交通事故コラム詳細

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2025.2.17

神経損傷 頚椎

むちうちが後遺障害に認定されるポイント|交通事故の医療鑑定

交通事故による「むちうち」は、一見すると軽傷に思われがちですが、適切な治療を受けても痛みやしびれなどの症状が長引くことがあります。

 

後遺症が残れば、後遺障害に認定されるかは補償に大きく影響します。しかし、認定基準は複雑で、認定されないケースも少なくありません。

 

本記事では、むちうちが後遺障害に認定されるポイント、12級や14級の認定基準、そして認定されにくい理由について、詳しく解説しています。

 

 

最終更新日:2026/2/5

 

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Table of Contents

むちうちの後遺障害は12級か14級

 

等級

認定基準

12級13号

局部に頑固な神経症状を残すもの

14級9号

局部に神経症状を残すもの

 

 

むちうちは、後遺障害等級の12級13号または14級9号に認定される可能性があります。

 

これらの等級は、症状の程度や医学的証拠に基づいて判断されます。以下に、それぞれの認定基準について詳しく説明します。

 

 

12級13号の認定基準

12級13号の後遺障害認定基準は「局部に頑固な神経症状を残すもの」と定義されています。

 

具体的には、MRI検査などの画像所見と身体所見が完全に一致しており、持続的な痛みやしびれが客観的に証明される場合に該当します。

 

むちうちの後遺障害認定基準は極めて厳格なので、12級13号に認定される事案はほんとどないのが現実です。

 

 

14級9号の認定基準

14級9号は「局部に神経症状を残すもの」とされており、12級13号と比較して後遺障害に認定されやすいのが特徴です。

 

具体的には、MRI検査などの画像検査で明確な異常が確認できなくても、後遺症の存在を説明可能な場合に認定される可能性があります。

 

14級9号では、画像所見と身体所見の完全な一致は必須ではなく、通院頻度や症状の一貫性が重視されます。

 

 

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むちうちで後遺障害に認定される後遺症

 

むちうちには、さまざまな症状があります。症状が長期化して、日常生活や仕事に支障をきたすと、後遺障害に認定される可能性があります。

 

 

首の痛み

むちうちの主な症状は首の痛みです。事故直後だけでなく、数時間後や翌日に症状が現れるケースも多いです。

 

首の痛みが慢性化して、医学的検査で神経学的異常所見が確認されると、12級13号や14級9号に認定される可能性があります。

 

 

手の痛みやしびれ

むちうちを受傷すると、首の痛みだけではなく、手や腕に痛みやしびれが生じるケースがあります。

 

手の痛みやしびれは、MRI検査で神経根の圧迫所見を認めると、後遺障害に認定される可能性があります。

 

 

耳鳴りや難聴

むちうちで発症した耳鳴りや難聴は、後遺障害に認定されにくいです。事故直後に、耳鳴りや難聴で医療機関を受診する必要があります。

 

また、ピッチマッチ検査やラウドネス・バランス検査で、耳鳴りの存在を証明できる必要があります。

 

 

<参考>

 

 

後遺障害の対象にならない後遺症は?

むちうちの後遺症の中でも、以下のような症状は、自賠責保険では後遺障害の対象になりません。

 

  • 肩こり
  • 上肢の脱力感
  • 頭痛
  • 下肢のしびれ
  • 動悸
  • 全身倦怠感

 

 

これらの症状が、後遺障害診断書に記載されている事案を散見しますが、認定審査の俎上に乗っていないことに注意が必要です。

 

 

<参考>
【日経メディカル】あなどれない「むち打ち」の後遺症、首にとどまらない驚きの症状とは

 

 

 

nikkei medical

 

 

むちうちが後遺障害に認定されない7つの理由

事故の規模が小さい

事故の衝撃が軽微で車両の損傷が少ないと、首への負荷も小さいと判断されて、後遺障害が認定されにくくなります。

 

 

通院頻度が少ない

定期的な通院が行われていないと、症状の継続性や深刻さが証明しづらく、後遺障害認定が難しくなります。

 

