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頸髄症の高位診断
先週はデルマトームが絶対的なものではないことを話しました。今回は知覚障害の部位、腱反射、筋力低下を組み合わせれば“頸髄症”の責任椎間高位が推測できるという話です。国分先生の108例の1椎間手術を検討し報告された論文から引用させていただきます。
例えば上腕三頭筋腱反射の低下があれば85%、上腕三頭筋の筋力低下では79%、尺側指の知覚障害では96%の確率でC5-6椎間が責任椎間高位であると推測され、これら3つの所見が揃えば、診断は間違いないともの言えます。
どの指に最初しびれが出たかも高位診断の際に役立ちます。橈側の指、ないしは全部の指に始まっていればC3-4椎間かC4-5椎間の障害例であることが多いです。
腱反射は重症側の所見が明瞭でとらえやすく、反射の消失あるいは逆転が重要です。
以上のことを頭において、丁寧に診察をしていけば診断はそう難しくないのです。
ちなみに今回の話は“頸髄症”に関するものです。また別の機会に“神経根症”について述べようと思います。
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