頚椎症の予後

投稿日:2017年11月25日 更新日:

頚椎症の症状が脊髄症と神経根症に分けられることを以前述べました。これらの症状は事故などの外傷をきっかけに出現することも少なからずあるのですが、脊髄症と神経根症では自然経過、予後が全く異なります。

 

神経根症は半数以上で症状が改善されるのに対し、脊髄症は予後が悪いと言われています。

 

神経根症は頚椎カラー固定による安静、薬物治療で疼痛コントロールができれば自然治癒が期待できます。手術が必要となるのは疼痛コントロールが難しく、日常生活に支障が出ている症例や麻痺がある症例などで、適応は限られてきます。

 

脊髄症は一旦発症すると徐々に進行する症例も多く、時に急速に症状が悪化します。巧緻運動障害や麻痺は手術以外での回復は難しく、症状が不可逆性になる前に手術に踏み切る必要があります。ただ手術はリスクも伴うためそのタイミングの判断に迷うケースも多いです。

 

また画像診断において予後不良と言われている脊髄症は、頚椎MRIのT2強調画像で脊髄内高信号(白く写る)像が多椎間に見られる症例です。この高信号像は灰白質を中心とする脊髄の空洞化を表していると言われており、脊髄の障害があることを示唆します。単椎間の高信号では手術後の回復は期待できますが、多椎間で高信号認められる症例では灰白質の空洞化に加えて側索や後索という白質の障害を伴うとされ、治療成績も劣るとされます。

 

ただ個々の症例で正確に予後を判断するのは困難です。色々な要素が絡んでいることがその理由と思われます。

 

事故後に頚椎症症状が出現した場合もその予後の判断は難しいので、万が一のことを考え早めに整形外科を受診することが重要です。

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