外傷性頚部症候群(むちうち)は交通事故で受傷するケガとしては最も頻度が多いです。外傷性頚部症候群の多くは治癒しますが、中には症状がとれずに遷延化するケースもあります。
外傷性頚部症候群が遷延化する因子は何なのでしょうか。本記事は、外傷性頚部症候群の遷延に関わる因子を知るヒントとなるように作成しています。
最終更新日: 2024/5/23
外傷性頚部症候群の症状遷延因子
私たち整形外科医は、日常的にたくさんの外傷性頚部症候群の患者さんの診察・治療を行っています。しかし、外傷性頚部症候群患者さんの症状が遷延化するか否かは初診の段階ではわからないことが多いです。
もちろん、事故の大きさや初診のときの疼痛の度合いはある程度の参考になります。しかし、初診時に症状がきついからと言って、そのまま症状が遷延するとは限りません。
一方、初診時に比較的軽度と思っていた患者さんが、意外にも遷延化して治療に難渋することもときどきあります。文献的には下記のような因子があると症状が遷延化しやすいと言われています
- 女性
- 若年層
- 受傷前の頚部痛や頚部外傷の既往
- 追突事故
しかし実際に臨床をしている感覚で言うと、これらの因子がそのまま全て当てはまっているとは思いません。たしかに廃車になるほど強い衝撃を受けた患者さんは症状が続きがちです。
だからといって、全例が重症化や遷延化するわけではありません。結論的に言うと、初診の段階において症状が遷延化するか否かを予測することは困難と考えています。
<参考>
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