交通事故では、ミラー同士が接触する事故の頻度が多いです。自動車の躯体に損傷が及ばないため、一般的には軽微な事故だと認識されています。
ミラー接触であっても、頚部痛を訴える方が一定数存在します。しかし、自賠責保険では、事故との因果関係を認めない事案が多いです。
本記事は、ミラー接触で発症した「むちうち」と交通事故との因果関係が認定されるヒントとなるように作成しています。
最終更新日: 2024/11/4
Table of Contents
ミラー接触とは
ミラー接触とは、自動車のサイドミラー同士の接触事故です。サイドミラーは衝撃を吸収して、車両本体には衝撃が及ばないと考えられています。
このため、自賠責保険では、ミラー接触で何らかの症状が発症することは想定されていません。ミラー接触後に頚部痛を発症して整形外科を受診しても、交通事故との因果関係を否定されるケースが多いです。
ミラー接触でむちうちは存在する
前述のように、ミラー接触では運転者の身体に大きな衝撃が加わらないため、自賠責保険では交通事故との因果関係を認めないケースが多いです。
しかし、実臨床では、ミラー接触後に首の痛みを訴える人が一定数存在します。もちろん、後遺症を残す事案はほぼ無いですが、全員がまったく無症状というわけではありません。
私の臨床経験では、ミラー接触事故後に首の痛みを発症した人の多くは、サイドミラーが接触した際の大きな音に驚き、首を寝違えたようになったと訴えています。
ミラー接触でむちうち症状を発症する原因
むちうちは、事故規模と比例しないケースが少なくありません。ごく軽度の接触事故であったも、首の痛みなどの症状を併発する可能性があります。
ミラー接触などのごく軽度の接触事故であったも、首の痛みなどの症状を発症する原因は、防御態勢をとっていない時に受傷したケガだからです。
<参考>
【医師が解説】軽いむちうち症状でも病院受診するべき理由|交通事故
ミラー接触は債務不存在確認訴訟を提起される事案が多い
ミラー接触で弊社に相談のあった事案の多くは、保険会社から債務不存在確認訴訟を提起されています。
自賠責保険だけでなく裁判においても、ミラー接触と症状との因果関係を認められない事案が多いです。
このため、債務不存在確認訴訟に対抗するのは難しいのが現実です。
自分の人身傷害保険利用が現実解のケースが多い
自賠責保険は、事故状況や自動車の躯体損傷の程度で、交通事故と症状との因果関係を判断します。
このため、ミラー接触では、自賠責保険・加害者側保険のいずれからも賠償してもらえない可能性が高いです。
自分で加入している自動車保険に、人身傷害保険を附帯しているのであれば、加害者への請求は諦めて自分の人身傷害保険を利用するのが現実解かもしれません。
【弁護士必見】ミラー接触の債務不存在確認訴訟への対抗法
たしかに、保険会社の立場では、ミラー接触でむちうち症状を発症することは認めがたいでしょう。
しかし現実問題として、全員ではないものの、ミラー接触で首の痛みを訴える人は、一定数存在します。
そして、むちうちの発症機序を考えると、ミラー接触のような軽微事故であって、むちうち症状を発症する可能性はゼロではありません。
ミラー接触で債務不存在確認訴訟を提起された事案では、軽微な外傷でも、むちうち症状を発症する可能性があることを医学的に主張する必要があります。
弊社では、ミラー接触事故とむちうち症状との因果関係を主張する医師意見書をいくつか作成してきました。
ミラー接触でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。
ミラー接触で弊社ができること
弁護士の方へ
弊社では、ミラー接触と症状の因果関係を主張するために、さまざまなサービスを提供しております。
等級スクリーニング
ミラー接触と症状の因果関係を、医学的観点からレポート形式でご報告するサービスです。
等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。
<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定
医師意見書
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査などの事故関連資料をベースにして、総合的にミラー接触と症状の因果関係を主張します。
医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。
医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。
弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。
<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
画像鑑定報告書
ミラー接触と症状の因果関係を否定されたら、被害者に大きな負担がかかります。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。
画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。
画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。
弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。
<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て
ミラー接触でお悩みの被害者の方へ
弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。
また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。
もし、むちうちの後遺障害で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。
尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。
弊社は、電話代行サービスを利用しているため、お電話いただいても弁護士紹介サービスをご提供できません。ご理解いただけますよう宜しくお願い申し上げます。
まとめ
ミラー接触とは、自動車のサイドミラー同士の接触事故です。サイドミラーは衝撃を吸収して、車両本体には衝撃が及ばないと考えられています。
このため、自賠責保険、裁判とも、ミラー接触後に首の痛みを発症して整形外科を受診しても、交通事故との因果関係を否定される事案が多いです。
ミラー接触でも首の痛みなどの症状を発症する原因は、防御態勢をとっていない時に受傷したケガだからです。
ミラー接触の債務不存在確認訴訟に対抗するには、医師意見書が有効なケースも少なくありません。
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