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足関節外側靱帯損傷では足根洞症候群も
足関節外側靱帯損傷後の足関節痛遺残で後遺障害等級申請を行うケースがときどきあります。臨床的にはほとんど問題になることが無いのですが、交通事故の場合には通常ケースよりも高エネルギー外傷であることが要因のひとつかもしれません。
事案自体がそれほど多くないのですが、等級認定されずに非該当となる印象を抱いています。臨床的には後遺障害といえるほどの疼痛を残すことがあまり無いことも影響を与えているかもしれません。
しかし、中にはいかにも「痛そう」な事案も散見します。それはMRIで足根洞に変化を認める事案です。T1WIやT2WIでははっきりしないのですが、STIRでは前額断・冠状断とも足根洞に高信号領域を認めることがあります。これはいわゆる足根洞症候群です。
臨床的に足関節外側靱帯損傷でMRIを施行することは稀です。しかし、足関節痛が遷延する場合には足根洞症候群を併発している可能性があるので、そのような事案ではMRIを施行する必要があるでしょう。