交通事故のあと、「ふくらはぎが痛い」と感じていませんか?事故直後は気が動転していて気づかなくても、時間が経ってから痛みが現れるケースも少なくありません。
ふくらはぎの痛みは、腰や神経の障害が原因になっている可能性もあります。治療が長引いたり、後遺症として残る可能性もあり、日常生活や仕事に支障をきたすことも。
そして、ふくらはぎの痛みが交通事故によるものであれば、損害賠償金を請求できるケースもあります。
本記事では、交通事故後のふくらはぎの痛みの原因から治療法、後遺障害等級や賠償の可否までを分かりやすく解説しています。
最終更新日: 2025/4/18
Table of Contents
交通事故でふくらはぎが痛い原因
腰椎捻挫
交通事故の衝撃によって、腰椎周辺の筋肉や靭帯、椎間板が損傷して炎症を起こすと、腰椎捻挫を受傷します。
この炎症が坐骨神経を刺激して、ふくらはぎに痛みやしびれを引き起こすケースがあります。
ふくらはぎの症状が軽度でも、放置すると慢性化する恐れがあるため、早期の診断と治療が重要です。
<参考>
腰椎捻挫の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定
坐骨神経痛
事故の衝撃で腰椎や椎間板が損傷して、坐骨神経が圧迫されることで、坐骨神経痛を発症します。坐骨神経痛では、ふくらはぎに鋭い痛みやしびれが生じるケースがあります。
交通事故で発症した坐骨神経痛は、後遺障害として認定される可能性があり、適切な診断と治療が求められます。
<参考>
坐骨神経痛でやってはいけないこと|交通事故の後遺障害
打撲
交通事故で直接ふくらはぎを打撲すると、皮下組織や筋肉に損傷が生じて、痛みや腫れ、内出血が発生します。
打撲は比較的軽度な外傷とされますが、症状が長引く場合や痛みが強い場合は、他の損傷が隠れている可能性もあるため、医療機関での検査を受けることが重要です。
<参考>
打撲の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定
ふくらはぎの痛みを軽減するための治療法
事故直後にするべき応急処置
交通事故直後は、まず自身と周囲の安全を確保して、必要に応じて救急車を呼びます。無理に動かさず、安静を保つことが重要です。
ふくらはぎに痛みや腫れがある場合は、患部を冷やして、心臓より高い位置に保つことで腫れを抑えることができます。
薬物療法
交通事故によるふくらはぎの痛みに対しては、鎮痛剤や抗炎症薬が処方されるケースがあります。
これらの薬は、痛みや炎症を軽減して、日常生活への支障を減らすのに役立ちます。また、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩剤が用いられることもあります。
リハビリテーション
事故後のリハビリテーションは、ふくらはぎの痛みを軽減して、機能を回復するために重要です。物理療法や運動療法を通じて、筋力や柔軟性を取り戻して、日常生活への早期復帰を目指します。
交通事故によるふくらはぎの痛みの後遺障害等級
交通事故で受傷したふくらはぎの痛みは、腰椎捻挫の後遺症として、自賠責保険から後遺障害に認定される可能性があります。後遺障害等級の詳細は、こちらのコラム記事を参照してください。
<参考>
腰椎捻挫の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定
ふくらはぎの痛みの後遺障害認定ポイント【弁護士必見】
交通事故で受傷したふくらはぎの痛みの後遺障害認定ポイントは、こちらのコラム記事を参照いただければ幸いです。
<参考>
腰椎捻挫の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定
交通事故で受傷したふくらはぎの痛みの後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。
ふくらはぎの痛みの後遺障害認定で弊社ができること
弁護士の方へ
弊社では、交通事故で受傷したふくらはぎの痛みが、後遺障害に等級認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。
等級スクリーニング®
現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。
等級スクリーニング®は、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。
等級スクリーニング®の有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニング®を承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。
<参考>
【等級スクリーニング®】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定
医師意見書
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。
医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。
医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。
弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。
<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
画像鑑定報告書
交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。
画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。
画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。
弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。
<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
ふくらはぎの痛みの後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ
弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。
また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。
もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。
尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。
弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
交通事故によるふくらはぎの痛みで賠償請求可能
賠償請求の流れと必要な書類
交通事故の被害者は、加害者側の保険会社に対して損害賠償請求を行います。まず、事故発生直後に警察へ届け出を行い、事故証明書を取得します。
その後、医療機関で診断書を作成してもらい、治療費や通院交通費の領収書、休業損害証明書など、損害を証明する書類を収集します。これらの書類を基に、保険会社と示談交渉を進めます。
損害賠償額の計算方法と基準
損害賠償額は、治療費、休業損害、慰謝料などの項目から構成されます。慰謝料には、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類があり、入通院慰謝料は通院期間や傷害の程度に応じて算定されます。
後遺障害慰謝料は、後遺障害等級に基づいて決定され、死亡慰謝料は被害者の家族構成や年齢などを考慮して算出されます。
交通事故による後遺障害慰謝料とは
交通事故によるふくらはぎの痛みが残った精神的苦痛に対する補償金です。後遺障害慰謝料は、下の表のように後遺障害等級によって異なります。
後遺障害等級 | 後遺障害慰謝料 |
1級 | 2800万円 |
2級 | 2370万円 |
3級 | 1990万円 |
4級 | 1670万円 |
5級 | 1400万円 |
6級 | 1180万円 |
7級 | 1000万円 |
8級 | 830万円 |
9級 | 690万円 |
10級 | 550万円 |
11級 | 420万円 |
12級 | 290万円 |
13級 | 180万円 |
14級 | 110万円 |
ふくらはぎの痛みの後遺障害慰謝料の相場は?
