交通事故コラム詳細

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2024.10.8

顔面

線状痕による後遺障害等級を詳しく解説|交通事故の医療鑑定

交通事故で怪我をした人は、線状痕や治療の跡が残ることがあります。これらが後遺障害として認められると、加害者に慰謝料を請求できます。

 

しかし、線状痕の場所や大きさによっては慰謝料がもらえなかったり、金額が少なくなるケースがあります。本記事では、線状痕の後遺障害等級と慰謝料の相場について詳しく説明します。

 

 

最終更新日: 2024/10/8

 

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線状痕(醜状障害)で見込まれる後遺障害等級

後遺障害7級12号

後遺障害7級12号に該当するものは「外貌に著しい醜状を残すもの」です。具体的には、以下のように人目に付く程度以上のものをいいます。

 

  • 頭部:手のひら大以上の瘢痕、または頭蓋骨の手のひら大以上の欠損
  • 顔面:鶏卵大面以上の瘢痕、または10円銅貨大以上の組織陥没
  • 頚部:手のひら大以上の瘢痕

 

 

線状痕単独で7級12号の認定基準を満たすケースは、ごく稀だと考えられます。通常は、瘢痕などと併せて後遺障害に認定されます。

 

 

後遺障害9級16号の線状痕

後遺障害9級16号に該当するものは「外貌に相当程度の醜状を残すもの」です。具体的には、以下のように人目に付く程度以上のものをいいます。

 

  • 顔面:長さ5センチメートル以上の線状痕

 

 

後遺障害12級14号の線状痕

後遺障害12級14号に該当するものは「外貌に醜状を残すもの」です。具体的には、以下のように人目に付く程度以上のものをいいます。

 

  • 頭部:鶏卵大面の瘢痕または、頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損
  • 顔面:10円銅貨大以上の瘢痕または、長さ3cm以上の線状痕
  • 頚部:鶏卵大面以上の瘢痕

 

 

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後遺障害14級4号の線状痕

後遺障害14級4号に該当するものは、上肢の露出面に醜状が残るものをいいます。具体的な後遺障害認定基準は以下のごとくです。

 

  • 上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの

 

 

上肢の露出面とは、肩の付け根から指先までです。線状痕では、創の面積の合計が手のひらの大きさ以上あれば後遺障害14級4号に該当します。

 

尚、労災基準では、上肢の露出面は肘から指先までです。自賠責基準の方が、労災基準よりも上肢の露出面の範囲が広いです。

 

 

<参考>
後遺障害の手のひら大とは|【医師が解説】後遺障害14級の傷跡とは

 

 

後遺障害14級5号の線状痕

後遺障害14級4号に該当するものは、下肢の露出面に醜状が残るものをいいます。具体的な後遺障害認定基準は以下のごとくです。

 

  • 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの

 

 

下肢の露出面とは、足の付け根から足趾の先までです。線状痕では、面積の合計が手のひらの大きさ以上あれば後遺障害14級5号に該当します。

 

尚、労災基準では、下肢の露出面は膝から指先までです。自賠責基準の方が、労災基準よりも下肢の露出面の範囲が広いです。

 

 

線状痕(醜状障害)の慰謝料相場

 

線状痕(醜状障害)が後遺障害に認定されると、加害者に対して慰謝料を請求することができます。慰謝料の相場は、後遺障害等級によって異なります。

 

等級

裁判基準

自賠責基準

7級

1000万円

409万円

9級

690万円

245万円

12級

290万円

93万円

14級

110万円

32万円

 

 

<参考>
【日経メディカル】「美形」は外貌醜状の後遺障害認定で有利?

 

 

 

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【弁護士必見】線状痕の後遺障害認定ポイント

線状痕が複数あるケース

2つ以上の線状痕や瘢痕が近くにあったり、これらが合わさって1つの線状痕や瘢痕と同じくらい目立つケースでは、それらの面積や長さを合わせて評価します。

 

 

手術痕も醜状障害に認定されるのか

交通事故で怪我をして手術を受けら、手術のあと(手術痕)が残ってしまいます。手術痕も醜状障害の後遺障害基準に当てはめて審査されます。

 

 

醜状障害と逸失利益

外貌醜状では、最も低い等級でも12級に該当するため、高額の賠償を受けることができます。しかし、外貌醜状では、保険会社は仕事や収入に影響がないと主張してくるケースが多いです。

 

これはある意味当然の主張であり、裁判でも外貌醜状のために労働能力が低下したと認められることは少ないです。

 

被害者としては、外貌醜状が自分の仕事や収入にどう影響するかを具体的に主張・証明することが重要です。

 

外貌醜状の逸失利益が認められるポイントは、以下のコラム記事にまとめています。ご参考にしていただければ幸いです。

 

 

<参考>
【医療鑑定】外貌醜状の逸失利益が認められるポイント|交通事故

 

 

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線状痕に関するよくある質問

線状痕の原因と特徴

線状痕は、交通事故や転倒、打撲、切創、やけどなどの外力が作用することで形成される傷跡です。皮膚の表皮から真皮層、皮下組織、筋肉層まで、さまざまな組織を貫通して形成されます。

