精神科疾患の後遺障害

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最近、精神科系統の後遺障害等級に関する相談が増加しています。交通事故で遭遇する精神科疾患は、大きく分けてPTSDと外傷性うつ病があります。両者とも非器質性精神障害として括られていますが、アプローチの仕方が異なります。

 

まず、数の多いPTSD(Post Traumatic Stress Disorder ; 心的外傷後ストレス障害)についてご説明します。PTSDは死の危険に直面した後、その体験の記憶がフラッシュバックのように思い出したり、悪夢を見たりすることが続き、不安や緊張が高まる状態です。

 

PTSDにも軽重がありますが、自賠責で後遺障害等級が認定されるには相当ハードルが高いのが現状です。自賠責は非器質性精神障害は適切な治療によって緩解すると考えられていることから、他の障害に比べて認定要件はかなり厳しく判断されるからです。

 

症状の程度や治療実績に加えて、受傷機転についても大きな判断材料となっています。特に12級13号が認定されるためには死の危険を感じるような傷害や、これに比肩するほどの事故である必要があります。

 

では、外傷性うつ病に関してはどうでしょうか。こちらもいろいろなパターンがありますが、最も争いが多いのは脳外傷後に発症するタイプです。特に画像所見に乏しいMTBI(Mild Traumatic Brain Injury; 軽度外傷性脳損傷 )で明らかな高次脳機能障害の症状が残存している事案では、非器質性精神障害として等級認定を目指すことなります。

 

このような事案では、本来は脳神経外科で意見書を作成するべきかもしれませんが、実臨床では精神科が治療していることが多いため、診療内容を確認して精神科医師か脳神経外科医師のいずれが意見書を作成することが望ましいかを判断することになります。

 

このあたりの判断は専門家でも難しいので、もしお困りの事案があれば気軽にご相談いただければ幸いです。尚、一般の方からのご依頼は一切受け付けておりませんので、必ず担当弁護士を通じてご相談ください。

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