 

通院期間が6ヶ月に満たない

むちうちの症状固定には通常6ヶ月以上の治療が必要とされています。6ヶ月未満の通院期間では、後遺障害に認められにくいです。

 

 

症状が常時痛ではない

痛みやしびれが一時的であったり、日常生活に大きな支障をきたさないと、後遺障害に認定されません。

 

 

症状に一貫性がない

診察ごとに症状の訴えが変わると、信憑性を疑われて、後遺障害に認定されません。

 

 

画像所見が無い

MRI検査やレントゲン検査などの画像検査で異常所見を確認できないと、後遺障害に認定されにくいです。

 

 

後遺障害診断書の記載内容

後遺障害診断書に記載された内容が不十分であったり、禁忌ワードが記載されていると、後遺障害に認定されません。

 

 

<参考>
効果的な後遺障害診断書のもらい方|交通事故の医療鑑定

 

 

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むちうちの後遺障害認定ポイント【弁護士必見】

MRI検査の実施が望ましい

むちうちの症状は、レントゲン検査や身体検査だけでは、客観的な異常所見を説明できないケースが多いです。

 

一方、MRI検査は、神経根の圧迫所見などを確認できる可能性があります。症状の原因を明らかにすることは、後遺障害認定に有利に働きます。

 

 

<参考>
【日経メディカル】むち打ちが後遺障害に認定される必須の3条件

 

 

 

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症状固定後も後遺障害認定まで通院を続ける

症状固定後も、後遺障害の認定結果が確定するまで、週1回程度は定期的に通院を継続することが重要です。

 

通院を続けることで、症状の持続性や深刻さを医療記録に残せます。通院記録は、非該当になって異議申し立てする際の有利な証拠となります。

 

 

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後遺障害診断書の記載内容を確認する

後遺障害診断書は、認定審査において最も重要な書類です。症状の詳細や検査結果などが具体的に記載されていることを確認する必要があります。

 

また、確実に非該当になる禁忌ワードが記載されていれば、主治医に記載内容の修正を依頼する必要があります。

 

後遺障害診断書の記載内容で、不明点やお困りの事案があれば、こちらからお気軽にご相談下さい。

 

 

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むちうちの後遺障害認定でお困りの事案で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、交通事故後に発症した「むちうち」の後遺障害認定でお困りの事案に対応するため、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング®

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニング®は、年間1000事案の圧倒的データ量をベースにしています。整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニング®の有用性を実感いただくため、初回事務所様は無料で承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

 

<参考>
【等級スクリーニング®】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 

医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した専門医が作成します。作成前に検討項目を共有して、クライアントと意見書の内容を擦り合わせます。

 

必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックで、意見書の質を担保しています。

 

弊社は、数千におよぶ医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例があります。是非、弊社の医師意見書の品質をお確かめください。

 

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの画像検査や資料を精査して、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では、事案の分析から画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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むちうちの後遺障害認定でお悩みの被害者家族の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害認定で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

 

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尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解のほどお願いいたします。

 

 

 

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むちうちで後遺障害に認定されると損害賠償金を請求できる

 

むちうちで後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求できます。

 

 

後遺障害慰謝料とは

交通事故で後遺障害が残ってしまった精神的苦痛に対する補償金です。後遺障害慰謝料は、下の表のように後遺障害等級によって異なります。

 

 

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

1級

2800万円

2級

2370万円

3級

1990万円

4級

1670万円

5級

1400万円

6級

1180万円

7級

1000万円

8級

830万円

9級

690万円

10級

550万円

11級

420万円

12級

290万円

13級

180万円

14級

110万円

 

 

後遺障害慰謝料の相場は?

むちうちによる後遺障害慰謝料の相場は、後遺障害等級によって異なります。例えば、12級13号は約290万円、14級9号なら約110万円です。

 

等級が高いほど慰謝料の金額も高くなります。また、弁護士基準を用いることで、より高額な慰謝料を受け取ることができる場合もあります。

 

 

後遺障害逸失利益とは

後遺障害が残ると、労働能力が低下してしまいます。労働能力が低下したために失うであろう収入の不足分に対する補償金です。

 

後遺障害逸失利益は、被害者の年収や年齢をベースにして、等級に応じた労働能力喪失率と喪失期間で決まります。以下の計算式で算出されます。

 

 

基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数

 

 

後遺障害慰謝料の相場は?

