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訴訟提起する前に医学的整合性の確認が必要
最近、訴訟事案の相談が多数寄せられています。このうち半分ぐらいは容易に相手側に反論することが可能です。1/4ぐらいの事案は、お互い決定打に欠けるため水掛け論に持ち込むことになります。
そして最後の1/4には、どう考えても医学的整合性を得られないため、医師による意見書作成が不可能な事案です。いろいろな角度から検討しても、何ともならない事案は存在します。
このような事案は、頚髄損傷や膝関節靭帯損傷に多い傾向にあります。各傷病では下記のような特徴があります。
頚髄損傷
- MRIで頚髄内に信号変化が無い
- 頚髄損傷としての身体所見に整合性が無い
- 受傷から数ヵ月後に四肢麻痺を発症した
膝関節靭帯損傷
- MRIで靭帯損傷を疑う信号変化が無い(放射線科医師の過剰診断)
- 受傷時の事故態様と傷病名に整合性が無い
- 受傷からしばらくして疼痛や不安定性を発症した
いずれも臨床的にはあり得ない経過や所見であることが多く対応が困難です。しかし、実臨床の経験が無い弁護士にとって、医証だけで訴訟提起の是非を判断するのは難しいことも理解できます。
被害者の訴えに耳を傾けると医学的整合性がありそうに思いがちです。しかし、決して少なくない確率で無理筋な事案が紛れ込んでいます。
このため、いきなり訴訟提起するのではなく、各科の専門医に客観的な意見を求めてから最終判断した方がよいと思います。
弊社では訴訟提起を検討している事案についての医学的整合性の有無もスクリーニングしています。訴訟提起を検討中の事案があれば、是非弊社にお声がけいただければ幸いです。
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