MRIは万能検査にあらず

投稿日:2019年6月15日 更新日:

昨今、交通事故実務において画像診断法では MRI が万能と思われがちです。まるで MRI は全ての傷害を見つけることが可能であり、MRIを施行していないと後遺障害等級を獲得できないかのような風潮を感じます。

しかし、本当に MRI はそんなに万能な検査なのでしょうか? MRI は数ある画像診断法の一つにしか過ぎません。MRI が得意とするのは、組織の性状を可視化することです。

一方、組織の構造や形状を評価することが目的の場合、画像検査として MRI は適切ではありません。組織の構造や形状を評価するためには、MRIではなく単純 X 線像や CT の方が望ましいです。

それでは、 組織の構造や形状を評価するのに単純 X 線像と CT のどちらが適しているのかと言うと、これに関しては CT に軍配が上がります。単純 X 線像は前後での2 D ですが 、CT は任意の断面で評価することができるため、正確な組織の構造や形状を評価するには CT がベストです。

このように言うと、画像診断は MRI と CT があれば完璧だと思われるかもしれません。しかし、実際はそうではありません。単純 X 線像は、左右の比較をする時や経時的に観察する際に威力を発揮します。

このように、目的によって単純 X 線、 CT、MRI を使い分けるのがベストなのです。しかし、実際にはどの画像検査が必要かを正確に判断するのはなかなか難しいです。

整形外科医であれば、このあたりの判断は完璧だと思われるかもしれませんが実はそうでもありません。なぜなら整形外科医は医療のプロですが自賠責実務に関してはほぼ何も知識がないからです。この辺りのギャップを埋めるのが私たちの使命だと考えています。

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