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むちうちは後遺障害診断書で等級が決まる!チェックポイントを解説

交通事故で残ったむちうちの症状が後遺障害に認定されるためには、後遺障害診断書の内容が極めて大きな影響力を持ちます。

 

医師が作成する後遺障害診断書によって、後遺障害に認定されるかが決まると言っても過言ではありません。

 

本記事は、むちうちの診断書で後遺障害が決まる理由と記載内容のポイントが理解できるように作成しています。

 

 

最終更新日: 2024/12/8

 

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Table of Contents

むちうちで後遺障害診断書が重要な理由

むちうちの後遺障害は書類審査で決まる

自賠責保険では、むちうちの後遺障害は書類審査のみで決まります。そして診断書は、後遺障害等級決定の判断材料です。

 

 

むちうちの後遺障害審査で使用される資料

むちうちの後遺障害審査で使用される資料は以下の通りです。これらの資料の内容のみで後遺障害の等級が決定されます。

 

  • 事故発生状況報告書
  • 後遺障害診断書
  • 診断書(毎月提出するもの)
  • 診療報酬明細書
  • 後遺障害診断書
  • 画像資料

 

 

むちうちの後遺障害は後遺障害診断書で判断される

前述の資料の中でも特に重要視されているのは、後遺障害診断書と画像資料です。そして、後遺障害診断書は、記載内容によって、後遺障害の等級の振れ幅が非常に大きいのが特徴です。

 

 

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認定されやすい後遺障害診断書の書いてもらい方

あらかじめ自覚症状を文章化しておく

後遺障害診断書を作成する際には、あらかじめ自覚症状を詳細に文章化しておくことが重要です。自覚症状は被害者本人にしか分からないため、生活への支障を含め、細かく医師に伝える必要があります。

 

例えば、痛みの頻度や強さ、日常生活での困難さなどを具体的に記載することで、医師が正確に後遺障害診断書に反映しやすくなります。

 

 

できるだけMRIを受けておく

むちうちの後遺障害認定では、MRIなどの精密検査を受けておくと有利になるケースが多いです。年齢による変性所見も含めて、何らかの異常所見が後遺障害診断書に記載されると、認定審査において有利に働きます。

 

 

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むちうちの後遺障害診断書のチェックポイント

 

後遺障害診断書には、たくさんのチェックポイントがあります。私はこれまで数千例におよぶ後遺障害診断書を見てきましたが、完璧な内容の後遺障害診断書は数えるほとしかありませんでした。

 

主に以下の記載漏れが無いかは、後遺障害診断書で最低限注意するべきポイントでしょう。ただし、あくまでも最低限の基準なので、実務では更に細かい点までチェックすることになります。

 

 

傷病名が記載されているか

意外にも傷病名が抜けている事案は少なくありません。首と腰を痛めている場合などでは、どちらかの傷病名が抜けているケースが多いので注意が必要です。

 

 

症状が記載されているか

症状が記載されていない事案も散見されます。記載されている場合であっても、「こり」「張り」などは後遺障害に認定される症状ではありません。むちうちで後遺障害に認定される症状は、痛みやしびれです。

 

 

所見が記載されているか

身体所見や画像所見が記載されていない事案は非常に多いです。スパークリングテスト、ジャクソンテスト、レントゲン検査、MRI検査などの有意所見は、記載されている方が望ましいです。

 

 

症状と所見の整合性はあるか

症状と所見の間に整合性が無ければ、後遺障害に認定されません。整合性の有無を正確に判断できるのは、整形外科専門医だけです。お困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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障害内容の見通しが記載されているか

ありがちなのは、後遺障害診断書の右下にある障害内容の見通し欄です。ここで、症状が軽快する見込みがあるなどの記載があると、後遺障害に認定される可能性はありません。

 

そもそも、症状固定するべき時期は、症状が増悪も緩解もしなくなった時点です。後遺障害診断書の趣旨から考えて不要な欄にも思えますが、現実はこの欄に記載される内容もチェックされていることに注意が必要でしょう。

 

 

むちうちで想定される後遺障害

 

等級

認定基準

12級13号

局部に頑固な神経症状を残すもの

14級9号

局部に神経症状を残すもの

 

 

12級13号:局部に頑固な神経症状を残すもの

局部とは、頚椎捻挫においては頚椎(首)をさします。神経症状とは、頚椎捻挫に由来する症状をさします。頚部痛に留まらず、肩こり、上肢のしびれや痛み、めまいや頭痛、嘔気なども含まれます。

