頚髄と頚椎の高位は一致しない!

投稿日:2018年6月23日 更新日:

頚椎レベルの損傷では、脊髄の障害なのか神経根の障害であるのかによって、障害を残す領域に差があります。解剖学的に脊髄は中枢神経ですが、神経根は末梢神経です。木に例えると分かりやすいのですが、脊髄は幹、神経根は枝に相当します。

 

例えば、C5/6の外傷性頚椎椎間板ヘルニアのために障害が発生した場合、脊髄の損傷であればC7(第7頚髄)が障害されることが多いです。一方、神経根の損傷であれば、C6神経根の障害となります。だいたいの目安として、中~下位頚椎レベルでは、頚髄(中枢神経)と頚椎(背骨)の間には、1~2高位のずれが生じます。

 

 

何故、このようなことがおこるのかというと、発生段階にその原因があります。胎生期には脊髄と脊椎の長さはほぼ同じです。しかし、成長にしたがい、脊髄の成長以上に脊椎が伸びるため、最終的には脊椎の方がかなり長くなります。このため、頸椎レベルでは1~2高位のずれが生じてしまうのです。

 

後遺障害の判定にあたって、このことを理解していないのかもしれないと思わせる事案にときどき遭遇します。例えばC5/6レベルの損傷がMRIでみとめられる症例で、実際の脊髄障害高位がC7レベルの場合、障害高位と画像所見が一致しないという初歩的な勘違いがなされて非該当となるケースです。

 

整形外科・脳神経外科医師からしたらありえないような話ですが、このようなことがまかり通っているのでは? と思わせるような事案に最近遭遇しました。脊髄損傷なので結構な障害が残っているにも関わらず非該当になったのではたまったものではありません。このようなケースがあれば、気軽に相談いただければ幸いです。

 

※ 患者さんご本人からの直接相談は固くお断りしています。必ず法律事務所を通してご相談ください。

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