交通事故で後遺症が残ったのに、想定していた後遺障害が認定されないと異議申し立てせざるを得ません。その際に強い味方になるのが医師意見書です。
本記事は、年間1000例におよぶ交通事故事案に取り組んでいる専門医の立場から、医師意見書の役割と効果のポイントを理解できるように作成しています。
最終更新日: 2024/7/30
Table of Contents
交通事故の医師意見書
医師意見書とは
医師意見書とは、主治医ではない第三者の医師が、医証(カルテ、診断書、画像検査)を精査して医学的所見を述べる書面です。
最も多く利用されるのは、被害者側の弁護士が自賠責保険に異議申し立てする際に添付する医師意見書です。
一方、保険会社(加害者/被告)側の医師意見書は、主に訴訟で使用するケースが多いです。
いずれの立場であっても、医師は、各種資料を分析して医学的整合性と客観性に基づいた医師意見書を作成します。
医師意見書の記載内容
被害者側/保険会社側の立場の違いはあるものの、医師意見書は以下のような内容になるケースが多いです。
- 受傷からの診療経過
- 傷病に関する一般的な解説
- 傷病と事故との因果関係
- 後遺症と検査結果の関連性
- 後遺症の永続性
医師意見書の論理構成の核となる部分は、医学文献や教科書等のエビデンスを引用して補強します。
上記に加えて、被害者側の医師意見書では、自賠責保険の審査結果に対する反論を行います。
また訴訟事案では、相手側の主張に対する反論を行い、その理由についても記載します。
被害者側/保険会社側の立場にかかわらず、医学的知見の範囲の中で、可能な限り依頼者に寄り添う内容になります。
<参考>
【日経メディカル】意見書で交通事故の後遺症が決まるってホント?
後遺障害認定を受けるために必要な2項目
後遺症が存在している医学的な証明
交通事故で後遺症が残っても、後遺症の存在を医学的に証明できなければ後遺障害に認定されません。後遺症の存在を医学的に証明するためには、身体所見と画像所見の一致が必要です。
しかし、自賠責保険は書類審査のみで、しかも身体所見は後遺障害診断書1枚だけで判断します。後遺障害診断書に記載される内容は、主治医によって量や質が異なります。
後遺障害診断書に詳細に身体所見と画像所見の一致を記載してもらうのが理想ですが、多くの事案は理想と程遠いのが現実です。
このような理想と現実を埋める手段のひとつが、第三者医師による医師意見書です。医師意見書では、身体所見と画像所見が一致することを詳述して、後遺症が存在することを医学的に証明します。
後遺障害認定基準に合致することを正確に伝える
一方、身体所見と画像所見が一致することで後遺症を医学的に証明するだけでは十分ではありません。自賠責保険は、後遺障害認定基準に合致していなければ、後遺障害に認定しないからです。
主治医による後遺障害診断書と画像検査だけでは、後遺障害診断基準に合っているか否かを、自賠責保険が判断できないケースも珍しくありません。
医師意見書では、後遺症が存在している医学的な証明に加えて、自賠責保険に対して後遺障害認定基準に合致することを正確に伝える役割も果たします。
医師意見書の効果
自賠責保険の異議申し立てでは新規医証が必須
自賠責保険への異議申し立てでは、新規の医証(検査や診断書)が必須です。被害者請求で使用した医証を提出しても、後遺障害認定結果は覆りません。
しかし、新規の医証なら何でもよい訳ではありません。自賠責保険が後遺障害認定せざるを得なくなる客観的な医証を添付する必要があります。第三者の医師が作成した医師意見書は、有力な新規医証です。
自賠責保険の非該当理由への反証
自賠責保険の審査では、後遺障害の認定結果を記載した通知書が発行されます。この通知書には、後遺障害認定結果になった理由も記載されています。
自賠責保険の審査結果に対して異議申し立てする際には、認定結果の理由に対する医学的な反証が必要です。
医学的に反証するためには、弁護士の力だけでは十分と言えません。専門医による医師意見書が効果的なのです。
後遺障害認定基準の理解が必須
異議申し立てに際して医師意見書は効果的なケースが多いですが、自賠責認定基準に準拠している必要があります。
自賠責認定基準に準拠せず、単に医学的所見を書き連ねているだけでは、医師意見書といえどもほとんど効果を見込めません。