 

14級9号との大きな違いは、「障害の存在が医学的に証明できるもの」という箇所です。12級13号認定のためには、まずレントゲンやMRIで客観的(他覚的)な異常所見があることが前提になります。

 

異常所見には骨折や脱臼はもちろんですが、その他にも椎間板ヘルニアや骨棘(頚椎加齢の変化)、椎間板高の減少(加齢による変性で椎間板の厚みが減少する)も含まれます。

 

神経や椎間板は、レントゲンには写らず、MRIを撮らないと評価ができないため、頚椎捻挫治療の過程で頚椎のレントゲンしか撮影されていない場合は、障害の存在を医学的に証明することが困難なケースが多いです。

 

また若い患者さんでは、加齢の変化が少ないため、MRIの異常所見が存在しないことも多く、その場合も、12級13号は非該当となります。

 

神経症状に関しても14級9号では、自覚症状(患者さんの訴え)としての痛みで良いのですが、12級13号では、より条件が厳しくなります。

 

自覚症状だけでは不十分で、客観的な症状が必要とされます。客観的な症状には、筋力低下、筋肉の萎縮(やせて細くなる)、深部腱反射の異常(医師が打腱器を使って行う検査)をさします。

 

しびれ(知覚障害)の範囲も、損傷された神経の分布に一致している必要があります。頚椎捻挫で行われる頻度は非常に低いですが、筋電図や神経伝導検査といった特殊な検査の異常値も客観的な所見に含まれます。

 

筋力低下は、医学的には徒手筋力テスト(MMT)で評価され、筋力が正常な5から完全運動麻痺の0までの6段階で記載されます。

 

<参考>
【医師が解説】徒手筋力検査は後遺症12級認定のポイント|交通事故

 

 

14級9号:局部に神経症状を残すもの

局部とは、頚椎捻挫では頚椎(首)をさします。神経症状とは、頚椎捻挫に由来する症状をさします。頚部痛に留まらず、上肢のしびれや痛み、めまい、頭痛、嘔気なども含まれます。

 

将来においても、回復は見込めないと医師が判断した状態であること(症状固定)が前提になります。

 

症状の常時性(時々痛みがあるのではなく、常に痛みがある)が認定要件です。「天気が悪いときに痛い」といったように症状の消失する時間があると認定されません。

 

また、交通事故と本人の感じる後遺症に因果関係が認められることが条件となるため、あまりに車体の損傷が小さい軽微な交通事故は非該当とされることが多いです。

 

 

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【弁護士必見】医師が診断書を書いてくれない場合の対処法

転ばぬ先の杖: おすすめの主治医

ここまで見てきたように、主治医の選び方は後遺障害等級が認定される確率を大きく左右します。

 

あくまでも私個人の見解ですが、下記に該当する医師であれば、交通事故被害者に寄り添った治療をしてくれる可能性が高いと考えます。

 

<参考>
【医師が解説】交通事故の後遺障害|認定確率を上げるポイント

 

 

医師が後遺障害診断書を書いてくれない場合の対処法

医師法の規定はあるものの、実際問題として医師に後遺障害診断書の記載を断られてしまうと対応が難しいです。

 

次善の策となりますが、手術を受けた医療機関、近隣の他の医療機関、交通事故の受傷時に搬送された医療機関などに打診してみましょう。

 

 

 

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医師に後遺障害診断書の修正や追記を断られた場合の対処法

こちらもありがちなパターンです。後遺障害診断書の修正や追記が、後遺障害等級の審査に及ぼす影響の大きさで対応が変わります。

 

致命的な記載内容でなければ、修正や追記を断られた場合にはそのまま提出せざるを得ません。

 

一方、その記載があるためほぼ確実に非該当になるようであれば、手術を受けた医療機関、近隣の他の医療機関、交通事故の受傷時に搬送された医療機関などに、新たな診断書作成を依頼せざるを得ないでしょう。

 

 

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むちうちの後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、むちうちの後遺症が、後遺障害に等級認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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むちうちの後遺障害認定でお悩みの被害者家族の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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むちうちで後遺障害に認定されると損害賠償金を請求できる

 

むちうちで後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求できます。

 

 

後遺障害慰謝料とは

交通事故で後遺障害が残ってしまった精神的苦痛に対する補償金です。後遺障害慰謝料は、下の表のように後遺障害等級によって異なります。

 

