医師用の後遺障害診断書ガイドの注意点

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最近、交通事故被害者から「後遺障害診断書の書き方ガイド」に関する資料が添付されていることが多いことに気付きました。後遺障害診断書と一緒に添付されているのですが、正直言って気付かないことが多いです。

 

私のような業務をしていると「そのように書くべきだな」と思う内容なのですが、一般の医師がこの書類を見るとおそらく微妙な反応を示すと思います。記載内容は正しいのですが、その内容を参考にして後遺障害診断書を作成する医師はほとんど居ないと思われます。その理由は下記のごとくです。

  1. 目立たないので気付かずにスルーしてしまう
  2. 存在に気付いても、ごちゃごちゃ書いているため読むのが億劫となりスルーする
  3. 記載内容が分かりにくい
  4. 診断書記載内容について他人から指示を受けることに立腹する

 

弁護士や被害者にとっては医師が作成する後遺障害診断書は生命線なので、現状を正しく審査側に把握してもらうためにも医師にはしっかりした診断書を作成してほしいと思うのは当然のことです。ただ、気持ちだけが空回りして、うまく医師に伝わっていないことが多いと思われます。

 

医師の立場でどのようにすれば解決できるのか考察してみました。まず、①ですがインデックスだけでもカラー印刷するのも手かもしれません。一般的に医師は極めて多忙です。多くの医師は最小の労力で文書を作成しようとするのですが、カラー印刷であれば目に留まる可能性が高まります。

 

②に関しては、大きな文字サイズで、できるだけ簡潔に記載する必要があります。そもそも診断書は他人の要望を受けて記載するものではないため、読んでもらえてもその通りに記載しないことも多いです。小さな文字サイズで見にくい文書であればスルーされる可能性が高まります。

 

③は関しては、ついつい要望をたくさん記載しがちです。しかし、たくさん記載すればするほど逆効果になります。文章量が増えるほどスルーされる確率が高まるのです。

 

④に関しては、記載内容は医師の判断が尊重されるべきで、本来なら第3者がとやかくいう筋合いはないです。診断書作成も含めて、他人から医療の内容についてごちゃごちゃ言われることを多くの医師は嫌います。このあたりを理解した上で、マイルドな表現を心掛けるようにしましょう。

 

では、どのようにすれば良いのかと言うと、いわゆる広告のような一見して分かるようなインパクトのある文書が理想的です。さすがにイラストまでは不要でしょうが、あっても悪くないと思います。少なくとも気付かれずにスルーされる確率はさがります。文字サイズはできるだけ大きく、伝えるべき内容は簡潔にするべきでしょう。

 

後遺障害診断書の図を載せて、部分毎に注意点を記載することも有効かもしれません。どのようにすれば正解というものはないですが、作成する医師の視点で文書を作成しなければ、せっかく作成した文書も全く役に立たないことに気付くべきだと思います。

 

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