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腰椎や肩関節の再発症状と事故との因果関係
先週は経時的に増悪する症状と事故との因果関係の話題でしたが、今週は手術を施行して1度良くなった症状が再発したケースを考えてみたいと思います。再発した場合の争点は、やはり事故との因果関係です。
初回手術で事故との因果関係が認められている場合であれば、再発した場合にも事故との因果関係が認められるのではないかと考えがちですが、医学的にはそうとも限りません。
一般的に症状の再発が発生しやすいのは、脊椎および肩関節の手術です。脊椎に関しては椎間板ヘルニア手術が比較的再発率が高いです。肩関節では腱板再建術後の再断裂です。両者に共通するのは、ベースに存在する加齢による組織の変性です。
「加齢」と言うからには20歳台や30歳台であれば関係ないと思われがちですが、そうではありません。椎間板の加齢性変化は20歳台から観察されるため、たとえ20歳台や30歳台の人に椎間板ヘルニアが再発しても加齢性変化のことが多いのです。
つまり、再発した症状に影響を最も及ぼす因子は「加齢」であり、再発までの経過や組織の変性程度で事故との因果関係程度を判断することになります。このように個々の事案で差が大き過ぎるので、再発と事故との因果関係を一律に論ずることはできません。
あえて言うなら、①再発までの期間 ②画像所見における椎間板や腱板の変性程度 が事故との因果関係を論ずる最も重要なポイントでしょう。このような事案でお困りの方がいらっしゃれば、気軽にご相談ください。
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