交通事故で発生する外傷のひとつに腰椎捻挫があります。腰椎捻挫は後遺症を残しやすい外傷ですが、等級申請しても非該当になる事案がとても多いです。
腰椎捻挫でしつこい腰痛が残存している事案では、特徴的なMRIの画像所見を認めることがあります。本記事は、腰椎捻挫の後遺症が等級認定されるヒントとなるように作成しています。
最終更新日:2024/4/7
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腰椎捻挫で後遺症が残存している事案に認めるMRI所見
腰椎捻挫の被害者のMRIで、ときどき膨隆椎間板内にhigh intensity zone(HIZ)と呼ばれる高信号変化を認めることがあります。
このような椎間板内の高信号領域は外傷性椎間板ヘルニアではないのか? という質問を受けることがありますが、外傷性椎間板ヘルニアではありません。
HIZは繊維輪の亀裂内の液体成分・肉芽組織を表しているとされており、これは椎間板性腰痛と関連があるとされています。
椎間板の繊維輪の亀裂なので外傷性椎間板ヘルニアではないものの、事故の衝撃により発生した椎間板繊維輪の亀裂や膨隆とそれに起因する腰痛である可能性があります。
すなわち、椎間板の信号変化(HIZ)は、交通事故等の外傷による衝撃が原因である可能性があるのです。このため、外傷性椎間板ヘルニアではないものの、事故との因果関係をある程度述べることが可能です。
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