医師意見書の作成を依頼する際には、意見書を作成する医師が自賠責認定基準を確実に理解していることを確認する必要があります。
交通事故における弊社医師意見書の強み
弊社の強みは、高度の専門性を有する医師が130名以上在籍していることです。特に異議申し立てや訴訟事案で効果を発揮します。
整形外科領域では、事案に応じて各領域の専門医(脊椎、肩関節、肘関節、手外科、股関節、膝関節、足外科)が、医師意見書を作成します。
整形外科以外でも、20以上の診療科の専門医が在籍しているので、専門的な事案への対応でも可能です。
更に、自賠責認定基準を熟知した約20名の整形外科医および脳神経外科医が「管理医師」という立場で社内に所属しています。管理医師は年間1000例におよぶ事案の研究を日々行っています。
実際の医療現場と自賠責認定基準には大きな乖離があり、しかも自賠責認定基準の詳細は公開されていないためブラックボックスです。
このため、後遺障害に認定された事案をどれだけ多く分析できるのかが、自賠責認定基準の理解を深めて後遺障害が認定される確率をアップさせる鍵となります。
弊社では年間1000例におよぶ事案の分析から医師意見書の作成にいたるまで、社内の管理医師が一貫して取り組むことで、クライアント利益の最大化を図っています。
また、交通事故や労災事故の事案に限らず、医療訴訟や(医学的な分析や考察を必要とする)民事賠償事案などにも広く対応しています。お気軽にご相談下さい。
医師意見書が納品されるまで
医師意見書作成に必要な資料
自賠責保険への異議申し立てや訴訟で使用する医師意見書を作成するために必要な資料を以下に示します。
- 相談書(依頼時にお渡しします)
- 画像検査
- 後遺障害診断書
- 診断書
- 診療報酬明細(レセプト)
- 損害確認報告書 / 事故現場実況見分調書 / 交通事故証明書 / 車の損傷写真 など
- 後遺障害等級結果連絡書
- 診療録(カルテ)
これらの資料の受け渡しは、オンラインストレージもしくは郵送となります。安全性や利便性からオンラインストレージの利用を推奨しています。
ご依頼いただいた際に、オンラインストレージの使用方法をご説明させていただきます。
御依頼から医師意見書納品までの流れ
異議申し立てで使用する医師意見書
医師意見書を納品するまでの流れは、自賠責保険への異議申し立てと訴訟では若干異なります。
異議申し立て(被害者請求を含む)で使用する医師意見書は、御依頼から納品まで以下の通りの流れとなります。
- 弊社による資料確認
- 等級スクリーニングの見積書を提出
- 入金確認後、等級スクリーニング結果を提出(電子データ)
- 意見書作成希望があれば見積書と検討項目(意見書の骨子)を提出
- 検討項目の了承を得た時点で、意見書作成開始
- 約4週間以内に意見書初稿を納品
- 意見書に修正点があれば調整
- 依頼者の了承を得た時点で請求書送付
- 入金確認後、医師の署名・捺印入り意見書原本を郵送
最大のポイントは、等級スクリーニングです。弊社では、医師意見書を作成する価値があるか否かを確認するために、等級スクリーニングの実施を推奨しています。
医証精査(等級スクリーニング)不要とのことであれば、初めから意見書のお見積りをいたします。しかし、有意な見通しが得られなかった場合、高額の意見書作成費用が無駄になる可能性がございます。
このため、当社では等級スクリーニングの利用を強くお勧めしています。尚、初回にご依頼いただいた法律事務所様は、等級スクリーニングを無料で承っていますのでご安心ください。
<参考>
訴訟で使用する医師意見書
訴訟で使用する医師意見書では、意見書作成可否調査を必須とさせていただいています。その理由は、依頼者が希望する内容の医師意見書を、作成できないケースがあるからです。
訴訟で使用する医師意見書は、御依頼から納品まで以下の通りの流れとなります。
- 弊社による資料確認
- 意見書作成可否調査の見積書を提出
- 入金確認後、意見書作成可否調査結果を提出(電子データ)
- 意見書作成希望があれば見積書と検討項目(意見書の骨子)を提出
- 検討項目の了承を得た時点で、意見書作成開始
- 4週間以内に意見書初稿を納品
- 意見書に修正点があれば調整
- クライアントの了承を得た時点で請求書送付
- ご入金確認後、医師の署名・捺印入り意見書原本を郵送
