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骨折と軟部組織損傷の回復度の違い|交通事故の後遺障害

 

骨折と軟部組織損傷の違い

 

四肢外傷の代表は、骨折と軟部組織損傷です。軟部組織損傷には、靭帯損傷、腱損傷、筋損傷などがあります。

これらの外傷では、どの程度回復するかに大きな差があります。一般的に、骨折は適切な治療を施行することで受傷前に近い状態まで回復することが多いです。

一方、軟部組織損傷は一筋縄ではいきません。優秀な整形外科医が執刀しても、完全には回復しないことが多いのが現状です。

整形外科で行われる多くの手術は、軟部組織ではなく骨組織に対する手術です。骨組織に対する手術は結果が良い傾向にあるため、整形外科の手術全体としては術後成績は良好と言えます。

軟部組織損傷で最も多いのは靭帯損傷です。靭帯が断裂した場合、受傷前の支持性や柔軟性を完全に回復するのは難しいです。

さらにやっかいなのは筋損傷で、筋部分の断裂では、筋肉周囲の筋膜を縫合するぐらいしか治療方法がありません。

このように四肢外傷と言っても、骨組織と軟部組織とでは回復する程度が異なります。軟部組織損傷の場合には、後遺障害残存可能性に注意が必要でしょう。

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