協力医を探し出す労力を省ける点です。弁護士は本来の業務である訴訟戦略に集中できます。

 

 

弁護士向け医療コンサルタント会社のデメリット

 

一方、弁護士向け医療コンサルタント会社のデメリットは、費用がかかることでしょう。医療訴訟で使用する医師意見書は、交通事故の医師意見書よりも高額です。

 

このような費用負担に耐えうるクライアントしか、弁護士向け医療コンサルタント会社を利用できません。

 

 

医師意見書依頼時の注意点

 

弁護士向け医療コンサルタント会社に依頼する場合の注意点は、費用さえ出せば必ず医師意見書を確保できるわけではないことでしょう。そもそも医療過誤ではない医療事故が大半を占めるからです。

 

 

弁護士向け医療コンサルタント会社を選ぶポイント

 

医療訴訟では原告側医師に、被告側医師と同程度の専門性が必要とされます。しかも、医療訴訟の科は多岐に渡ります。

 

このため、弁護士向け医療コンサルタント会社といえども、事案にぴったりの専門医を探し出すのは難しい事案が多いです。以下の3点を全て満たす弁護士向け医療コンサルタント会社を選択するべきでしょう。

 

  • 自社だけですべての科の専門医を揃えている
  • 最低でも100名以上の各科専門医と提携している
  • 豊富な医療訴訟実績がある

 

 

弁護士向け医療コンサルタント会社に、事案に最適とは言い難い医師しか居ないケースでは、相談料が無駄になる可能性が高いでしょう。

 

 

<参考>
【医療過誤】医師意見書|120名の各科専門医による圧倒的実績

 

 

医療過誤事案の現在の主治医

医療過誤事案では、死亡例を除くと現在の主治医が別の医師である事案が多いです。このようなケースでは、現在の主治医に医師意見書作成依頼するのも一法です。

 

 

論文著者に直接依頼

当該事案のキーとなる医学論文の著者に直接連絡を取るのもひとつの方法でしょう。ただし、成功率は高いとは言えません。

 

医師の立場では、何の縁もゆかりもない弁護士から、いきなり医師意見書の作成を頼まれても迷惑以外の何者でもありません。

 

 

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医療訴訟の医師意見書のもらい方

 

意見書を作成してくれる協力医を探し出すことが最大の難関ですが、そのためには事案の争点を簡潔に伝える必要があります。

 

医療訴訟では、膨大な量の資料を読み解く必要があります。ただでさえも及び腰の医師に対して、資料をまとめずに丸投げすると、意見書を作成してくれる可能性が更に低下します。

 

資料が膨大なことは仕方ないですが、争点を簡潔にまとめて、ある程度資料を整理してから依頼することを強く推奨します。

 

意見書作成を依頼する医師としては、弊社のように医療訴訟事案も日常的に取り扱っている医師集団が第一選択肢ではないでしょうか。

 

弊社では、顧問契約を締結いただいている法律事務所様は確実に、それ以外の一般の法律事務所様はケースバイケースで医療訴訟に対応しています。

 

 

<参考>
【弊社ホームページ】顧問サービス

 

 

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医師意見書を作成する流れ

 

繰り返しになりますが、医療訴訟で使用する医師意見書を入手するのは極めて難しいです。

 

まず、本当に医療過誤なのかを判断してから、医師意見書を作成してくれるそれぞれの科の専門医を探すという2段階のステップが必要だからです。

 

いきなり医師に対して医療訴訟で使用する意見書の作成を依頼しても、すんなり応じてくれるケースはほとんどありません。何故なら、医療を知り尽くした医師の目線では、多くの事案は医療過誤ではないからです。

 

医療過誤なのか否かを判断するために、意見書を作成する前の事前調査(意見書作成可否調査)が必要です。膨大な資料を読み解いて、専門医の立場から医療過誤の有無を判断しなければいけないからです。

 

 

<参考>

 

 

最近では電子カルテが資料となる事案が多く、玉石混合の膨大な診療録や看護記録を読み解かなければなりません。医師にかかる負担はかなり大きいのが現実です。

 

このような

  1. 意見書作成可否調査を実施したうえで、
  2. 各科の専門医を探し出す

というステップを、ほぼ全科にわたって組織的に実行できる会社やグループはほとんど存在しないと言えます。

 

弊社は、2段階のステップを実行できる数少ない会社のひとつです。しかし、すべての依頼に対して医療訴訟の医師意見書の作成をお受けしているわけではありません。

 

資料を一見するだけで、医療過誤ではないことが分かる事案も比較的多いです。意見書作成可否調査さえ必要の無い事案では、依頼の段階でお断りするケースもあります。

 