診療録(カルテ)、診断書、画像検査、事故や自賠責関連書類などを分析して、依頼者のニーズに沿った医師意見書を作成可能か否かをご報告いたします。
意見書作成可否調査と医師意見書作成費用の合計金額は、一般的な弁護士特約の範囲内に収まる価格設定を行っています。尚、初回にご依頼いただいた法律事務所様は、交通事故の意見書作成可否調査も無料で承っております。
<参考>
【弊社ホームページ】意見書作成可否調査
医師意見書作成に必要な期間
交通事故で使用する医師意見書を作成する期間は、検討項目(作成方針をまとめた書面)の内容をご了承いただいた時点から初稿提出まで約4週間です。
オプションとして、7営業日以内の特急対応が可能な事案もございます。特急対応が可能な事案に関しては、+2万円で7営業日以内に医師意見書の初稿を提出いたします。
医師意見書の後遺障害認定への関わり方
被害者請求
被害者請求段階では、後遺障害認定基準に合致した資料が収集できているのかを確認します。精査対象は、後遺障害診断書、自賠責様式の診断書、画像検査です。
これらの資料を精査して、後遺障害認定に足りない記載内容や検査が無いかを確認します。事案によっては、後遺障害診断書への追記依頼や追加検査の提案も行います。
後遺障害認定の王道は、被害者請求段階での一発認定です。異議申し立てに持ち込むのではなく、被害者請求段階で後遺障害認定を受けることを目指すべきでしょう。
<参考>
異議申し立て
医師意見書依頼のボリュームゾーンは、異議申し立て時の添付医証としてです。前述の等級スクリーニングで、後遺障害に認定されなかった理由を精査します。
医師意見書では、後遺障害認定に足りなかった事項を自賠責保険に対して補足説明することで、後遺障害認定のサポートを行います。
年間1000事案の取扱いがあるので、整形外科や脳神経外科に限らず、耳鼻科、眼科、泌尿器科、歯科、消化器外科、呼吸器外科、精神科など、ほぼ全ての科に対応しています。
訴訟
訴訟においても、医師意見書が多用されます。訴訟で使用される医師意見書には、以下の2通りがあります。
- 後遺障害認定を求める訴訟
- 保険会社側の意見書に対する反論意見書
個々の事案の争点に応じて、後遺障害認定の蓋然性、労働能力喪失期間、労働能力喪失率、事故と後遺症の因果関係などを医学的に説明します。
交通事故の医師意見書に関するQ&A
医師意見書は本当に効果があるのか
最も懸念されるのは、医師意見書は異議申し立てで、本当に効果があるのかという点でしょう。実は、交通事故の異議申し立てにおいて、医師意見書が効果を発揮するのは一部の事案に過ぎません。
その理由は、想定通りの後遺障害等級が認定されなかった理由はさまざまだからです。医学的証明の不足が想定していた後遺障害等級が認定されなかった理由であれば、医師意見書は絶大な効果を発揮します。
一方、事故態様や通院状況が、想定通りの後遺障害等級が認定されなかった理由であれば、医師意見書の効果は限定的と言わざるを得ません。
想定通りの後遺障害等級が認定されなかった理由を、弁護士が熟知しているのであれば問題ありません。しかし、一般的には医学的知見に深く踏み込んだ考察が必要なので、弁護士だけでは正確に判断するのは難しいです。
弊社では、等級スクリーニングを実施することで、想定通りの後遺障害等級が認定されなかった理由を明らかにしています。もし、医学的証明の不足が理由でなければ、医師意見書作成はお勧めできません。
依頼者の要望に沿った医師意見書の作成が可能なのか
依頼者の要望に沿った医師意見書が作成可能なのかも気になる点でしょう。医師意見書を依頼したにもかかわらず、思っていたのと違う内容の医師意見書が納品されたら大変ですね。
弊社では、依頼者の要望と医師意見書の内容に齟齬が生じないように、医師意見書を作成する前段階で、検討項目および医師意見書の概略を提出いたします。
この段階で依頼者と弊社の管理医師が医師意見書の内容のすり合わせを行い、依頼者の要望に沿った医師意見書を作成いたします。
尚、この段階までは無料対応です。依頼者の要望に沿った医師意見書作成が難しいことが判明すれば、医師意見書発注を無料で撤回可能なのでご安心ください。
医師が署名・押印した医師意見書を書面で提出
医師が署名・押印した医師意見書を、書面で提出いたします。医師意見書で参考文献を引用した際には、参考文献も同封いたします。