 

線状痕の特徴としては、線状に形成され、幅は数ミリから数センチまでさまざまで、長さは外力の作用した距離によって異なります。

 

皮膚の表面はざらざらした質感になり、周囲の皮膚よりも色が濃くなったり、白っぽくなったりすることがあります。

 

 

線状痕の一般的な治療法

線状痕の治療法では、レーザー治療が一般的です。レーザー治療とは、皮膚にレーザーを照射して傷跡を目立たなくする治療法です。特にフラクショナルレーザーが使用され、皮膚の凸凹を平らにする効果が期待できます。

 

次に、手術療法があります。外科手術により、傷跡の状態を変化させ、目立ちにくくする方法です。切開や縫合の方法を工夫し、傷跡ができるだけきれいになるように治療します。

 

最後に、注入治療があります。特に陥没した傷跡に対してヒアルロン酸を注入して、凹みを改善させる方法です。

 

これらの治療法を組み合わせて行うことで、線状痕をより目立たなくすることが可能です。治療には時間がかかることもありますが、見た目の改善に大きな効果が期待できます。

 

 

線状痕と他の皮膚の傷跡の違い

線状痕は、交通事故や転倒、切創などの外力が作用することで形成される傷跡です。皮膚の表皮から真皮層、皮下組織、筋肉層まで貫通することがあり、線状に形成されるのが特徴です。

 

幅は数ミリから数センチ、長さは外力の作用した距離によって異なります。皮膚の表面はざらざらした質感になり、周囲の皮膚よりも色が濃くなったり、白っぽくなったりします。

 

一方、他の皮膚の傷跡は、傷の深さや治癒過程によって異なります。表皮のみが損傷した場合はきれいに治ることが多いですが、真皮層まで達した深い傷は再生できずに跡が残ることがあります。

 

 

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線状痕の後遺障害認定で弊社ができること

弁護士の方へ

弊社では、線状痕の後遺障害認定を成功させるために、さまざまなサービスを提供しております。

 

 

等級スクリーニング

 

現在の状況で、後遺障害に認定されるために足りない要素を、後遺障害認定基準および医学的観点から、レポート形式でご報告するサービスです。

 

等級スクリーニングは、年間1000事案の圧倒的なデータ量をベースにしています。また、整形外科や脳神経外科以外のマイナー科も実施可能です。

 

等級スクリーニングの有用性を実感いただくために、初回事務所様は、無料で等級スクリーニングを承っております。こちらからお気軽にご相談下さい。

 

 

<参考>
【等級スクリーニング】後遺障害認定と対策を精査|医療鑑定

 

 

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医師意見書

 
医師意見書では、診療録、画像検査、各種検査、後遺障害診断書などの事故関連資料をベースにして、総合的に後遺障害の蓋然性を主張します。

 

医師意見書は、後遺障害認定基準に精通した各科の専門医が作成します。医学意見書を作成する前に検討項目を共有して、クライアントと医学意見書の内容を擦り合わせます。

 

医学意見書では、必要に応じて医学文献を添付して、論理構成を補強します。弊社では、2名以上の専門医によるダブルチェックを行うことで、医学意見書の質を担保しています。

 

弊社は1000例を優に超える医師意見書を作成しており、多数の後遺障害認定事例を獲得しています。是非、弊社が作成した医師意見書の品質をお確かめください。

 

 

<参考>
交通事故の医師意見書が後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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画像鑑定報告書

 

交通事故で残った後遺症が、後遺障害で非該当になったら異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが画像鑑定報告書です。

 

画像鑑定報告書では、レントゲン、CT、MRIなどの各種画像検査や資料を精査したうえで、後遺障害診断書に記載されている症状との関連性を報告します。

 

画像鑑定報告書は、画像所見の有無が後遺障害認定に直結する事案では、大きな効果を発揮します。

 

弊社では事案の分析から医師意見書の作成、画像鑑定にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。

 

 

<参考>
【画像鑑定】交通事故の後遺障害認定で効果的な理由|異議申し立て

 

 

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線状痕の後遺障害認定でお悩みの被害者の方へ

弊社サービスのご利用をご希望であれば、現在ご担当いただいている弁護士を通してご依頼いただけますと幸いです。

 

また、弊社では交通事故業務に精通している全国の弁護士を紹介することができます。

 

もし、後遺障害で弁護士紹介を希望される被害者の方がいらっしゃれば、こちらのリンク先からお問い合わせください。

 

尚、弁護士紹介サービスは、あくまでもボランティアで行っています。このため、電話での弊社への問い合わせは、固くお断りしております。

 

 

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まとめ

 

交通事故による線状痕が後遺障害として認められれば、加害者に慰謝料を請求できますが、その場所や大きさにより金額が異なります。

 

線状痕の後遺障害等級には7級から14級までがあり、等級に応じた慰謝料の相場があります。手術痕も後遺障害に該当し、複数の傷跡がある場合は合計で評価されることもあります。

 

線状痕の治療法にはレーザー治療や手術、注入療法などがあり、目立たなくする効果が期待されます。

 

 

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