腰痛診療は難しい2

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以前腰痛診療の難しさについてブログでお話しました。

この時に引用した2016年に山口大学から出された論文では、問診と診察、レントゲン検査で腰痛の原因を突き止めることができなかった症例は約20%しかなかった、との報告でした。

ここで驚きなのは診断のための検査はレントゲン検査だけでMRI検査を用いていないという点です。

ご存じのように最近は整形疾患の診断にはMRI検査を行うことが多く、レントゲンでは得られない情報が得られる場合も多いです。十分に神経学的所見を取ることなく、MRI検査をしたことがある整形外科医も少なくないと思われます。

この論文を読んで、問診と丁寧な診察の重要性を改めて知りました。検査に頼り過ぎると明らかに医師の診察能力は落ちると思われます。

従来報告されてきた原因の分からない非特異的的腰痛は約80%という海外からの論文では腰痛診断をした医師は家庭医もしくは救急医でした。整形外科医が診断していないにも関わらず、この高い数値だけが少し一人歩きしていた感もあります。

事故後の腰痛では後遺障害の認定のためにMRI検査を行う意味はあるのでしょう。しかしながら腰痛診断のためにMRI検査を行う必要性は必ずしも高くなく、整形外科医と弁護士の先生方との間には大きなギャップがあると思われます。

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