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膝靭帯損傷の異議申し立てを成功させるポイント|交通事故の後遺障害認定

交通事故で膝の靱帯を損傷して、治療を続けたにもかかわらず、後遺障害の等級が「非該当」や「思ったより低い」と判断されてしまうことは珍しくありません。

 

とくに膝靱帯損傷では、MRI検査や手術の記録があっても、それだけでは後遺障害と認められないケースが多く、納得のいかない認定結果に悩む方も多いのではないでしょうか。

 

そんなときに活用できるのが「異議申し立て」です。ですが、異議申し立てを成功させるには、単に不服を訴えるだけではなく、医学的根拠に基づく資料の追加や認定基準への理解が不可欠です。

 

このページでは、膝靱帯損傷の異議申し立てについて、非該当になる理由から成功事例、実際に準備すべき資料まで、わかりやすく解説しています。

 

 

最終更新日: 2025/8/2

 

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Table of Contents

膝靱帯損傷で非該当になる理由

膝靱帯損傷の後遺障害認定基準

膝靱帯損傷では、膝関節の不安定性、疼痛、可動域制限などの状態に応じて、「神経障害」や「機能障害」として後遺障害等級が認定されます。

 

 

1. 機能障害(膝がグラグラする)

等級

認定基準

8級7号

下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの

10級11号

1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

12級7号

1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

 

関節の不安定性が残存したケースでは「動揺関節」としての後遺障害に認定される可能性があります。

 

日常生活で常に硬性補装具が必要なら8級7号、ときどき硬性補装具が必要なら10級11号、軟性装具が必要なら12級7号に認定される可能性があります。

 

 

 

2. 神経障害(痛みやしびれ)

等級

認定基準

12級13号

局部に頑固な神経症状を残すもの

14級9号

局部に神経症状を残すもの

 

12級13号は、MRI検査などで神経症状(痛み)が医学的に証明できる場合に認定される等級です。 14級9号は、自覚症状の内容と事故との因果関係が合理的に説明できる場合に認定されます。

 

ただし、どちらの等級も、医師による診察結果や画像診断など、医学的根拠が求められます。単に痛みを訴えているだけでは、たとえ症状が重くても非該当になります。

 

 

 

3. 機能障害(膝を動かしにくい)

等級

認定基準

8級7号

下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの

10級11号

1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

12級7号

1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

 

理論的には、8級7号や10級11号もありえます。しかし、実臨床では、膝関節の可動域が健側(または参考可動域)と比較して3/4以下の12級7号が上限と考えてよいでしょう。

 

 

 

非該当と判断されやすいケース

膝靱帯損傷が後遺障害として認定されないのは、画像検査などで膝関節の不安定性や痛みを証明できないケースが多いです。

 

また、受傷から1ヶ月以降に撮像されたMRI検査で関節血腫が消失しているケースでは、陳旧性の膝靭帯損傷と判断されて、事故との因果関係を否定されやすいです。

 

 

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膝靱帯損傷の異議申し立て手順ガイド

異議申し立ての流れと必要書類

異議申し立ては、初回の後遺障害認定結果に納得できない場合に実施します。異議申し立ては、自賠責保険に対する再審査請求として行います。

 

保険会社か損害保険料率算出機構に、異議申立書と、判定結果に異議を呈するための新たな医証(診断書・MRI検査・医師意見書等)などを提出します。

 

異議申し立てでは、初回審査で否定された要素を、新たな医学的根拠を用いて主張することが大切です。

 

 

異議申し立ての申請先

異議申し立ては、事故を扱った保険会社経由で「損害保険料率算出機構 自賠責損害調査事務所」に再審査を依頼する形が一般的です。

 

 

異議申し立ての費用と時間は?

異議申し立てそのものに手数料等は発生しませんが、弁護士を利用すれば別途相談料や報酬も発生します。

 

審査には2~3ヶ月かかることが多く、提出内容や審査件数により期間は前後します。書類不足や情報漏れがあれば、更に時間がかかる可能性があります。

 

 

効果的な異議申し立てのための準備

効果的に行うポイントは、非該当になった理由を精査して、不足している要素を埋めるための新たな医証を提出することです。

 

前回の認定否定理由を把握して、ポイントを絞って主張・立証資料を用意しましょう。

 

 

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膝靱帯損傷の異議申し立て成功のポイント【弁護士必見】

非該当の原因を分析

膝靱帯損傷が「非該当」と判断される主な要因には、膝関節の不安定性を医学的に証明できない、MRI検査で急性期所見が無いため事故との因果関係が否定された、などが挙げられます。

 

膝関節靭帯損傷では、MRI検査の撮像時期がポイントになるケースが多いです。受傷後早期のMRI検査が望まれます。

 

<参考>
後遺障害の異議申し立て成功のポイント|交通事故の医療鑑定

 

 

膝靱帯損傷の後遺障害の認定条件をクリアする

後遺障害が認定されるためには、初診時から膝関節の症状が、診断書に記載されている必要があります。

 

また、できるだけ早い時期にMRI検査を撮像して、関節血腫などの急性期所見を捉える必要があります。

 

 

 

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異議申し立てでは新たな医証が必須

異議申し立てで成功するには、初回申請では出せなかった新たな医療証拠(診断書、画像検査、医師意見書画像鑑定など)の提出が不可欠です。

 

