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ロッキングプレートと下肢変形障害
近年、骨折の治療ではロッキングプレートを使用する機会が増えました。従来のプレートシステムと比較して強固な固定を得ることができるのが特徴です。
しかし、強固過ぎる固定力は、ときとして思わぬ弊害をきたすことがあります。その代表は隠れた骨癒合不全の併発です。
従来のプレートシステムでは骨癒合不全を併発すると内固定材料周囲に「ゆるみ」が発生して骨癒合不全が顕在化することが多いです。
しかし、ロッキングプレートは強固な内固定なので、画像上では骨癒合不全が分かりにくいことが多いです。
上図は大腿骨骨幹部骨折をロッキングプレートで固定したものです。単純X線像ではしっかり骨癒合しているようにみえます。
ところが、CTを施行すると、内側1/2しか骨癒合していないことが分かります。安易に抜釘すると病的骨折を併発する可能性が高いです。
この症例では下肢変形障害12級に該当します。このような症例は比較的多い印象を受けるので、高エネルギー外傷をロッキングプレートで固定した事案ではCTを施行して骨癒合不全が残存していないかを確認する必要があります。
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