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びまん性軸索損傷の等級変更を成功するポイントは?|交通事故の後遺障害

交通事故で「びまん性軸索損傷」と診断されたのに、後遺障害が非該当や低い等級にとどまり、疑問や不安を感じている方は少なくありません。

 

びまん性軸索損傷は、画像所見が乏しい、症状が伝わりにくいといった特性から、正当な評価を受けにくい傷病であることも事実です。

 

しかし、認定理由を正確に分析して、医学的・法的な基準を踏まえた対応を行えば、等級変更が認められる可能性はあります。

 

本記事では、びまん性軸索損傷の等級変更が問題となる理由を整理して、認定基準や判断のポイントを分かりやすく解説しています。

 

 

最終更新日: 2025/12/23

 

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Table of Contents

びまん性軸索損傷の認定等級を変更する方法は?

びまん性軸索損傷が非該当になる理由

最も多い理由は、CTやMRIで脳損傷や萎縮が確認できないことです。びまん性軸索損傷が非該当になる最も大きな理由は、画像所見の乏しさです。

 

一方、一般的な脳外傷では、事故直後の意識障害が軽かったことや、脳外傷の傷病名が付いていないことも、非該当になる理由に挙げられます。

 

しかし、びまん性軸索損傷では、高度の意識障害を併発します。このため、脳挫傷のように意識障害や傷病名が問題になるケースは少ないです。

 

 

後遺障害の認定等級が低くなる3つの理由

びまん性軸索損傷による高次脳機能障害が、後遺障害に認定されたとしても、それだけでは適正な評価がなされたとは限りません。

 

実際の症状や生活への支障に比べて、低い後遺障害等級にとどまるケースが少なくないためです。

 

想定よりも等級が低く認定されてしまう主な原因は、審査に用いられる各種資料の内容が、後遺症の実態を十分に反映していない点にあります。

 

とくに、次の資料は、記載内容や検査結果次第で、後遺障害等級の評価が大きく左右されます。

 

  • 神経心理学的検査
  • 神経系統の障害に関する医学的意見
  • 日常生活状況報告書

 

 

高次脳機能障害では、被害者本人が自らの障害を自覚できないことが多く、症状を正確に伝えることが困難です。

 

そのため、家族が記憶障害や判断力低下などによる具体的な生活能力の低下を丁寧に記載しなければ、審査側に実態が正しく伝わりません。

 

 

後遺障害が非該当や低い等級になった理由の精査

まずは「後遺障害等級認定票」を取り寄せて、どの要件が満たされていないかを確認しましょう。

 

「画像所見がない」のか「症状の整合性が取れない」のか、理由を特定することが第一歩です。

 

理由がわかれば、不足している検査や資料が明確になり、次の対策が立てやすくなります。専門的な内容なので、弁護士などに相談しましょう。

 

 

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認定基準をクリアするための医証を集める

高次脳機能障害において、後遺障害等級の変更を目指す場合、認定基準に合致する医学的証拠を体系的に整えることが極めて重要です。

 

単に症状を訴えるだけでは足りず、医学的に裏付けられた資料が必要です。具体的には、受傷時と現在の画像を比較・精査する必要があります。

 

症状固定時期には、脳萎縮を認めることがあるため、外傷と症状との因果関係をより明確に示すことが可能になります。

 

さらに、WAIS-IVやWMS-Rといった神経心理学的検査を追加で実施して、知的機能や記憶機能の低下を数値として客観化することも有効です。

 

客観的な検査結果を用いることで、日常生活や社会生活への影響を具体的に説明しやすくなります。

 

高次脳機能障害は、求められる医証の種類が多く、評価の視点も多岐にわたるため、

 

 

 

などが必要となるケースも少なくありません。これらの資料を適切に整えることが、等級変更の可能性を高める重要なポイントとなります。

 

 

<参考>

 

 

異議申し立てする

集めた新しい医証や資料を添えて、損害保険料率算出機構に対して「異議申し立て」を行います。

 

この手続きは何度でも行うことができますが、新しい証拠がないと同じ結果になる可能性が高いです。

 

なぜ前の認定が誤りなのかを論理的に説明した「異議申立書」を作成することが成功の鍵となります。審査には数ヶ月かかることが一般的です。

 

尚、びまん性軸索損傷が後遺障害認定されるポイントは、こちらのコラム記事で詳しく紹介しています。是非、参照していただきたいと思います。

 

 

<参考>
びまん性軸索損傷の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

裁判を検討する

自賠責保険への異議申し立てでも結果が変わらない場合、裁判所へ訴訟を起こすことを検討します。

 

裁判所は自賠責保険の後遺障害認定基準に縛られず、独自の判断で後遺障害等級を認めることがあるからです。

 

例えば、画像所見が乏しくても、事故前後の生活状況の変化や家族の証言が重視されることもあります。生活実態を主張する場として有効です。

 

 

 

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びまん性軸索損傷を等級変更するためのサービス

弁護士向けのサービス一覧

弊社では、交通事故で受傷したびまん性軸索損傷の後遺症が、後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング®

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニング®は、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニング®の有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニング®を承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング®】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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被害者向けの弁護士紹介サービス

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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びまん性軸索損傷の等級変更でよくある質問

びまん性軸索損傷なのに、なぜ後遺障害が「非該当」になるのですか?