また、書面での医師意見書提出に先立って、希望に応じてPDFでの納品が可能です。訴訟事案で時間的余裕の無い事案ではお申し付けください。
反論意見書は対応可能なのか
訴訟では、相手側医師から反論意見書が提出されるケースが多いです。弊社の専門医が相手側医師の意見書を精査して、反論の糸口を探ります。
弊社が作成した医師意見書に対する相手側意見書の精査は無料で行いますのでご安心ください。反論可能な点を、書面にて簡潔に回答いたします。
尚、すべての事案で反論可能なわけではありませんが、反論できる事案では割引価格にて反論意見書を作成いたします。
この際には、弁護士の訴訟戦略に沿って、同一医師による反論意見書作成、もしくは第三者医師による意見書作成を選択いただけるケースが多いです。
医師意見書と画像鑑定のどちらが望ましいのか
弁護士から、医師意見書と画像鑑定のどちらが望ましいのかと質問されるケースが多いです。医師意見書が望ましいのか、画像鑑定で事足りるのかはケースバイケースです。
医師意見書は画像鑑定の内容を含みます。このため、医師意見書であれば、どのような事案でも対応可能です。
しかし、医師意見書は画像鑑定よりも高額です。このため、画像鑑定で事足りる事案であれば、医師意見書までは不要です。このようなケースでは、画像鑑定で対応するべきでしょう。
弊社では、医師意見書まで必要なのか、それとも画像鑑定で事足りるのかについて、自賠責認定基準に準じて検討した結果を、依頼者に提案いたします。
一般的には、画像所見だけが問題になっている事案では画像鑑定で対応可能です。一方、傷病の特殊性、治療経過、事故態様が問題になる事案では、医師意見書の作成が望ましいです。
<参考>
医師意見書のデメリット
多額の料金が掛かる
医師意見書のデメリットとして、多額の料金が掛かることが挙げられます。こちらに記載しているように、医師意見書の作成に必要な料金は、基本料金(22万円+税)がベースとなります。
自己負担ゼロで医師意見書を作成する方法
実は、被害者の自己負担無しで医師意見書を作成する事案が多いです。何故なら、自動車保険で弁護士特約を附帯していると、医師意見書も弁護士特約で賄われるケースが多いからです。
自動車保険で弁護士特約を附帯している場合には、弁護士に医師意見書を利用できないかを確認してみましょう。
交通事故で使用する医師意見書の料金
医師意見書の基本料金体系
医師意見書の作成に必要な料金は、基本料金(22万円+税)をベースとして下記の要素で変動します。
- 診療科目
- 訴訟事案
- 顧問契約の有無
- 弁護士特約の有無
- 納品時期
すべての条件がそろった場合(顧問契約有り+整形外科+異議申し立て+弁護士特約無し)には、17万円+税で医師意見書の作成を承ります。
整形外科領域における一般的な事案では、20万円台の料金負担で各領域の専門医による医師意見書の作成が可能です。
診療科目による加算
脳神経外科・精神科加算:+8万円
その他診療科加算:+6万円
交通事故による外傷は整形外科の日常診療であることから、基本料金での対応が可能です。
一方、整形外科以外の診療科では、交通事故による外傷は比較的稀です。このため医師意見書を作成する際に、より高い専門性や知見が必要であるため追加料金が発生します。
訴訟事案に対する加算
訴訟事案加算:+6万円
訴訟事案においては
- 依頼者の主張に対する医学的整合性の確認
- 相手側の準備書面や医師意見書に対する反論
- 主張を医学的に裏付ける医学論文(エビデンス)の渉猟
など、医師意見書の作成に緻密な準備と大きな労力を要することから、追加料金が発生します。
弁護士特約無し事案に対する割引
弁護士特約無しの場合:割引対応可能
弁護士特約が無い場合には、被害者の金銭的負担を軽減するために割引対応を行います。特に、顧問契約を締結いただいている法律事務所様の事案では大幅な割引が可能です。
また、弁護士特約の利用に際して、事前の見積書の提出が必要な場合にも迅速に対応いたします。
納品時期による加算
特急対応加算:+2万円
通常は医師意見書の初稿提出までに、約3~4週間の期間を要します。一方、特急対応の場合には、7営業日以内に納品いたします。
医師意見書が有効だった後遺障害認定事例
弊社では年間数百事案の医師意見書を作成しており、後遺障害が認定される事案数は順調に伸びています。
