正常解剖では、腰椎の数は第1腰椎から第5腰椎までの5つです。しかし、腰椎が5つではなく6つある人は意外と多いです。
本記事は、腰椎が6つあることが交通事故の後遺障害等級に影響を与える可能性について理解するヒントとなるように作っています。
最終更新日: 2024/5/13
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腰椎の形態異常
脊椎は人体の中でも形態異常の多い骨のひとつです。
脊椎の中では、
- 腰椎
- 頚椎
の順に形態異常の頻度が高いです。最も形態異常の多い腰椎の中でも、特に多いのが腰仙部移行部です。
腰仙部移行部とは下位腰椎および仙椎です。この部位の形態異常で最下位腰椎の横突起が仙骨となんらかの形で癒合しているもの、または腰椎の椎体数が6椎 あるものを 腰仙部移行椎と言います。
腰仙部移行椎は健常人の10~20%に認められると言われており、実際に日常診療でも頻回にみかけます。腰仙部移行椎は腰痛の原因となることもありますが、多くは生涯にわたって無症状のまま過ごします。
仙椎が腰椎化すると、通常の5つの腰椎に加えて腰椎化した仙椎(第6腰椎)の合計6つの腰椎となります。
一方、腰椎が仙椎化すると、第5腰椎が仙椎になるため、腰椎の数は第4腰椎までの合計4つとなります。
このような腰仙椎移行椎が交通事故や労災事故で問題なることはあまり無いですが、画像鑑定報告書などで「第6腰椎」などという名称がでてくると、一瞬ドキッとするかもしれません。
これらの名称は決して誤植ではありません。交通事故や労災事故実務とは直接関係ないものの、実際に腰椎が6つある人が多いという事実を知っておいて損は無いと思います。
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