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ストレートネックと交通事故診療
最近患者さんがストレートネックという言葉を使われることが多い気がします。少し気になったので、ストレートネックという言葉をググったところ約247万件がヒットしました。その多くは(あくまで検索上位ですが)接骨院からの情報で、スマホ操作が原因とか、矯正を含めた治療が必要だとか書いてあります。整形外科医からの情報はあきらかに少ないのですが、それは整形外科医がストレートネックという言葉をあまり使わないからなのかもしれません。
そもそもストレートネックとは何でしょうか。頸椎は側面から見ると、約20°の前弯位になっています。つまり前に少し弓なりにカーブしている形が正常なのですが、この前弯位が減じたものがいわゆるストレートネックです。医学的には非前弯型といいます。
ただこの前弯位は年齢や性別によって異なります。加齢とともに大きくなる傾向があり、女性は男性に対して約5°低いとの報告もあります。つまり、健常者でも若い女性ほど非前弯型の人が多いのです。確かに日常の臨床でも若い女性の頸椎は非前弯型が多い印象があります。
では頚部痛などの症状の関連はどうでしょうか。慶応の岡田先生達は頸椎の加齢性変化の長期(10年)観察研究の興味深い論文を書かれていますが、その中で非前弯位つまりストレートネックと症状の出現とは関係ないと結論づけられています。ただ非前弯型は椎間板変性が進行し易いとのことですので、さらに長期では注意が必要です。
結局“ストレートネック”でお悩みの方もおそらくほとんどが治療の必要のない生理的範囲内のものと思われます。もし何か症状をお持ちの場合、それはストレートネック以外が原因の可能性がありますので、まずは整形外科の受診をお勧めします。またスマホ操作との関連もないと思われますのでご安心ください。ただ近視との関連は言われておりますので、スマホの使い過ぎにはご注意を。
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