古典的デルマトームを否定する文献を発見!

投稿日:2020年8月29日 更新日:

外傷性頚部症候群や頚椎椎間板ヘルニアの事案で、神経根のデルマトーム(皮膚感覚の支配領域)が問題になる事案が多いです。最もよくみかけるのが、C6/7に椎間板ヘルニアがあるため椎間孔狭窄をきたしている事案です。

C6/7椎間孔狭窄では C7神経根障害をきたしますが、古典的なデルマトームでは中指から前腕伸側の疼痛や知覚障害をきたします。この点をつかれて、後遺障害診断書に上肢外側の痛みとして図示されている場合には、損保側医師の意見書でこの点を指摘されて後遺障害を否定されるケースが多いです。

しかし、実臨床ではC7神経根障害があっても、デルマトームどおりの疼痛となるわけではありません。肌感覚では分かっているものの、今までは古典的デルマトームを積極的に否定できる文献を見つけることができませんでした。

ところが2017年に従来のデルマトームとは少し異なる部位に上肢痛を発症することを示す文献がでました。この文献によると、C5~8の各神経根症では、それぞれ単独で上肢外側全体の疼痛をきたすことが示されています。

このことは、臨床医にとっては当たり前の知識ですが、それを裏付ける文献がなかったため、今までは古典的なデルマトームから外れた疼痛部位が記載されていると否定されてきました。今後はこの文献を引用して、古典的デルマトームが実臨床に即していないことを主張しようと思います。

2020/9/9 追記

一般の方から、上記文献を販売してほしい旨の連絡が何件かありましたが、非売品なのでご要望にはお応えいたしかねます。また、本文献を引用できるか否かの判断は、医師もしくは弁護士でなければ難しいです。ご要望がある場合には、必ず弁護士を通じてご依頼お願いいたします。

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