腰痛診療は難しい

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日常診療をしていると、腰痛患者さんの難しさを感じます。この理由のひとつに、2001年に海外で原因が明らかではない非特異的腰痛が腰痛全体の80%を占めるという論文が発表されたことが挙げられます。これ以来、腰痛は原因の特定が難しいというイメージが一人歩きしました。

 

ところが、腰痛患者320人を対象に腰痛の原因を精査した結果、約8割は原因が判明して非特異的腰痛は2割に過ぎなかったという報告が、2016年に山口大学から出てきました。症例数が320人と少ないことがネックですが、この報告のおかげで腰痛にもそれなりに原因があることが分かりました。

 

交通事故における外傷性腰部症候群においても原因がはっきりしないことが多いですが、診断的神経ブロックなどを日常外来で積極的に施行することで、かなりの部分まで腰痛の原因が分かる可能性があります。ただ、交通事故患者さん全員に実施することはマンパワー的にも無理がありますが・・・

 

ちなみに、腰痛の原因の頻度順にまとめると、下記の4つで全体の6割を占めるようです。

  1. 椎間関節性腰痛 20%
  2. 筋膜性腰痛 20%
  3. 椎間板性腰痛 10%
  4. 腰部脊柱管狭窄症 10%

 

交通事故患者さんでは、①~③が腰痛の原因になっていることが多いのでしょう。上記の数字を頭の片隅に置きながら、明日からの日常診療に臨もうと思います。

 

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