このような無理筋な事案では、深入りすると関係者全員が不幸になります。患者さんの立場では納得しがたいですが、治療の結果が悪いだけでは医療過誤とは言えないのです。

 

医療訴訟を扱うには、お互いの信頼関係が最も重要です。前述のように、医療過誤の8割は医療機関側が無責です。一方、事案を受任している法律事務所は医療過誤を確信しています。

 

このため、医療過誤ではないことを理解してもらえないケースが後を絶ちません。医療訴訟で使用する医師意見書の作成は、基本的にハードルが高いことをご理解いただきたいと思います。

 

 

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医療過誤事案では各科の専門医が争点を提示

 
弊社に相談のある医療過誤事案では、依頼者である弁護士が医療的な問題点を完全に把握していないケースが多い印象を受けます。

 

このため、専門医の目から見て明らかに医療者側に過誤があるポイントであっても、見過ごされているケースをしばしば見かけます。

 

各科の専門医で無ければ分からない争点を見つけ出すことも、意見書作成可否調査を実施する目的のひとつです。

 

依頼者は治療結果が悪かったことに目を奪われがちですが、本当の争点はそこには無い可能性もあります。そのような争点を洗い出すことは各科の専門医でしかできません。

 

弊社では、依頼された事案が医療過誤であった場合には、意見書作成可否調査を通じて争点の提示を行っています。

 

 

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医師意見書の作成にかかる費用

 
医療訴訟用の意見書作成のためには、まず意見書作成可否調査が必須です。意見書作成可否調査では、膨大な資料を各科の専門医が精査いたします。

 

意見書作成可否調査で必要とされる医師の労力は、意見書を作成する労力よりも多いケースさえあるほどです。

 

このため、意見書作成可否調査の結果、意見書作成が困難だと判断しても、意見書作成可否調査費用は返金いたしかねます。そして、意見書が作成できる場合には、意見書作成調査費用とは別途で意見書作成費用がかかります。

 

一方、弊社は医療過誤事案での医師意見書の提供を通じて、社会正義の実現に貢献したいと考えています。そのための施策は、医療過誤事案か否かの判断に要するコスト(意見書作成可否調査費用)を最小限にすることです。

 

下記に記載しているように破格の意見書作成可否調査費用で、医療過誤事案か否かの判断をさせていただきますのでご検討いただければ幸いです。

 

 

意見書作成可否調査費用

  • 基本料     80,000円
  • 動画の長い事案 100,000円
  • 追加質問    15,000円/1質問

 

 

意見書費用

  • 対施設     350,000円~
  • 整形外科    350,000円~
  • 他科      400,000円~
  • 精神科     450,000円~
  • 心臓血管外科  500,000円~

 

 

※ すべて税抜き価格
※ 意見書作成には意見書作成調査が必須です
※ 意見書作成には別途で意見書作成費用がかかります
※ 意見書作成に至らなくても意見書作成調査費用の返金は致しません

 

 

弊社が医療訴訟で医師意見書を作成した実例

 

弊社には全国の法律事務所から医療訴訟の相談が寄せられます。これまで下記のような科の医師意見書を作成してきました。
 

  • 脳神経外科
  • 脳神経内科(神経内科)
  • 整形外科
  • 一般内科
  • 消化器外科
  • 消化器内科
  • 呼吸器外科
  • 心臓血管外科(成人)
  • 心臓血管外科(小児)
  • 循環器内科
  • 産科
  • 婦人科
  • 泌尿器科
  • 精神科
  • 歯科

 

一方、眼科や美容整形外科に関しては相談件数が多いものの、実際に医療過誤である事案はほとんど無いです。このため弊社においてさえ、医師意見書の作成実績がありません。

 

 

 

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まとめ

 

一般的に、協力医の探し方は以下の方法だと言われています。

 

  • 弁護士の個人的な知り合い
  • 弁護士向け医療コンサルタント会社
  • 医療過誤事案の現在の主治医
  • 論文著者に直接依頼

 

このうち、協力医を探し出せる可能性が高いのは、弁護士の個人的な知り合いと弁護士向け医療コンサルタントへの依頼でしょう。

 

 

一方、弁護士向け医療コンサルタント会社を選択する際のポイントは以下の3点です。

 

  • 自社だけですべての科の専門医を揃えている
  • 最低でも100名以上の各科専門医と提携している
  • 豊富な医療訴訟実績がある

 

弁護士向け医療コンサルタント会社に、事案に最適とは言い難い医師しか居ないケースでは、相談料が無駄になる可能性が高いです。

 

 

弁護士が独力で医療訴訟の協力医を探し出すことは極めて難しいです。医療訴訟でお困りの事案があればこちらからお問い合わせください。

 

 

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