後遺障害に認定されるには、単に診断名がついているだけでは不十分です。客観的な画像所見と事故直後の意識障害の記録が必要です。

 

また、症状が事故によるものだと証明できないと非該当となります。症状があっても、それを裏付ける医学的証拠がなければ認定されません。

 

 

MRIやCTで異常が映らないと、本当に後遺障害は認められないのですか?

画像所見がないと認定のハードルは非常に高くなります。しかし、通常のMRIでは映らない微細損傷が、特殊な撮像法で見つかることもあります。

 

また、画像所見がなくても、重度の意識障害や顕著な生活への支障があれば、裁判で認められる可能性があります。

 

 

びまん性軸索損傷では、どの等級が認定されることが多いですか?

弊社の経験では、びまん性軸索損傷は3級、5級、7級が多いです。症状の重さに応じて、主に1級、2級、3級、5級、7級、9級が認定されます。

 

常に介護が必要な重篤なケースでは1級や2級になります。仕事や生活に著しい制限がある場合は3級から7級が多く見られます。

 

 

異議申し立てをすれば、等級が変更される可能性はありますか?

はい、適切な準備を行えば等級が変更される可能性は十分にあります。重要なのは、後遺障害認定基準に足りていない資料を補充することです。

 

単に「納得できない」と訴えるだけでは結果は変わりません。新たな画像検査や神経心理学的検査などを提出することが成功への近道です。

 

 

高次脳機能障害と診断されていなくても、等級変更は可能ですか?

診断名がなくても、実態として高次脳機能障害の症状があれば変更の可能性はあります。まずは専門医を受診して、診断を受けることが大切です。

 

その上で、記憶障害や注意障害などの症状を検査で数値化して、証明していく必要があります。

 

診断書に病名がない場合は、医師に追加記載や修正を依頼することも検討してください。

 

 

初回申請と異議申し立てで、判断基準は変わりますか?

基本的な認定基準自体は変わりませんが、資料を見る視点が変わることがあります。

 

異議申し立てでは、初回で否定された理由を覆すだけの証拠があるかが厳しくチェックされます。

 

提出された新しい医証が、認定基準を満たしているかを改めて審査するプロセスです。基準に沿った的確な資料を提出できるかが重要になります。

 

 

後から症状が悪化した場合でも、等級変更はできますか?

原則として「症状固定日」の時点での状態で判断されるため、その後の悪化は考慮されにくいです。

 

ただし、症状固定時にすでに見落とされていた症状であれば、等級変更の余地があります。

 

 

家族の証言や生活状況の変化は、等級認定に影響しますか?

はい、高次脳機能障害の審査では非常に大きな影響を与えます。「怒りっぽくなった」「段取りが悪くなった」などの変化は、家族しか分かりません。

 

「日常生活状況報告書」に具体的なエピソードを詳しく書くことで、審査側に後遺症の実態が伝わります。

 

 

仕事ができない、記憶が悪くなった、性格が変わったのに、なぜ認定されないのですか?

それらの症状が「事故による脳損傷が原因である」と医学的に証明されていない可能性があります。

 

自覚症状だけでは不十分で、知能検査や心理検査の結果などの客観的なデータが必要です。

 

また、画像上で脳の異常が見当たらない場合、症状と事故の因果関係が否定されることもあります。

 

 

意識がなくなっていたのに、なぜ非該当と言われたのですか?

意識障害の期間が短かったり、程度が軽かったりすると、脳損傷の証拠として不十分とされることがあります。

 

また、救急搬送時のカルテに意識レベルの詳細が正確に記載されていないケースもあります。

 

一方、意識障害があった事実は重要ですが、それだけで認定されません。画像所見やその後の症状経過と合わせて、総合的に判断されるからです。

 

 

症状固定と言われてから時間が経っていますが、今から新しい検査を受けても異議申し立てに間に合いますか?

はい、時効にかかっていない限り、今から検査を受けて異議申し立てを行うことは可能です。

 

時間が経ってから脳萎縮が進行することもあるため、新しい画像検査が有効な場合もあります。

 

ただし、事故から時間が経ちすぎていると、症状と事故の因果関係を疑われるリスクは高まります。

 

 

 

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まとめ

 

びまん性軸索損傷の後遺障害等級が非該当や低くなる主因は、CTやMRIで脳損傷や萎縮などの画像所見が乏しいことです。

 

高次脳機能障害があっても、神経心理学的検査、日常生活状況報告書の内容が実態を反映していなければ適正評価は得られません。

 

等級変更には、認定理由を精査して、不足する医証を補った上で異議申し立てを行うことが重要です。

 

追加検査、医師意見書や画像鑑定報告書によって因果関係を明確に示すことで、等級変更の可能性が高まります。

 

びまん性軸索損傷の後遺障害認定でお困りなら、こちらからお問い合わせください。初回の法律事務所様は無料で等級スクリーニングを承ります。

 

 

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