むちうちによる後遺障害逸失利益の相場は、後遺障害等級や被害者の年収によって異なります。

 

一般的には、年収または平均賃金の5%から14%を数年から最大10年分として計算されます。

 

例えば、12級13号の場合、労働能力喪失率は14%、14級9号の場合は5%とされています。

 

 

 

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むちうちの後遺障害でよくある質問

むち打ちで後遺症認定される確率は?

損害保険料率算出機構の「自動車保険の概況」によると、2021年度(2020年度統計)は、損害調査の受付件数が1,041,737件でした。

 

そのうち、後遺障害として認定された事案は49,267件で、認定率は約4.7%となっています。

 
これらは、むちうちに限定した数字ではありませんが、おおむね近い割合と考えられます。

 

14級9号に該当すれば、首の痛みのみで後遺障害に認定される可能性はあります。しかし実際には、認定のハードルは高いのが現状です。

 

 

<参考>
むちうち後遺症が首の痛みだけで後遺障害認定される?|交通事故の医療鑑定

 

 

むちうちの後遺症は残りますか?

むちうちの症状は、多くの場合、適切な治療とリハビリテーションによって数週間から数ヶ月で改善します。

 

しかし、一部のケースでは、痛みやしびれなどの症状が長期間続き、後遺症として残ることがあります。

 

特に、早期に適切な治療を受けなかったり、症状が重度だと後遺症が残るリスクが高まります。

 

そのため、交通事故後は速やかに医療機関を受診して、適切な治療を受けることが重要です。

 

 

MRI等で異常がなくても認められるのか?

むちうちは客観的な異常が乏しいことが多いですが、症状が残存すれば後遺障害として認定される可能性があります。

 

実務では14級9号(局部の神経症状)や12級13号(著しい神経症状)が典型で、通院状況や医学的所見が重要です。

 

 

症状固定とは何か

症状固定とは、治療を続けても症状の改善が見込めない状態に達したと医師が判断する時点です。

 

この時点で後遺障害診断書を作成して、後遺障害認定の申請を行います。治癒とは異なる概念です。

 

 

後遺障害診断書に何を書いてもらうべきか?

自覚症状だけでなく、神経学的検査結果、可動域制限、画像所見、症状の推移などを具体的に記載してもらうことが重要です。

 

 

自賠責と任意保険で基準は違うのか?

後遺障害の認定基準は自賠責基準が用いられます。一方、示談金額の算定基準(自賠責基準・任意基準・弁護士基準)は大きく異なります。

 

 

通院頻度が少ないと否定されるのか?

通院頻度が少ないと症状の継続性や必要性が疑われて、後遺障害が非該当になりやすいです。

 

一般的には週2~3回程度の通院実績が望ましく、治療の中断期間があると不利になります。

 

 

しびれや頭痛、めまいも評価されるのか?

しびれ、頭痛、めまいなども、むちうちに伴う神経症状として評価対象になります。

 

ただし、医学的因果関係や神経学的所見が重視されるため、単なる自覚症状のみでは評価が難しい場合があります。

 

 

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まとめ

 

むちうちの後遺症は、後遺障害として12級13号または14級9号に認定される可能性があります。

 

12級13号は「頑固な神経症状が残る場合」に該当して、MRI検査で明確な異常が証明されることが必要ですが、認定のハードルは非常に高いです。

 

14級9号は「神経症状が残る場合」とされ、画像検査で異常がなくても、症状の一貫性や通院状況が認められれば認定される可能性があります。

 

後遺障害の認定には、適切な診断や検査を受けることに加えて、後遺障害診断書の記載内容をしっかり確認することが重要です。

 

むちうちの後遺障害認定で、お困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

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