以下に、医師意見書が後遺障害認定に有効だった事例紹介を行います。
【7級4号】医師意見書による高次脳機能障害認定事例
事案サマリー
- 事案背景:事前認定は12級13号でしたが、後遺症との乖離があるため医療相談を受けました
- 受傷機序:対向車線からはみ出た自動車に衝突されて受傷
- 傷病名:外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、脳挫傷
- 画像所見:脛骨骨折部に陥凹変形を疑う所見あり(自賠責保険は「良好な整復癒合」と評価)
症状固定後も社会行動能力が低下しており、以前の業務ができずに退職を余儀なくされました。しかし、事前認定では、受傷後の意識障害期間が1時間であったことを理由に、12級13号認定に留まりました。
弊社の取り組み
弊社の医師意見書で以下を主張した結果、7級4号が認定されました。
- 脳挫傷後に脳萎縮が進行
- 受傷直後の意識障害期間は、高次脳機能障害の診断には必須ではない
- 社会行動能力が半分程度喪失している
【10級10号】医師意見書による腱板損傷の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:55歳
- 初回申請:14級9号
- 異議申立て:10級10号
50歳代で変性のある腱板損傷です。自賠責では3回異議申立てをしても14級9号(局部の神経症状)としか認定されませんでした。
弊社の取り組み
弊社にて精査したところ、事故を契機にして経時的にMRI検査で腱板損傷部位のサイズが拡大していました。
この点について医師意見書で主張したところ、10級9号(上肢の著しい機能障害)の後遺障害が認定されました。
<画像所見>
棘上筋腱の中〜大断裂を認めます。
【11級7号】医師意見書による圧迫骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:60歳
- 被害者申請:14級9号
- 異議申立て:11級7号(脊柱に変形を残すもの)
バイク乗車中に自動車と衝突して受傷しました。第1腰椎脱臼骨折に対して、脊椎固定術(第12胸椎~第2腰椎)が施行されました。術後1年で脊椎インストゥルメンテーションの抜釘(異物除去術)を施行されました。
被害者請求では、椎体の明らかな変形を認められないことから脊柱の変形障害として評価を行うことは困難という理由で14級9号が認定されました。
弊社の取り組み
弊社にて画像所見を精査すると、CT検査ではL1椎体前方に椎体皮質の不整像が残っており、T12/L1椎間板は外傷により変性して、椎間板高が減少しており局所後弯が残存していました。
医師意見書を添付して異議申し立てしたところ、脊柱に変形を残すものとして11級7号が認定されました。
【12級6号】医師意見書による手首骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:42歳
- 初回申請:非該当
- 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
歩行中に自動車に衝突されて橈骨遠位端骨折を受傷しました。初回申請で非該当でしたが、手首の痛みが強く日常生活への影響が大きいため、弊社に相談がありました。
弊社の取り組み
手首の痛みを精査する目的で、3テスラのMRIを再施行しました。MRIでは、TFCC損傷の所見がありました。
手の外科専門医(整形外科専門医)による意見書を作成しました。自賠責保険は手関節のTFCC損傷の存在をみとめ、12級13号を認定しました。
【12級13号】医師意見書による頚椎捻挫の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:46歳
- 初回申請:非該当
- 異議申立て:12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
交通事故後に頚部痛と右頚部から母指にかけて放散する痛みが持続していました。痛みのため、1年以上通院、治療を余儀なくされましたが、症状は改善しませんでした。初回申請時には非該当と判定されました。
弊社の取り組み
診療録を詳細に確認すると、受傷直後から頚椎椎間板ヘルニアに特徴的な「スパーリング徴候陽性」と複数箇所に記載されていました。
