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オピオイド問題を考える
以前オピオイドの話をしましたが、現在アメリカではオピオイドによる中毒死が社会問題になっています。昨年10月にはトランプ大統領が“衛生非常事態”を宣言したほどです。
アメリカでは医師が関節痛など癌性疼痛以外にもフェンタニルという強オピオイドを処方する場合があります。強オピオイドは中毒性があるため長期間内服していると離脱できなくなります。医療期間で継続的に処方されることができなくなった中毒患者は中国から密輸された安価なフェンタニルの錠剤に手を出すようです。
そして毎年多くの中毒患者が過剰摂取による呼吸麻痺で亡くなっています。米疾病予防管理センター(CDC)は2015年には3万3千人以上が中毒死したと報告しています。そしてこれは交通事故と自殺による死亡者を合わせて数を超える数です。
オピオイドを多く処方している医師がコンサルティングなどの名目で製薬会社からお金を受け取っていたことも問題になっています。そういった医師による過剰なオピオイドの処方が中毒患者を作り出したとも考えられるからです。
6年前に学会で某大学の麻酔科教授がアメリカでは既にオピオイド中毒が問題になっていることを話されていました。当時からオピオイドの問題は日本でも知られていたにも関わらず、現在まで有効な手段が打たれていなかったということになります。
日本では強オピオイドは癌性疼痛と周術期の疼痛管理にしか認められていないため、アメリカのような問題は起きないと思いますが、医師として考えさせられる問題です。
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