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交通事故における加重障害対策の考え方
交通事故実務では、既存障害が問題となるケースが多いです。周知のように既存障害で12級相当のケースで、今回の事故で後遺障害が10級に認定された場合、逸失利益は既存障害12級分が減額されます。
交通事故実務で最も多いのは、既存障害14級で今回も14級相当の事案でしょう。この場合は同一等級であるため、加重障害ではなく非該当となります。このような事案の相談が弊社には頻回に来ます。
14級の場合には5年程度で症状が軽快することが多いです。このため、前回事故からそれぐらいの年月が経過している場合には、適切な加重障害対策(既存障害対策)を採ることで、今回の事故での後遺障害14級が認定される可能性はあります。
では、具体的な加重障害対策(既存障害対策)とはどのようなものでしょうか? 以下に弊社の加重障害対策の一例を挙げさせていただきます。
- 今回事故前には症状が無かったことを記載した主治医の診断書、もしくは本人上申書を添付する
- 今回事故で残存している症状の原因を画像などの医証で客観的に証明する
- 可能であれば今回事故以前の画像を取り付けて、所見の変化があるのかを精査する
ポイントは今回事故前には症状が無かったことで既存障害の存在を否定し、その上で新たに発生した今回事故で残存している症状の原因を画像などの医証で客観的に証明することになります。
このようなステップを踏むことで、前回事故が既存障害となることを防止しつつ、今回事故の等級がスムーズに認定される可能性が高まります。尚、当然のことですが、既存障害の症状が受傷前から深刻である事案は対象とはなりません。
本日の話は以上ですが、次週は既存障害が交通事故ではないケースについてお話したいと思います。
加重障害でお困りの事案はメディカルコンサルティングまで
メディカルコンサルティング合同会社は、医師が代表をつとめる会社としては業界最大手です。全国約130名の各科専門医と、年間約1000例の交通事故事案に取り組んでいます。
交通事故でお困りの事案があれば、こちらからメディカルコンサルティング合同会社までお問い合わせください。
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