MRIで、C5/6レベルに椎間板ヘルニア(矢印)を認め、患者さんの上肢痛(右母指にかけての放散痛)は椎間板ヘルニアが圧迫しているC6神経根の知覚領域と完全に一致していました。
脊椎脊髄外科指導医が診療録を確認して、初回申請時に見落とされていた身体所見を記載した医師意見書を作成しました。異議申し立てを行ったところ12級13号が認定されました。
【12級13号】医師意見書による鎖骨骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:48歳
- 事前認定:14級9号
- 異議申し立て:神経障害として12級13号が認定
弊社の取り組み
鎖骨骨幹部骨折に対して、プレート固定術が施行されましたが痛みが残りました。
単純X線像(レントゲン検査)では骨癒合しているように見えるため、事前認定では14級9号にとどまりました。
弊社でCT検査を追加施行することを提案したところ、骨幹部に遷延癒合を確認できました。
術後に痺れが残存した鎖骨上神経障害も加味された可能性もありますが、神経障害として12級13号が認定されました。
【12級13号】医師意見書による脛骨高原骨折の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 事案背景:事前認定は14級9号でしたが、後遺症との乖離があるため医療相談を受けました
- 受傷機序:高所からの転落により受傷
- 自覚症状:右膝関節の痛み、小走り時の跛行
- 画像所見:脛骨骨折部に陥凹変形を疑う所見あり(自賠責保険は「良好な整復癒合」と評価)
等級スクリーニングを実施したところ、骨折部にわずかな変形が残存している可能性がありました。被害者に追加でCTを受けていただいたところ、脛骨外側関節面に変形を認めました(赤丸)。
弊社の取り組み
自賠責保険の審査結果に対する反論および後遺障害の蓋然性を主張する医師意見書を作成して異議申立てを行いました。
事前認定では「骨折や半月板損傷は認められるものの、鏡視下観血的整復術が施行され、良好な整復癒合が認められる」として14級9号の認定にとどまっていましたが、異議申し立てでは12級13号が認定されました。
【14級9号】医師意見書による頚椎捻挫の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 事案背景:被害者請求で非該当だったため医療相談を受けました
- 受傷機序:信号待ちにて後方より追突された事故により受傷
- 自覚症状:右側頚部および背部痛
- 神経学的所見:四肢腱反射異常所見なし、筋力低下なし
- 画像所見:頚椎椎間板の変性所見およびC5/6椎間板の後方膨隆
弊社の取り組み
「画像上変性所見を認めるが器質的損傷や神経圧迫所見を認めず、自覚症状を裏付ける客観的所見に乏しい」という自賠責保険の見解に対して、被害者の後遺症が医学的に説明可能であると医師意見書で主張しました。
医学的整合性に基づいた主張内容とその根拠(引用論文、画像読影)が評価されて、14級9号の後遺障害等級が認定されました。
【14級9号】医師意見書による腰椎捻挫の後遺障害認定事例
事案サマリー
- 被害者:39歳
- 初回申請:非該当
- 異議申立て:14級9号(局部に神経症状を残すもの)
交通事故後に腰痛を自覚されていました。受傷から8ヵ月通院されましたが、頑固な腰痛は改善せず、後遺障害診断書が作成されましたが、非該当と判定されたため、弊社に相談がきました。
弊社の取り組み
画像を脊椎外科専門医が詳細に読影したところ、事故の後から、L4/5椎間板高の減少(椎間板がすり減って、高さが低くなる現象)が進行していることが明らかになりました。
これらの所見について、医師意見書を作成して異議申立てを行ったところ14級9号が認定されました。
まとめ
自賠責保険で後遺障害が認定されなかった事案でも、医師意見書を添付して異議申し立てすると、後遺障害が認定された事案が少なくありません。
各種資料を精査したうえで、自賠責認定基準に準拠した医師意見書は、後遺障害が認定されるための有効な手段です。
想定していた後遺障害が認定されずにお困りの事案があればこちらからお問い合わせください。
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