交通事故コラム詳細

fv fv
2024.10.20

神経損傷 頚椎

むちうちによる肩甲骨の痛みとは?後遺障害認定される?|交通事故の医療鑑定

むちうちによる肩甲骨の痛みは、多くの人にとって悩ましい問題です。肩甲骨の痛みが日常生活に及ぼす影響は大きく、原因を特定して適切な対策を講じることが重要です。

 

本記事では、むちうちによる肩甲骨の痛みの原因や治療法を解説しています。また、後遺障害認定ポイントについても解説し、弁護士や被害者が知っておくべき情報を提供します。

 

 

最終更新日: 2024/10/20

 

book

 

 

むちうちによる肩甲骨の痛みの原因

むちうちの一般的な症状

むちうちとは、主に交通事故やスポーツなどで首に強い衝撃が加わることで発症する傷病です。交通事故では、追突事故で受傷するケースが多いです。

 

代表的な症状は、首の痛みや動かしにくさ、肩や背中の張り感、頭痛、手のしびれや力の入りにくさ、自律神経症状(耳鳴り、吐き気、めまい、倦怠感)です。

 

これらの症状は、首の骨のまわりの靭帯や筋肉の損傷や炎症、神経の圧迫によって引き起こされると言われています。

 

 

<参考>
【日経メディカル】あなどれない「むち打ち」の後遺症、首にとどまらない驚きの症状とは

 

 

back pain

 

 

肩甲背神経と肩甲上神経が肩甲骨の痛みの原因

むちうちによる肩甲骨の痛みは、肩甲背神経や肩甲上神経の炎症が主な原因とされています。交通事故による急激な衝撃で首が前後に揺さぶられると、首の周囲に炎症が起こります。

 

この炎症が首から肩甲骨にかけて走行する肩甲背神経や肩甲上神経に影響を与えて、肩甲骨周辺の痛みやしびれを発症します。

 

 

むちうちによる肩甲骨の痛みの診断方法

むちうちによる肩甲骨の痛みの診断方法として、スパーリングテストとジャクソンテストが挙げられます、

 

これらのテストは、肩甲骨の痛みの診断において重要な役割を果たしています。どちらも簡単に行えるため、初期診断で広く用いられています。

 

 

スパーリングテスト

スパーリングテストは、肩甲骨の痛みや神経の圧迫を診断するための方法です。患者の頭を前に倒し、患側の肩甲骨を押し下げることで、神経の圧迫があるかどうかを確認します。痛みが生じる場合、神経の圧迫が疑われます。

 

 

ジャクソンテスト

ジャクソンテストも同様に、肩甲骨の痛みや神経の圧迫を診断するための方法です。患者の頭を前に倒し、患側の肩甲骨を押し下げることで、神経の圧迫があるかどうかを確認します。痛みが生じる場合、神経の圧迫が疑われます。

 

 

<参考>
【医師が解説】スパーリングテストとジャクソンテストは後遺症の要

 

 

むちうちによる肩甲骨の痛みの画像検査

肩甲背神経は主にC5神経根、肩甲上神経は主にC5.6神経根から分岐して肩甲骨周辺の筋肉や感覚を支配しています。

 

このため、C5.6神経根が圧迫されると、肩甲骨周囲の痛みやしびれを生じることがあります。MRI検査でC4-6高位のヘルニアの有無を確認することが重要です。

 

 

 

nikkei medical

 

 

【弁護士必見】むちうちの肩甲骨痛は後遺障害認定されるのか?

 

むちうちで肩甲骨の痛みが残ってしまう事案は珍しくありません。しかし残念ながら、肩甲骨の痛みだけでは後遺障害に認定されません。

 

むちうちは首のケガなので、背中の症状である肩甲骨の痛みは、後遺障害の対象にはならないからです。

 

もちろん、実臨床では肩甲骨単独の痛みではなく、後頚部から肩甲骨にかけての痛みであるケースが多いです。

 

しかし、自賠責保険は書類のみの審査なので、後遺障害診断書で「肩甲骨痛」しか記載されていなければ、後遺障害に認定されないのです。

 

むちうちの肩甲骨の痛みが非該当になった場合には、後遺障害診断書に記載されている症状を確認する必要があります。

 

もし、後遺障害診断書の症状欄で「頚部痛」が抜けているようであれば、主治医に症状の追記が可能かを確認しましょう。

 

 

download

 

 

むちうちによる肩甲骨痛の後遺障害等級

 

むちうちによる肩甲骨の痛みは、単独では後遺障害に認定されません。通常は、頚部痛とのセットで14級9号(局部に神経症状を残すもの)に認定されます。

 

尚、12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)に関しては、肩甲骨の痛みはほとんど考慮されないと考えてよいでしょう。

 

 

<参考>
【医師が解説】むちうち後遺症が首の痛みだけで後遺障害認定される?

 

 

book

 

 

むちうちの肩甲骨痛で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、むちうちの肩甲骨痛が後遺障害に認定されるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

fv_appraisal_pc

 

 

医師意見書

 
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

doctor

 

 

画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

inquiry

 

 

むちうちの肩甲骨痛でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

 

Traffic accident patient

 

 

肩甲骨の痛みを軽減する方法

早期治療の重要性

早期治療には、首の安静、痛み止めや筋肉の緊張を緩和する薬物療法、リハビリテーションが含まれます。適切な治療を受けることで、痛みの軽減や回復が期待できます。

 

また、自賠責保険の後遺障害認定の観点からも、早期受診と早期治療はとても重要です。可能なかぎり受傷後3日以内に医療機関を受診しましょう。

 

 

<参考>
【医師が解説】軽いむちうち症状でも病院受診するべき理由|交通事故

 

 

薬物療法とリハビリテーション

むちうちでは、薬物療法とリハビリテーションが治療の中心です。薬物療法では、痛み止めや筋肉の緊張を緩和する薬が使用されます。

 

リハビリテーションでは、温熱療法やストレッチ、マッサージが効果的です。特に、理学療法士とともに行うリハビリは、痛みの緩和と機能回復に役立ちます。

 

 

book

 

 

まとめ

 

むちうちの一般的な症状として、首の痛みや肩の張り感、頭痛、手のしびれなどがあります。これらは首の筋肉や靭帯の損傷、神経の圧迫により引き起こされます。

 

肩甲骨の痛みの原因は、肩甲背神経や肩甲上神経の炎症です。診断にはスパーリングテストやジャクソンテストが用いられます。

 

MRI検査でC4-6高位のヘルニアを確認することが重要です。むちうちによる肩甲骨の痛みは、単独では後遺障害に認定されにくいですが、頚部痛とのセットで14級9号に認定されるケースはあります。

 

むちうちによる肩甲骨の痛みの後遺障害認定でお困りの事案があれば、こちらからお問い合わせください。

 

 

inquiry

 

Traffic accident patient

 

 

関連ページ

 

 

 

 

 

 

 

 

book

 

 

資料・サンプルを無料ダウンロード

 

以下のフォームに入力完了後、資料ダウンロード用ページに移動します。

    関連記事

    ランキング