遺言能力鑑定を行うのは脳神経内科や精神科医師だけではない?!

投稿日:2021年7月3日 更新日:

遺言能力鑑定では、通常は脳神経外科医師、脳神経内科(神経内科)医師、精神科医師が意見書作成に取り組むことが多いです。これは、判断能力に影響を及ぼす疾患は、認知症や脳卒中が多いからです。

 

このため、遺言能力鑑定=上記科の医師という判断を下しがちですが、判断能力に影響を及ぼす疾患は認知症や脳卒中だけではありません。

 

例えば、慢性呼吸不全、肝機能障害、腎機能障害、そして癌などの悪性腫瘍の末期では、これらの基礎疾患が原因となって判断能力が顕著に低下します。

 

このため、判断能力を毀損する原因となった疾患を扱う科の専門医によって、遺言能力の有無を鑑定することが必要になります。

 

例えば、COPD(慢性閉塞性肺疾患)で酸素化が障害されている方では、スパイログラム(呼吸機能検査)や動脈血ガス分析結果を参考にして、呼吸器内科医師が遺言能力の有無を鑑定することになります。

 

COPD以外によくあるのは末期肝硬変や癌の肝転移の事案です。この場合は、血中アンモニア濃度や腹部CTでの肝臓の形態から、消化器内科医師が遺言能力の有無を鑑定します。

 

このように、判断能力を低下させる疾患に即した科の専門医にて、遺言能力鑑定を行う必要があるのです。

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