ふくらはぎの痛みの後遺障害慰謝料は、後遺障害等級によって異なります。例えば、腰椎捻挫では12級13号に認定される可能性があり、慰謝料の相場は、110万円~290万円です。
ふくらはぎの痛みの後遺障害逸失利益とは
ふくらはぎの痛みが残ると、労働能力が低下してしまいます。労働能力が低下したために失うであろう収入の不足分に対する補償金です。
後遺障害逸失利益は、交通事故被害者の年収、年齢をベースにして、後遺障害等級に応じた労働能力喪失率と労働能力喪失期間で決まります。後遺障害逸失利益は、以下の計算式で算出されます。
基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数
後遺障害逸失利益の相場は?
逸失利益は、後遺障害等級によって異なります。一般的に、後遺障害等級が高いほど逸失利益の金額も高くなります。
非常にざっくりした数字で言うと、高齢者で軽度の症状であれば数十万円から、若年者で重度の症状であれば数百万円に達する可能性もあります。
後遺障害逸失利益の金額は、被害者の年収や年齢、労働能力喪失率などによっても大きく変動します。
弁護士に相談すべきタイミング
保険会社から提示された賠償額が適正か判断が難しい場合や、示談交渉が難航している場合、または後遺障害等級認定に関する手続きが必要な場合には、弁護士への相談を検討すべきです。
示談交渉を有利に進めるためのポイント
示談交渉を有利に進めるためには、事故直後からの証拠収集が重要です。事故現場の写真撮影、目撃者の連絡先確保、医療機関での詳細な診断書の取得などが有効です。
また、日々の治療経過や痛みの程度を記録することで、後の交渉材料として活用できます。さらに、弁護士に依頼することで、専門的な視点から交渉を進め、適正な賠償額を得る可能性が高まります。
交通事故後のふくらはぎの痛みでよくある質問
ふくらはぎを損傷した時の症状は?
交通事故でふくらはぎを損傷すると、筋挫傷や腓腹筋断裂(肉離れ)などが発生することがあります。主な症状としては、腫れ、内出血、強い痛み、歩行困難などが挙げられます。
特に筋挫傷は、適切な処置を怠ると、コンパートメント症候群や骨化性筋炎といった後遺症を引き起こす可能性があります。
事故で足が後遺症になるのはどんな症状ですか?
交通事故による足の後遺症には、骨折後の可動域制限や痛み、神経損傷によるしびれや麻痺、筋肉損傷による筋力低下などがあります。
これらの症状は、日常生活に支障をきたすケースがあり、後遺障害等級の認定対象となる可能性があります。
まとめ
交通事故で、ふくらはぎが痛くなる原因は、腰や神経の炎症、打撲などが考えられます。炎症のために神経が刺激されると、ふくらはぎに痛みやしびれが出る可能性があります。
また、交通事故の衝撃で神経が圧迫されると「坐骨神経痛」が起こり、激しい痛みが出る場合もあります。
ふくらはぎをぶつけた時も、腫れや内出血が起こるので注意が必要です。痛みを放っておくと後遺症になることもあるので、早めに病院で診てもらうことが大切です。
交通事故で受傷した、ふくらはぎの痛みの後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。
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