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心理社会的因子が腰痛の慢性化に影響
腰痛は国内での有訴者率で男性の1位、女性の2位と非常に患者数の多い疾患です。原因のはっきりした腰痛とそうでない腰痛に分けられますが、後者を非特異的腰痛と呼びます。原因のはっきりした腰痛とは椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、骨折、感染、癌の骨転移など画像検査、血液検査などで客観的に診断できるものです。
ぎっくり腰はこの非特異的腰痛の代表格で、腰椎捻挫も画像上異常所見を捉えることができないという意味ではこちらに分類されるのかもしれません。ちなみに腰椎捻挫について調べたことがあるのですが、定義付けが曖昧で、言葉だけが一人歩きをしている印象です。
急性腰痛は発症後1ヶ月で当初の58%まで改善するものの、発症後1年で腰痛を有する患者は62%と言われています。日常の臨床を行っている医師としては、この数字は意外と高いと思いました。予想異常に整形外科以外の代替医療に流れている患者さんが多いのかもしれません。
腰痛の慢性化に関連する因子の中でも心理社会的因子は大きく関わっていると言われています。その心理社会的因子の中でも、うつ、心理的苦悩が腰痛遷延化と関連があるようです。ちなみに腰痛による長期休業に及ぼす因子は心理的要因、喫煙、心理的要因、小規模事業所、重労働と言われており、医学的な因子は1つも入っていないのは驚きです。
人間の体は我々が思っている以上に心と密接な関係を持っているのかもしれません。
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