前回の審査で、後遺障害認定基準に足りなかった要素を、新たな医証で補強するイメージです。症状の具体性や継続性を裏付ける医証を揃えることが認定への近道となります。

 

尚、新たな医証の添付が無ければ、異議申し立てで認定される可能性は無いことに注意が必要です。

 

<参考>

 

 

膝靭帯損傷の後遺障害認定ポイント

膝靭帯損傷で後遺障害認定されるには、それぞれの後遺障害の認定基準をクリアする必要があります。

 

膝靭帯損傷の後遺症が後遺障害認定されるポイントは、以下のコラム記事でも紹介しています。是非、参照していただきたいと思います。

 

<参考>

 

 

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膝靭帯損傷の異議申し立て成功事例【12級7号】

 

初回審査が非該当という結果であったところ、画像鑑定報告書を付した異議申し立てにより動揺関節による12級7号が認定された後十字靱帯損傷の事例を紹介します。
 

  • 30代女性
  • 受傷機序:バイク走行中の転倒により膝関節を強打した
  • 自覚症状:膝関節の動作時痛および、立ちしゃがみ動作時の違和感
  • 治療経過:受傷2週後のMRI検査にて靱帯損傷を指摘され、軟性装具着用およびリハビリテーションによる約1年の保存加療を施行

 

 

画像所見

  • 受傷後1週のMRI所見において後十字靱帯損傷の所見を認める(赤矢印)
  • 症状固定直前の両膝Gravity Sag Viewレントゲン写真にて、患側膝は約5mmの後方落ち込みを認める(黄線)

 

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画像鑑定報告書の効果

上記の事案において、自賠責審査機構の見解は「提出の画像上、本件事故に起因する骨折、脱臼等の明らかな外傷性の器質的損傷は認め難く、明らかな後十字靱帯損傷は判然としない事に加え、他覚的に膝関節の動揺性が証明されるものとは捉えられない」というものでした。

 

これに対し、異議申し立てでは、

  • 受傷直後の膝関節MRI画像において後十字靱帯損傷の所見が存在すること
  • 症状固定の時点におけるレントゲン撮像にて膝関節の動揺性が残存すること

 

を画像鑑定報告書において主張するとともに、各種書面において「治療経過における膝関節軟性装具の着用記録」「重労働やスポーツ時には膝関節軟性装具を着用している事実」を主張することで、12級7号の後遺障害が認定されました。

 

 

膝靭帯損傷の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故で残った膝靭帯損傷の後遺症が後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング®

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニング®は、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニング®の有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニング®を承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

<参考>
【等級スクリーニング®】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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膝靭帯損傷の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

Traffic accident patient

 

 

尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

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膝靭帯損傷の異議申し立てでよくある質問

膝靱帯損傷では、どのような後遺障害等級が認定されますか?

一般に、前十字靭帯(ACL)や後十字靭帯(PCL)の断裂・再建後に可動域制限や不安定性が残ると、12級7号(可動域制限)や10級11号(関節の著しい機能障害)が認定されることがあります。

 

ただし、画像所見や他覚的所見が不十分なケースが多く、非該当となるケースも珍しくありません。

 

 

なぜMRIや手術をしても後遺障害が非該当になるのですか?

MRI検査や手術歴があっても、「可動域制限」や「不安定性」が診断書に記載されていないと非該当となります。

 

画像上の異常や手術記録だけでなく、客観的評価や日常生活への支障との整合性が重要視されるため、単なる医療処置の有無だけでは認定されません。

 

 

膝のぐらつきや痛みが残っているのに、医師が後遺障害診断書をうまく書いてくれません。どうすればよいですか?

主治医が診断書作成に慣れていないと、症状や障害内容が十分に記載されないことがあります。

 

その場合は、交通事故や後遺障害に詳しい弁護士に相談して、改めて詳細な診断書や意見書を依頼するとよいでしょう。

 

また、診断書作成のポイントをまとめて依頼することで、漏れなく記載してもらえる可能性が高まります。

 

 

異議申し立てではどのような資料を追加すれば有利になりますか?

異議申し立てで有効なのは、新たなMRI検査やストレステスト撮影、専門医による医師意見書、画像鑑定報告書などです。

 

前回の認定で不足していた医学的所見や、症状が残存していることを客観的に証明できる資料を追加しましょう。

 

 

靱帯再建手術をしたのに、なぜ機能障害と認められないことがあるのですか?

靱帯再建手術を受けても、術後の回復が良好であったり、測定上の可動域制限・不安定性が明確でないと、「障害が残存している」とは認められません。

 

後遺障害認定は医学的な証拠と障害の程度が基準となるため、手術という事実だけではなく、現時点での機能障害・支障の度合いが審査のポイントとなります。

 

 

 

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まとめ

 

膝靱帯損傷で後遺障害が認定されるには、膝の不安定性や可動域制限、痛みなどを医学的に証明する必要があります。

 

機能障害や神経障害に応じて8級から14級が認定される可能性がありますが、画像検査や診察結果に基づく客観的証拠がないと非該当となります。

 

異議申し立てでは、新たなMRI検査や医師意見書、画像鑑定などを追加して、前回不足していた医学的根拠を補うことが重要です。早期の検査や専門家の協力が成功の鍵となります。

 

膝靱帯損傷の後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。尚、初回の法律事務所様は無料で承ります。

 

 

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