上腕骨近位端骨折は内反変形が遺残しやすい

投稿日:2020年4月25日 更新日:

毎月たくさんの交通事故事案の等級認定スクリーニングをこなしていますが、ときどき「アレッ?」と思うことがあります。自賠責の等級認定は妥当なケースが多いのですが、中には臨床医の感覚では明らかにおかしな事案があります。

 

例えば上腕骨近位端骨折ですが、一見すると転位無く骨癒合しているようにみえる症例があります。しかし、臨床的によくあるのは受傷後1ヵ月ぐらいから頚部の内反転位が発生して、そのまま骨癒合してしまう症例です。

 

 

上腕骨近位の形態が分かりにくいので転位は軽度にみえるのですが、実は軸方向で30度ぐらい転位している症例を比較的よくみかけます。これだけ転位があると、当然のように可動域制限が遺残することなります。

 

しかし、一見すると転位はさほど無いように見えるので、自賠責の判断は関節機能障害には該当しないという判断になります。このあたり判断はなかなか難しいのですが、整形外科専門医は数多くの症例を診ているので、画像をみるとある程度のアタリをつけることが可能です。

 

このように一見すると転位がわずかに見える症例でも、専門医が診ると機能障害を併発しうる所見であることは比較的よくあります。判断が難しい事案があれば気軽にご相談いただければ幸いです。

-ブログ

Copyright© メディカルコンサルティング合同会社 , 2020 AllRights Reserved.