交通事故コラム詳細

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線維筋痛症の後遺症と後遺障害認定ポイント|交通事故の医療鑑定

交通事故で発生する外傷のひとつに線維筋痛症があります。線維筋痛症は重い後遺症を残しやすい傷病ですが、自賠責保険では後遺障害に認定されることがほとんどありません。

 

本記事は、線維筋痛症の後遺症が等級認定されるヒントとなるように作成しています。

 

 

最終更新日: 2024/9/8

 

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線維筋痛症とは

 
線維筋痛症は、長期間にわたった下記のようなさまざまな症状に苛まれる傷病です。
 

  • 身体のいろいろなところに痛みが出現する
  • 強いこわばり
  • 激しい疲労感
  • 頭痛
  • 不眠やうつ気分

 
線維筋痛症の原因はよくわかっていません。線維筋痛症に特異的な検査は存在せず、画像検査や血液生化学検査をおこなっても異常所見はありません。

 

最近では、線維筋痛症は痛みを脳に伝える神経に問題があるという説があります。痛みの原因が無いのに、痛みを伝える神経が興奮してしまい、それを抑える機能が低下している状態です。CRPSによく似た病態と言えます。

 

<参考>
【医師が解説】CRPSの後遺症が等級認定されるポイント|交通事故

 

 

線維筋痛症の有病率は約1.7%と言われています(厚生労働省研究班の2003年の全国調査)。しかし、各種検査で異常が無いことから、線維筋痛症と診断されないケースが多いです。

 

命にかかわる傷病ではないものの、対症療法しかないため日常生活への影響が大きいです。痛みや激しい疲労感のため、社会生活をおくることが困難になりがちです。

 

 

交通事故での線維筋痛症の受傷機序

 
線維筋痛症は交通事故を契機として発症することもあります。しかし、線維筋痛症そのものの原因が不明であるため、交通事故がどのような影響を与えて線維筋痛症が発症するのかは分かっていません。

 

 

 

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線維筋痛症の診断

 
線維筋痛症には、画像検査や血液生化学検査で特徴的な異常所見がありません。このため、米国リウマチ学会の線維筋痛症予備診断基準(2010)を用いて診断されるケースが多いです。

 

 

<参考>
線維筋痛症 Minds版やさしい解説

 

 

線維筋痛症に対する治療

 
線維筋痛症は原因が分かっていないので、痛みのコントロールを中心とした対処療法しか無いのが現状です。

 

神経障害性疼痛に有効なプレガバリンや、抗うつ薬のデュロキセチン、弱オピオイド系製剤のトラマドールやブプレノルフィン、そして作用機序は不明なもののノイロトロピン(ワクシニアウィルス接種家兎炎症皮膚抽出液)などが使用されます。

 

 

自賠責では線維筋痛症は非該当になる

 
線維筋痛症は、未だに病態や原因が明らかではありません。このため、自賠責保険が交通事故との因果関係を認めることはなく、傷病名が線維筋痛症の事案は後遺障害に認定されません。弊社の数千事案の経験でも線維筋痛症での認定事例はゼロです。

 

実際には重い症状に苦しむ交通事故被害者が存在しますが、残念ながら線維筋痛症は自賠責保険では救済されない傷病なのです。

 

 

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【弁護士必見】線維筋痛症の後遺障害認定ポイント

 
弊社の経験では、線維筋痛症の後遺症が等級認定されるためには、ふたつの経路が存在します。

 

1つ目は、訴訟提起する方法です。しかし訴訟においても「交通事故との因果関係」が争われるため、線維筋痛症の後遺障害が認定されるケースはほとんどありません。

 

2つ目は、線維筋痛症での等級認定ではなく、頚椎捻挫や腰椎捻挫での後遺障害等級認定を目指す方法です。この方法では等級認定される可能性がありますが、14級9号などの低い等級しか認定されないことが問題点です。

 

 

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線維筋痛症の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故による線維筋痛症の後遺症が後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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交通事故による線維筋痛症の後遺症でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

 

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まとめ

 
線維筋痛症は、自賠責保険では後遺障害が認定されません。このため線維筋痛症では慎重な対応が望まれます。

 

線維筋痛症での後遺障害等級認定を目指して異議申立てしても徒労に終わります。現実的な対応を検討するべきでしょう。

 

線維筋痛症でお困りの事案があればこちらからお問い合わせください。

 

 

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