 

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

1級

2800万円

2級

2370万円

3級

1990万円

4級

1670万円

5級

1400万円

6級

1180万円

7級

1000万円

8級

830万円

9級

690万円

10級

550万円

11級

420万円

12級

290万円

13級

180万円

14級

110万円

 

 

後遺障害逸失利益とは

後遺障害が残ると、労働能力が低下してしまいます。労働能力が低下したために失うであろう収入の不足分に対する補償金です。

 

後遺障害逸失利益は、交通事故被害者の年収、年齢をベースにして、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率と労働能力喪失期間で決まります。

 

 

後遺障害逸失利益の計算式

後遺障害逸失利益は、以下の計算式で算出されます。

 

基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数

 

 

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むちうちの後遺障害診断書に記載される検査

スパーリングテスト

スパーリングテストとは

 

スパーリングテスト(Spurling test)とは、頚椎から手に向かって走行している神経の障害を調べる神経学的テストです。

 

頚椎の出口である神経孔が椎間板ヘルニアや骨棘によって狭くなると、神経孔を通る神経が圧迫されて頚部から上肢にかけて放散痛が発生します。

 

 

スパーリングテストのやり方

 

患者さんの頭部を痛みやしびれのある側に傾けて、そのまま後ろに反らせます。この状態で頚部から上肢にかけて放散痛が発生すると陽性です。

 

 

Spurling test

 

図解 四肢と脊椎の診かた から転載

 

 

ジャクソンテスト

ジャクソンテストとは

 

ジャクソンテスト(Jackson test)もスパーリングテストと同様に、頚椎から手に向かって走行している神経の障害を調べる神経学的検査です。

 

頚椎の出口である神経孔が椎間板ヘルニアや骨棘によって狭くなると、神経孔を通る神経が圧迫されて頚部から上肢にかけて放散痛が発生します。

 

 

ジャクソンテストのやり方

 

患者さんの頭部をそのまま後ろに反らせます。この状態で頚部から上肢にかけて放散痛が発生すると陽性です。スパーリングテストとの異なる点は、患側に頭部を傾けない点です。

 

天井を向くだけで頚部から上肢にかけての痛みやしびれが出現するため、スパーリングテストよりもジャクソンテスト陽性の方が重症度が高いと言えます。

 

 

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徒手筋力検査

徒手筋力検査は筋力の評価方法で、それぞれの筋肉がどの程度筋力が低下しているかを数字で表します。

 

徒手筋力検査の検査結果は、6段階で表します。正常が5で、筋肉の収縮が全く認められない状態が0です。

 

<参考>
【医師が解説】徒手筋力検査は後遺症12級認定のポイント|交通事故

 

 

深部腱反射

深部腱反射とは、ゴムハンマー等で腱を叩いた刺激に反応して起こる不随意かつ瞬間的な筋肉の収縮です。深部腱反射は刺激に対して反射弓を通じて起こる自動的な筋収縮なので、筋肉を動かそうとする自発的な意志は不要です。

 

<参考>
【医師が解説】深部腱反射は12級の後遺症認定のポイント|交通事故

 

 

むちうちの後遺障害診断書でよくある質問

後遺障害診断書をどうやって書いてもらうの?

後遺障害診断書は、症状固定後に医師に依頼して作成してもらいます。診断書には、むちうちの症状や治療内容、検査結果などが詳細に記載される必要があります。

 

特に、MRI検査やレントゲン検査などの画像診断結果が含まれていると、後遺障害認定の際に有利に働きます。

 

 

整形外科で診断書を書いてくれない理由は何ですか?

整形外科で診断書を書いてもらえない場合、医師が後遺症を確認できない、または症状が軽微であると判断している可能性があります。また、医師が後遺障害診断書の作成に不慣れである場合も考えられます。

 

<参考>
医師が診断書を書いてくれない理由と対処法|交通事故の後遺障害

 

 

まとめ

 

むちうちの後遺障害は、書類審査のみで決まります。そして後遺障害診断書は、画像資料と並んで最も重要な等級決定の判断材料です。

 

後遺障害診断書には、たくさんのチェックポイントがあります。これらのチェックポインでひとつでも不備があれば、後遺障害に認定される可能性が大幅に低下します。

 

交通事故の後遺障害でお困りの事案があればこちらからお問い合わせください。

 

 

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