整形外科専門医が解説:頚椎捻挫(外傷性頚部症候群)で事前に必要な検査

投稿日:2022年3月5日 更新日:

頚椎捻挫(外傷性頚部症候群)の事案で、あらかじめ施行しておいた方が望ましい検査を考えてみましょう。どのような検査が必要かを考えるためには、自賠責認定基準を紐解く必要があります。

 

自賠責認定基準を満たすことを目的として、必要な検査を施行するという流れです。まず頚椎捻挫ですが、12級13号と14級9号では等級認定戦略が異なります。

 

周知のように、12級13号は極めてハードルが高いです。神経学的所見と画像所見が完全に一致するのは必要最低条件です。そして画像検査には、単純X線像だけではなく頚椎MRIも含まれます。

 

もちろん、頚椎MRIで椎間板ヘルニア等の有意な画像所見があるだけでは、12級13号に認定されることはありません。しかしそれらの所見が無ければ12級13号が認定されないので、頚椎捻挫で12級13号を目指すのであれば、頚椎MRIは必須です。

 

一方、14級9号は、12級13号と根本的に自賠責認定基準が異なります。こちらも多くの基準をクリアする必要がありますが、画像検査に関しては単純X線像だけでも問題無いこともあります。

 

もちろん、頚椎MRIを施行する方が望ましいケースは多いです。しかし若年者では、頚椎MRIを施行しても有意所見の無いケースもあり、このような事案では頚椎MRIの撮像が、逆に14級9号認定のハードルを上げてしまう可能性まであります。

 

以上をまとめると、頚椎捻挫では12級13号認定のためには頚椎MRIが必須、14級9号認定のためには頚椎の単純X線像だけでも可であるが、有意所見に乏しければ頚椎MRIの施行を検討するという流れになります。

 

 

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